闇獣モード
「ここにいたんですね、荒木さん」
「リーダー……すいません」
「まあ、その話は後にしますか。それどころじゃないようだし」
青宮はちらりと荒木を見つつ、獅子山を庇うように前へ立つ。
「多分、偶然にも。ここへ駆けつけられましたよ、獅子山さん」
「あ、ああ……」
獅子山は息を飲んでいた。
(ものすごい力を感じる。今朝会った時よりも、さらに実力を上げて来たというのか……?)
対峙する貞雄は、ふんと鼻と鳴らした。
「なぜあなたほどの人材が、獅子山ごときにコミットするのかがわからない」
「とりあえず、四之宮派は自分達を見直してくれ。不正のオンパレードで、なに1つマトモなところがないだろ。だからこうして暗殺にも手を染める」
青宮は∞ウェポンを貞雄へ向けた。
「結局、自信がないんだろ。だから、殺して無理やり後継者になろうとしている」
「手荒なプロセスを選んだことは認めましょう。しかしそれに――なにか問題が?」
「問題しかないな。悪いが、こうなったからには容赦しない」
「ならば、仕方ありません。私も、手段を選びませんよ!」
13のダガーが宙を舞い、青宮めがけて飛んでくる。
青宮は回避するために、ベルセルクの炎を使って空を飛ぶも、ダガーはしつこく追尾してきた。
スピードもかなりのものだ。厄介だな、と青宮は舌打ちをする。
「どんなに逃げても無駄ですよ。私のダークダガーはエグゼーションを徹底し、フルコミットします!」
逃げても無駄だと判断した青宮は、魔力を込める。
∞ウェポンにダークブルーの炎がまとう。
「――カオス・クレイブ!」
ズドオオオオオン! と、ダークブルーの炎がダガーを爆発と共に焼き払う。
一振り、そして二振りを放ち――13のダガーを一掃していく。
塵1つすら残らない。それほどあのダガーが力負けしているということであった。
今の時点では。
貞雄は笑みを浮かべた。その表情にはまだ、余裕がある。
「さすがですね。あなた相手に、この状態で戦うのはやはり無謀ですか」
貞雄が黒い剣の先端に、左手の指を当てる。
その身にまとう力の気配が――変わった。禍々しく、強力なものへと肥大していく。
「スキル、アクティベート――闇獣モード」
貞雄の背中から、六つに分かれる黒いオーラをまとう尻尾が伸びた。
そしてその顔に、黒い線がタトゥーのように無数に描かれていく。
貞雄が扱うスキルにして、切り札だ。
闇獣モード
使用者に闇属性を付与し、全ステータス30パーセント上昇。
「さあ。ここから本番といきましょうか」
荒木 貞雄 LV70
HP 4130(+1239)
MP 980(+294)
攻撃 1115(+335)
防御 1110(+333)
魔力 1008(+302)
精神 1060(+318)
俊敏 1201(+360)




