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この庭の芝生は青い  作者: 心愛
無実行きの切符
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適切な処罰は

『木山昴生』?俺は知らないなぁ。みんな知ってる?」


「分からへんな」


「同じく」


 ならやっぱりBかC組か。


「それがどうしたの?」


 少し考えていると、痺れを切らしたのか千春が聞いてきた。


「いやな、さっき同級生とすれ違ったんだが、多分俺が職員室で見たやつと同じなんだよ」


「職員室で見たって、てことはあの犯人じゃないの?」 

 

 千春が食いついた。梶原がさらに続けた。


「間違いないさ」


 講習なら、帰るには早すぎる。何もないならないで遅すぎるし、何せ中途半端だ。それに残っている理由が見当たらない。部活生なら1人だけしかいないというのは怪しい。他の誰かがいないと。極めつけにあの不服そうな顔。きっとずっと否認し続けたのだろう。だが畠山の威圧に負け、無理やり罪を被らざるを得なかったってとこだろうか。


 そんな説明をすると、梶原は深く頷いて納得した。伊沢も同様に納得したようだったが、気になる点があるようで、指を顎に当てて、不確定ながらその意見を口にした。


「その…木山君?はどうなるんやろな」


「どうなるって?」


「だって、こういう時言うたら、大体処罰が下されるやん?それが、木山君にもあったんかな思て。しかも否認したっちゅうことは重たなるんとちゃう?」


 処罰、その言葉で少し空気までも重たくなった気がする。伊沢に言われるまでその事が頭からすっぽりと抜け落ちていた。


「どうなんだ、生徒会」


「さあ」


 そんな事言われても分からないと言わんばかりの苦笑い。それでも少し考えた後、生徒会目線での見解を教えてくれた。


「『警察に相談』するくらいってことは、犯罪ってことだからね。反省文とか別室で済まされたらかわいいね。停学とか最悪退学ってこともあるだろうね」


 もし木山の言ったことが本当で、真犯人が別にいるとなれば大事となってしまう。それだけは避けなければならないが、無実を証明するには木山が犯人でないという確定的な証拠を見つけなければならない。


 何か…何かあるのか。


『自転車に貼ってあるステッカーを見て、この高校だと、向ケ丘高校の生徒だと分かり連絡をしてきたようで』


 でも待てよ。ならあのときはなんで…。


『最近落とし物が多くて困るんですよ。この前なんか財布落としちゃって、親切な人が駅に届けてくれたんで助かったんですけど』


 そうだ、今考えてみれば駅で拾った財布の持ち主とハンカチを落とした人物は同じだ。なぜ気付かなかったんだろう。でもあの顔はどこかで見た。どこだ…。そうか。確実な証拠もつかめる。冤罪だと、証明できるかもしれない。


 俺は一通りの思考をまとめた後、話のタイミングを図って、言った。


「梶原、木山は無罪だ」


 分かってはいたことだが、梶原だけでなく他の2人からも、視線を集めた。梶原は、首をひねった。


「どういう事?」




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