第十四話
さて、次は能力測定である。
「はい、皆さんお待ちかねの能力測定です!」
全く待っていない。むしろなくていい。
「自分の使える最大の魔法を発動させましょう!」
さぁて、どうしたもんかね。
俺は魔法を使ってはいけない。使えないのだから。
「ルノーク・アオイさん。どうぞ」
順番がまわってきてしまった。
ルノークだって、魔法も凄いのかな?、大した事ないだろ、養子らしいぞ、リィーノ様の従者候補なんだって?
ギャラリーが煩い。
集中、集中。最新の注意を払って
「ファイヤーボール!」
極々、始めに覚える基礎魔法を発動する。
が、魔法は起動せず、魔方陣は「パリン」という魔方陣が破綻した音と共に消えた。
えっ?ギャラリーにどよめきが走る。笑ってるヤツらもいる。
担当の先生が近づいてきた。
「今のは本気ですか?」
こっちからすれば、とんでもなく失礼な発言だが、まあ仕方ない。
「はい。何回やっても変わりませんよ。ウォーターボール!」
また、魔方陣が現れるがパリンと消える。
「発動するための魔力が足りないのですか」
「はい」
「分かりました。もういいですよ」
「ありがとうございました」
良かった。バレなかった。俺天才!
と、自分を褒めておく。
「それでは、午前最後です。ここではステータスを確認します。高級な魔道具もありますので、気を付けて下さいね」
ステータスか。そういえば、ギルドカードを作ったっきり使ってもないし、見てもないや。
そう思いつつ、順番を待つ。
「ルノーク・アオイさんですね。ここに手を乗せてください」
だいたいギルドにあったやつの劣化版のようだ。
「魔力量0・・・あれ、こわれたかな?ご、ごめんね?ちょっと待ってて!」
と言い、どこかへ行こうとする先生のローブの袖を掴んで止める。
「うわぁぁぁ!!!」
すると、余程体幹がないのか転びかける先生。高価な機械がどうとか言っていたので、ひょいっと、手を回し身体を支えてあげる。体格差、体重差があっても、コツさえ押さえれば意外と楽にできるものである。
「先生、大丈夫ですか?」
「あ、うん。ありがとう。ってそれよりも!機械が壊れちゃったの報告しないと!!」
「機械は壊れていませんよ、先生。俺は魔力が無いですから」
「え?え!あ、ごめんね。分かりました。では続けますね」
早くも噂が出回ってるのか、顔や名簿を見たあと、哀れみか、同情の顔を向けられた。
はあ、その後は特に何事もなく午前全ての日程が終わった。
入試、前半終わりです!
今年一年(半年程)お世話になりました。来年度もよろしくお願いします。




