表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
75/110

幕章「寝取り男と元彼女、アーツファイトに気づく」

「へへへ、最高だぜ」


 夜。キャバクラで豪快に遊んだ有島は、ほろ酔いかつルンルン気分で、帰り道を歩く。

 金がなかった……というのは、もう過去の話。

 有島は今、懐が温まっていた。

 青宮への慰謝料をなんとか支払った後。

 派遣会社に紹介された、評判の悪い現場の夜勤をやっていた。

 派遣会社からまだ信用を得ていない彼は、嫌われている現場を露骨に回されていて、年下から怒鳴られるクソな日々を送る。

 そんな時、逆転を狙って手を染めたのだ。

 違法賭博というものに。

 そこからの有島は、神がかっているレベルでツイていた。

 連戦連勝。

 金は膨らみ、キャバクラで遊べるほど余裕ができた。


「さて。次の賭けはアーツファイトならしいが……」


 自宅のマンションに帰り、スマホで情報を調べる。

 運営が次に賭けの対象としたのは、アーツファイトの試合であった。

 アーツファイトには興味はないが、どんな対戦カードかは軽く調べておこうと考える。

 そして――その情報を調べた時に、有島はにやりとした。


「彼氏さぁんか。よくもオレを訴えてくれたよなぁ……!」


 怒りの声を上げる。

 襲撃の動画や、対戦相手がSNSに上げている動画を見る。

 轟 悪魔は動画で、青宮を挑発していた。

 カメラに向かって中指を立て、好戦的な笑みを浮かべている。


『――アーツファイトだと思うなよ、クソガキ。たっぷり教育してやるから、覚悟しとけ』


 有島は笑い声を上げた。


「これはツイてるぜ! 全額、轟 悪魔に賭けてやる! 彼氏さぁんが死んで、俺が金持ちだ! ひゃはははははははは! ざまぁみろ!!!」





 青宮と別れ、冒険者を辞めてから、泉は無職となった。

 実家で部屋にこもり、お気楽なニート生活を楽しんでいる。

 ポテチにハマり、その体は短期間でブクブクと太り始めていた。

 この日もダラダラと椅子に座り、パソコンで動画を漁る。

 そんな時――偶然、アーツファイトの関連動画を見た。

 最初は目を疑ったが、間違いない。

 青宮の試合が決まり、そのライブ放送が間近に迫っている。

 相手の轟 悪魔はいかにもアウトローという感じで、強そうだ。


「へぇ……もしも負けて、冒険者ダメになっても。付き合ってなんて、あげないんだから」


 泉はそう言いながら、ライブ放送で青宮の負け姿を見てやろうと、そう考えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ