魔の第七層
次の日。朝から青宮は受付へ向かい、ダンジョンへと入った。
第六層のもう1体のボスも撃破し終えたので、今日からは第七層へと挑戦する。
ここからは先駆者によるデータが、一気に少なくなる。
難易度が跳ね上がるのだ。第七層までに辿り着いている冒険者が少ない。
また、魔石の買い取りレートも凄まじいものとなる。1個8000円前後なのだ。
この辺りから、年収1億円超えが見えてくる。
当然、危険度も高いというわけだ。
「お……? すげえ、海がある」
ワープポイントで第七層へ移動すると、そこは島であった。
表面は森が覆われていて、起伏が少なく地面が平らだ。
そして島を囲うように、海が広大に広がっている。
空も快晴と呼べるような、青空であった。
「見た目は穏やかそうだが……」
∞ウェポンを取り出しベルセルクを発動しつつ、移動。
するとさっそく、接敵した。
魔法陣から現れる、2体の灰色のゴーレムであった。全長は4メートルほど。どっしりとした硬そうな四肢のフォルムで、右手に大きな斧を持っている。
「来たか」
「……」
ギギギギ、と駆動音を立てながら1体のゴーレムが前進。
重々しい斧が、ブンっっっ!!! と振り下ろされる。
横へ勢いよく飛んだ。青宮が先ほどまでいた場所に刃が突き刺さり、地面にヒビが入るほどの爆音と衝撃が、辺りに弾け飛んだ。
さらにもう1体のゴーレムも接近。
凄まじいパワーとスピードをすぐさま感じた。
しかし――。
「俺も色々超えて来たんだ」
∞ウェポンがダークブルーの炎によって燃え上がる。
「――カオス・クレイブ!」
青宮の姿が高いスピードによって、残像を残して消える。
もう1体のゴーレムとすれ違った瞬間、斧の一閃によってその胸を燃やし、切り裂かれる。
どすん、というヘビーな音を立てながらゴーレムが倒れる。
青宮はダンジョンブレイクでボスラッシュを乗り越えたことにより、大幅な戦闘能力向上を実現していた。
魔の第七層の力をもってしまも、彼を止めることはできない。
「……」
しかしゴーレムは維持を見せるため、斧を両手で持ち横払いする。
青宮はその動きを見定め、地面に炎を噴射し、跳躍。
高い推進力と俊敏よって、ゴーレムの首元へ向かった。
再びカオス・クレイブによる強力な一撃が、その硬いボディを襲う。
ゴーレムの首が跳ねられ、ダークブルーの炎が全身を駆けめぐった。
「よし。通用するぞ」
ゴーレムが燃え上がりながら青宮を追うも、所詮は悪あがき。
トドメの一閃をして、2体目のゴーレムも難なく撃破した。
「さて。とはいえ、強敵なのは変わりない。今日は軽く、20時ぐらいで切り上げるか」
青宮はそう宣言して、第七層のゴーレムを狩り続けた。
『――青宮 翼のLVが42へ上がりました。HP+82 MP+27 攻撃+26 防御+19 魔力+26 精神+19 俊敏+18』




