1-5「東西とクラスメイト」
学校では話しかけるなと、そう言ってしまったのがフラグだったのだろうか。
イータとエータは、同じクラスの隣の席になってしまった。
同じクラスになってしまったのは単なる偶然であるが、隣の席になったのは、ある意味必然である。
新学期の席は名前順であるため、席が前後で隣同士になってしまうことは、想像に容易い。
そして、席が隣であれば、班も一緒である。
こうして、2人は、否が応でも関わらなければならなくなってしまったのであった。
「イータちゃんにエータくん、おはよう!」
「おはよう。」
「おはよ。」
「ぼくは、同じ班のモルだよ!昨日はあんまり話せなかったからさ。これからよろしくね。」
「うん。」
「よろしく。」
「2人はもう、マヤちゃんとは話した?」
「「???」」
「ほら、同じ班の。昨日、自己紹介したじゃんか。」
「あ、あーー。あの髪の毛くるくるしてるヤツか。」
「あ、わたし、まだ挨拶してないや。西なんかと同じ事してたなんて、わたしもバカだわ。行ってくる。」
そう言って、東は女子のグループの方へ混ざってしまった。
東は、この十数年間ですっかり女の子が板についたようで、精神年齢的には、JKに囲まれるおっさんなのだが、全く違和感がない。
字面では犯罪の匂いがプンプンしそうだが、実際の光景を見れば、ただ女子と女子が会話しているようにしか見えないのだ。
実際、現状では東も正しく女子なのだが・・・・・・。
前世で貧しい家の長男だった東は、弟妹たちの面倒見も良く、家事全般も出来る、意外と器用な男なのである。
そういう元来の性から、女子たちとも話が合うようだ。
「なあ、エータくんってさ、イータちゃんと幼馴染なんだろ?いいよな。ぼくにも、あんなかわいい幼馴染がいればなあ。」
「本気で言っているのか?東にはかわいげの”か”の字すら無いだろ。」
「ええ~。そんな事を言うのはキミくらいなものだよ。1年生の中じゃ、イータちゃんはかわいいって有名だよ?」
「まだ学校始まって3日しか経ってねえのに、よく噂が広まったもんだな。」
「知らないの?!イータちゃんと言えば、”リンドウ中学校のお姫様”でしょ?顔かわいいし、スタイルいいし、みんなに優しくて、天使みたいだって。しかも、運動まで出来るらしい!隣町のぼくでさえ知ってるのに、なんでキミは知らなかったのさ。驚きだよ。」
「へえ。東なんかにそんな大層なあだ名がついていたとは。世の中分からないものだな。」
書きためておいたものが尽きたので、更新頻度がゆっくりになります。
ご承知おきください(◉_◉)




