表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔法少女の方程式  作者: テイる
PR
33/41

第33話 救った者・救われた者


 新しい制服にも慣れ、キングダムの襲撃も少なくなりしばし落ち着いた日が続いていた。

リオ達も、普段の学生生活を中心として、簡単な任務をこなしていた。


「く~っ、机に向かっての作業は辛すぎるよ~、体の節々が固くなっちゃう~」

「まったく・・・リオはそれなりに頭良いのに、そんなんだから先生に目を付けられるんだよ」

「そんなこと言ったって・・・身体動かさないと鈍っちゃうよ」

「しょうがないなぁ~、なら久しぶりに私と1対1で実践練習でもしてみる?」

「ほんと!?やるやる!!早く行こう」


 学校の帰り、校門を出たところでリオとルナが話をしていると、後ろからキャロが走りながら二人を追い抜いた。

 慌てて二人はキャロに向かって声をかけたが、彼女はそのまま急ぎ足で見えなくなっていった。


「最近、キャロはどこに行ってるんだろ?」

「さぁ?でも、なんか前より明るくなったんじゃない?」


 二人は笑いながら、落ちついた速度でM'sk本部へ向かって行った。

そんな中、キャロは普段は見せないような速さでM'sk本部の横にある施設に向かい、施設の中に扉を開けて入っていった。中には満開の花が咲いており、花々を循環するようにそばで水が川のように流れる庭園があった。

 その花が咲き誇ってる中の道を歩きながら、彼女は大きな樹木の下でタイタン族の子と一緒に遊んでいる少女の素へと向かった。


「ユキワ~遊びに来たよ~♪」

「あ、キャロお姉ちゃ~ん。会いたかったよ~」

「キュー」


 ユキワと呼ばれた少女は、キャロに気づくと笑顔で向かってきた。

その後ろでタイタン族の子も、ユキワに付いてきた。


「キュースケも元気そうだね」

「キュ~」


 キュースケと呼ばれたサッカーボール位の大きさのタイタン族の子の頭を撫でながら、上がっていた呼吸を落ち着かせていると、ユキワが後ろから抱きついてきた。


「キュースケもいいけど、私とも遊んでください!!」


 少し頬を膨らませたユキワがそう言うと、キャロはユキワの頭を撫でつつごめんねと謝った。

彼女らは、樹木の下に座りながら何気ない話をしていた。

お互いが今日あった事や、遊んだことを話し合っていると庭園の奥から白衣の男性が歩いてきた。


「ベル博士!?」

「あらら~♪キャロちゃ~ん。今日もユキワと一緒に居てくれたの~?アリがサンキュー♪」

「・・・相変わらず、キャラが濃いですね」

「ベルせんせー・・・きもちわるい」

「キュー・・・」


 全員から痛い言葉を浴びせられ、ベルはそのまま転んだ。


「酷いなぁ~、僕がせっかくきたのに~」

「冗談ですよ。そんなでも一応は、M'sK魔導研究局の局長ですもんね♪」

「一応ってなによ~!!」

「だから冗談ですって~」

「べるせんせーこわいーーー」


 更にイジられたベルは、トホホと肩を落としたが少しの間を置き、真剣な顔になり再びキャロに話かけた。



「そうそう、キャロちゃん。ちょっと研究室まで来れる?話したい事があるんだけど・・・」

「あ・・・分かりました。ユキワ、ごめん少しベル博士のところに行ってくるね♪」

「・・・うん。戻ってきてね」


 そう言うと、ユキワはキュースケを胸に抱きしめながら、ベルの後を付いていくキャロに手を振っていた。

 キャロとベルは、建物の奥にある連絡路を通りM'sK魔導研究局の中のベルの研究室に入っていく。

ベルは、中央にある椅子にキャロを座らせると、コーヒーを用意して目の前のテーブルに置いた。


「ありがとうございます。」

「こちらこそ♪ユキワが最近、明るく君の事を話しているの聞いててね。とりあえず一言伝えておこうと思ってね」


 ベルは自分の研究机に腰掛けながら、キャロにそう伝えるとコーヒーを飲み始める。


「いえ、私はなんか・・・ユキワが可愛くて。あの子はいつも、屈託のない笑顔で私に話しかけてくれて・・・気づいたら、あの子と一緒にいると楽しくて・・・でも・・・ずっと気になっているのです。彼女はなんであの庭園にいるのですか?家は?家族は?」


 キャロは立ち上がり、ベルに向かって少し声を荒げながら詰め寄った。

ベルは引き続き、コーヒーを飲みつつ静かに話し始めた。


「やっぱり似てるなぁ・・・キャロちゃんはやっぱりミアちゃんの妹だね~♪」

「え・・・ミアお姉ちゃんと・・・?ユキワとお姉ちゃんがいったい何の関係が?」


 ベルは、研究室にあったリオ、ルナ、ミアの三人と撮った写真を見ながら、話を続けた。


「だって、ユキワはミアちゃんが魔法使いでいられなくなった原因を作った張本人で、ミアちゃんが全部をかけて救った少女だからね。」


 そう言いながら、キャロに向かって視線を向けると、彼女は身体を震わせながら唖然としていた。

そして、頭の中の整理がおいつかずゆっくりと膝を落としていった。


「え、どういう・・・お姉ちゃんがM'skを辞めたのって、えっ、あのだって確か、お姉ちゃんって・・・」

「そうだよ・・・彼女はあの事件のその場にいた。」

「あの事件って・・・それにあの時、お姉ちゃんが最後に助けたって・・・」


 キャロは更に身体を震わせながら、目頭に涙を貯め嗚咽を吐いていた。

それを見つつも、ベルは話を続けた。この先を知って、キャロがどうなるかも分からなかったが、それでもベルとしては知ってほしかったのであった。


「あの事件、最近はスノウ・ダウン事件って言ってるんだっけ・・・スノウ・ダウン事件の首謀者・・・キングダムの5兄弟の末の妹、プリンセス・スノウ・リング・・・またの名は・・・・」






                      「ユキワ」







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ