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寝取り男と元彼女、ケンカする

 ――この章だけ、時系列が大きく飛ぶ。あの事件から2週間後だ。

 有島はバイトの不採用を通知する書類を見て、イライラしながらゴミ箱へと紙を捨てた。


「クソが! なんで最近、バイトうからねーんだよ。金なくてやべーっての」


 死神の一件から、冒険者になるのはもういいや、と諦めた。

 なので、再びバイトを始めようと面接しているのだが……どこへ行っても、受からない。

 そろそろ家賃の支払いができなくなるほど、たくわえも無くなるので、早く仕事を決めたいところであった。

 有島はフリーターにすらなれない現状。仕方ないので派遣会社に登録したのだが、ご時世なのか、どこも満員状態で仕事がとれない現状が続いた。そもそも派遣社員とて積極的に仕事を回されるのは、信頼のある従業員なのだ。有島のようなチャラチャラとした人材は後回しである。

 さらにそこへ、とある通知がやってくる。

 青宮が弁護士との相談によって発生した、有島への内容証明郵便が届いたのだ。


「はあっ!? なんだよ、これ……い、慰謝料だと! 〇〇万だと!? 払えるわけねえだろ、金なんてねーよ! つーか、なんでオレがこいつに払わなきゃいけねーんだよ!」


 有島は面白がって、自身のアカウントで拡散などもしたので、中々の金額となっていた。


「ふざけんなよ! あの女、テメーのお〇ンコでも使って、あいつに腰振ってろよ! そうすりゃ、こんなことしねーんだから!」


 泉に電話をかける。

 何度も無視されたが、しつこくかけまくると、嫌そうな声を出しながら応答した。


「なによ、アンタとはもう終わったんだから」


「うっせ、ちげーよ、この勘違いクソビッチ! おい、テメー彼氏さんに訴訟なんか抑えろって言えよ! なんでオレが金払わなきゃいけねーんだ!」


「知らないわよ! そんなの、こっちだって聞きたいんだけど!? 私も訴えられてんの!」 


「使えねーな、別れたのかよ!」


「大体、SNSに投稿しようとか、動画撮ろうって言ったのはアンタでしょ! 泊まりで寝取り〇ックスしようって言ったのも!」


「テメー〇ンアン感じてただろうが! 楽しみやがって、この変態女!」


「本当はきもちよくなんてありませんでした~~~! はい、ざんね~~~ん! アンタの〇ックスガキっぽくて、全然よくないから! 女ってのは、〇ックスで感じないから、あれ全部演技だから! そんなことも知らないんだ! これだから男って、バカばっかりだよね!」


「はっ、テメーはいいよな! どうせその体をオッサンどもに売って、金稼いで慰謝料払うんだろ!?」


「はあああっ!? 本当、最悪なんだけど! 少しはこんなことになって、申し訳ないとか、そういう気持ちはないの!?」


「だからそれは、テメーのせいだろうが!」


「私は悪くないもん! だって、言われたとおりにやっただけ!」


「無責任なヤローだな! 股だけじゃなくて、頭も軽いのかよ!」


「軽くないから! 私めっちゃ一途で良い女だもん! 大体、アンタが――」


 ぎゃあぎゃあ無駄なことを騒ぎながら、2人のケンカは長く、長く続いたのであった。

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