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彼女に捨てられた社畜、覚醒スキル《∞ウェポン》でダンジョン無双  作者: 音有五角
第四章「後継者争い」

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闇獣モード

「ここにいたんですね、荒木さん」


「リーダー……すいません」


「まあ、その話は後にしますか。それどころじゃないようだし」


 青宮はちらりと荒木を見つつ、獅子山を庇うように前へ立つ。


「多分、偶然にも。ここへ駆けつけられましたよ、獅子山さん」


「あ、ああ……」


 獅子山は息を飲んでいた。


(ものすごい力を感じる。今朝会った時よりも、さらに実力を上げて来たというのか……?)


 対峙する貞雄は、ふんと鼻と鳴らした。


「なぜあなたほどの人材が、獅子山ごときにコミットするのかがわからない」


「とりあえず、四之宮派は自分達を見直してくれ。不正のオンパレードで、なに1つマトモなところがないだろ。だからこうして暗殺にも手を染める」


 青宮は∞ウェポンを貞雄へ向けた。


「結局、自信がないんだろ。だから、殺して無理やり後継者になろうとしている」


「手荒なプロセスを選んだことは認めましょう。しかしそれに――なにか問題が?」


「問題しかないな。悪いが、こうなったからには容赦しない」


「ならば、仕方ありません。私も、手段を選びませんよ!」


 13のダガーが宙を舞い、青宮めがけて飛んでくる。

 青宮は回避するために、ベルセルクの炎を使って空を飛ぶも、ダガーはしつこく追尾してきた。

 スピードもかなりのものだ。厄介だな、と青宮は舌打ちをする。


「どんなに逃げても無駄ですよ。私のダークダガーはエグゼーションを徹底し、フルコミットします!」


 逃げても無駄だと判断した青宮は、魔力を込める。

 ∞ウェポンにダークブルーの炎がまとう。


「――カオス・クレイブ!」


 ズドオオオオオン! と、ダークブルーの炎がダガーを爆発と共に焼き払う。

 一振り、そして二振りを放ち――13のダガーを一掃していく。

 塵1つすら残らない。それほどあのダガーが力負けしているということであった。

 今の時点では。

 貞雄は笑みを浮かべた。その表情にはまだ、余裕がある。


「さすがですね。あなた相手に、この状態で戦うのはやはり無謀ですか」


 貞雄が黒い剣の先端に、左手の指を当てる。

 その身にまとう力の気配が――変わった。禍々しく、強力なものへと肥大していく。


「スキル、アクティベート――闇獣モード」


 貞雄の背中から、六つに分かれる黒いオーラをまとう尻尾が伸びた。

 そしてその顔に、黒い線がタトゥーのように無数に描かれていく。

 貞雄が扱うスキルにして、切り札だ。


 闇獣モード

 使用者に闇属性を付与し、全ステータス30パーセント上昇。


「さあ。ここから本番といきましょうか」


 荒木 貞雄 LV70

 HP 4130(+1239)

 MP 980(+294)

 攻撃 1115(+335)

 防御 1110(+333)

 魔力 1008(+302)

 精神 1060(+318)

 俊敏 1201(+360)

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