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2人の美女からお守りを貰う

 地獄の特訓は次の日も続いた。

 スケルトンランサーを狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。狩る。

 朝から体の節々が痛んでいた。

 斧を振るうたびに、手がしびれる。

 全身がもう戦いたくないと、叫んでいるかのようだ。

 それでも戦いを止めず、ただがむしゃらに修行する。


「はぁ、はぁ……こんのっ!」


 もはや何体かも数えていない敵を倒す。

 床には大量のくだけた骨が散らばり、魔力の光となって消えていく。

 そして成果が上がった。さらなるレベルアップと、そしてスキルのレベルが上昇したのだ。


『――青宮 翼のLVが18へ上がりましたHP+82 MP+27 攻撃+26 防御+19 魔力+26 精神+19 俊敏+18』


『――ベルセルクのLVが4へと上がりました』


 ベルセルク LV4

 消費MP50。自己強化スキル。攻撃力、俊敏を110%上昇。効果時間は7分、クールタイム10秒。


 防御、精神力のダウンが消滅したようだ。

 疲労した青宮は、ゲホゲホ、とむせながらダンジョンの床の上へ大の字になる。


「……たく。大量の残業手当を要求したいもんだ」





 そして当日の昼。久々に、受付のほんわかお姉さんと会った。


「また、無茶をしているんですね……」


「す、すいません」


 受付のお姉さんはしかし、真剣な表情をしていた。


「お話は聞いています。昇格試験、ですよね」


「そうですね」


「あの。これを、受け取ってもらえますか」


 受付のお姉さんは顔を赤くしながら、なにかを手渡してくる。

 手に取ると、それは赤いお守りであった。


「そ、そのっ。ごめんなさい、急にこんなこと……」


 正直、ドキリとした。

 樹といい、泉と別れてから魅力的な女性とよく出会う。

 渡す時に緊張したのか、お姉さんの手は震えていた。

 青宮はお守りを胸ポケットへと入れた。


「いえ。ありがとうございます、嬉しいです」


「あ……うん」


 受付のお姉さんは、にこりと微笑んだ。


「いってらっしゃい」


「はい、いってきます」





 第三階層のボスは、大きなドーム型に空いた穴の先。

 50メートル以上はありそうな大部屋の中に入ると、現れるとのことであった。


「よし。じゃあ、僕達はここで待機しているよ。クエスト達成記録のためのドローンも飛ばしておく」


 穴の前で、乾、白井、樹の3人が待つ。

 青宮はこくりとうなずいた。


「ああ。頼んだ」


「青宮くん!」


「なんだ?」


 樹がこちらへ近づき、はい、となにかを手渡してきた。

 受け取る。

 紫色のお守りであった。

 色んな意味で、ドキッとした。


「っ!?!?!?」


「あ、青宮くんが心配で……受け取ってくれる?」


「お、おう!? あああ、ありがとう!」


 プルプル手を震わせながら、胸ポケットへ入れる。


(だ、大丈夫だろうか。天罰とかくだらないよな。い、いや、待て、べつにやましいアレじゃないだろ)


 青宮は動揺しつつ、∞ウェポンを手に、大部屋へと入る。

 瞬間――部屋の空気が、変わった。


「……来るか」


 ずっしりとした、重い空気。

 そしてひんやりと冷える温度。

 部屋の中央に魔法陣が浮かび上がり、光った後――そのボスが姿を現す。

 第二階層のセイバーゴーレム、愛称はゴンダム――これはその、上位互換。

 二対の剣と、2つのキャノンを背中に搭載した、細身のゴーレムだ。

 ツインセイバーゴーレム。

 推薦レベル37。

 本来ならば、青宮が挑むには早すぎる相手だ。

 それも圧倒的不利な、ソロ。

 それでも――青宮は歩みを止めない。

 威圧的な赤い眼光が、彼をとらえる。

 強烈な威圧感。

 これ以上きたら殺すと、警告しているかのよう。

 しかし青宮は少しも動揺せず――不敵な笑みを浮かべた。


「リベンジに来たぞ。今度は相打ちになんてさせない」


 その言葉がスタートとなり。

 両者は力強く、前へと飛び出した。

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