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1-1「東西の英雄と愛の神さま」

ある時、東西の英雄は、愛の神さまに呼び出されていた。

東の英雄と西の英雄が顔を合わせるのは、およそ180年ぶりである。


「ねえ、何で呼び出されてるのか、分かってるよね?」


東西の英雄は、揃いも揃って首をかしげる。


「ええ~。ホントに分からないの?この世で最も”愛”を愛する私が怒っているんだよ?」


東の英雄は心当たりを見つけたようだが、西の英雄はさっぱり訳が分からないという顔をしている。


「”愛”だよあい!!!!あなたたちには愛が足りてないの!

夫婦神だからって、恋愛しなさいなんて押し付けるつもりはないんだけどね?

あなたたちの間には、友愛も慈愛も情愛も親愛も、それどころか敬愛すらない!!

夫婦でソウじゃないなら、浮気の1つや2つと思えば、全くその気配もない!

これは、由々しき事態だわ!!」


これはある意味仕方のない事であった。

なぜなら、英雄になれるほど鍛錬を積んできた2人にとって、恋愛など眼中になかったのである。

それ故、人間に変装して旅をしている間に、好意を寄せてもらうことは何度もあったが、本人は全く気付かなかったのだ。


「わたし、あなたたちには心を改めてもらう必要があると思うの。だから、もう一度転生してもらいます。」


「え、そんな。」


「神から降格ということですか?」


「俺たち死後に転生したので、今人間に戻されれば、そのまま死んでしまうのですが!?」


「安心なさい。わたしにその権限はないわ。死にたいなら、最高神に頼むことね。

ああ、話がそれちゃったじゃない。私が転生させるのは、あなたたちの心。つまり魂よ。大丈夫、体は不死だから魂だけ離れても死にはしないわ。だから、人間としてもう一度やり直してらっしゃいな。あなた■ちの、体はちゃ■と■■して■くから■■■■■■■■■」


だんだんと、愛の神さまの声は遠ざかっていき、ついには視界が暗転した。

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