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魔法少女の方程式  作者: テイる
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第27話 二人の約束を

「ユア・シュウハと言う女性は…何年も前に死んだの。」


 テレビ局の収録が終わり、次の仕事場に向かう車の中でリオとルナは先程の番組プロデューサーが話していた言葉を、どこか気になりながらも本人は言えずに無言で座っていた。

 ハニィは、そんな二人を見て何かに気づき話しだした。


「あ~っ、もしかして私の秘密知っちゃった?♪」

「・・・・・・・・・」

「無言にならないでよ~♪別に結構、知っている人はいることだし♪ただ、私達を見てくれている人たちには秘密ってところだけどね♪」

「あ、あのなんでハニィさんは・・・一人二役なんてのを・・・」

「いい質問だね♪リオちゃん!それは・・・私がお話しましょう。」


 リオの問いに、姿をユアに変えて話しだした。

それは、本当の同じ人間なのかと思うような・・・全くの別人のような口調で話し始めた。


「私はもともと、ユアと二人でCROSS☆CASTとして活動をしていた。今みたいに広報担当としてではなく、魔法少女の方程式、あなた達のように現場で、事件からみんなを助けるために動いていた。当時の私達は、少し背伸びをした任務も熟して組織内での評価もそこそこあったんだ。でもね、私が調子に乗りすぎた・・・とある事件で、私はユアの忠告を無視して、味方の増援を待つ前に的に突っ込んで、罠にはまった。」


 ユアの姿になったハニィは、落ち着きながら話を一つずつ、噛み砕きながら話していた。

二人も、静かにそれを聞き、ハニィの言葉以外は車の動く音程度しか聞こえていなかった。


「私達はいつのまにか、取り囲まれ敵の総攻撃を受けたの・・・その時、私は思ったんだ・・・これは死んだな・・・そう思ったときにね、大きく口を開けて心のそこからの声が出たの、死にたくないって・・・そうしたら、ユアがね「わかった、ハニィだけは絶対護る!!」って全部の攻撃を一人で受け止めようとしたの。そこから先は、一瞬のようで・・・でも凄く長く感じた。意識が飛んでふと我に返ったら、そこには血だらけで倒れているユアがいたの。」

「それで、ユアさんは・・・?」

「・・・私が傍に行き、抱きしめたまま亡くなったわ・・・私に、無茶なお願いを残して・・・」

「それっていったい?」

「・・・まぁ、そこは二人だけの秘密かな。さてと、変身!!ってわけで♪ハニィさんだぞ~♡さぁ、次のお仕事行きましょう♪」


 そう言って、ハニィの姿になるのとほぼ同じタイミングで車が次の仕事場に到着した。

ハニィは、車から降りるなりスキップをしながら建物の中に入っていった。

 次の仕事場では、記者の方からインタビューであった。

 広報活動は主にどういった事をしているのか、M'sKと言う組織の細かな話を含めていろいろな質問をされていた。

 もちろん、このインタビューをしている相手も、ハニィとユアの事を知っているらしく、その部分は深く掘り下げようとはしなかった。


「では、ハニィさんは自分たちのチームの事をどう思いますか?」

「そうですね~♪CROSS☆CASTはかけがえのない場所ですね。どっちかが、別のチームに行くことになっても、また戻ってこれる場所として、どちらかが絶対残しておくっていうのが私達の中での約束ですから♪」


 ハニィは笑顔でそう言うと、インタビューをしていた記者に向かってブイサインをした。

その行動に、その場も笑顔に包まれ、その後の質問も順調に進んだ。

 一通りのインタビューが終わり、雑談をしながらその場の片付けをしていたところ、一人の女性が部屋に入ってきた。


「失礼します。魔法少女の方程式さんはいらっしゃいますか?」

「あ、はい私達です!!」


 そう言うと、リオが手を上げてその女性の元に向かい、後ろからルナも追いついてきた。

部屋に現れた女性は、M'sK本部のスタッフで総監秘書の女性の方であった。


「ドールテン総監から、緊急の任務がありましたのでお伝えに来ました。」

「あれ?ブレスの通信は使わないのですか?」

「私が、ちょうどこのビルにいたので直接のほうが良いかと思い・・・任務の内容なのですが、どうやらこの近くに魔物の巣があるらしく、街の前の結界が弱くなってきているとの事なので、調査をしてくれませんか?場所はこの場所です。」

「ここなら、今から向かえば30分もあれば迎える場所だ。ルナ、行ける?」

「当然。すぐにでも行きましょう。ハニィさん!」

「オッケ~だよ~♪無理は禁物だからね♪」


 二人は、一度お辞儀をすると、部屋から出ていった。

ハニィはそんな二人を見ながら、満面の笑みで手を振って送り出した。

 そして、二人がいなくなった部屋で軽い話をしながら片付けをしていた。


「でさ♪貴方はなんで私の後ろで武器を持って構えているのかな?」


 ハニィが荷物をバッグに入れながら、そう言って振り返ると、先程のM'sK本部のスタッフがハニィ向かった、斧を構えていた。

 それを見透かされて驚いたような目をしていた。


「・・・なんで、いつから?」

「いつからも何も、そんなに殺意むき出しでいたら、簡単にバレちゃいますよ♪貴方、実はM'sKの人間じゃないでしょ?」


 そう言うと、彼女は構えていた斧を一度降ろし、着ていた制服を脱ぎ本来の姿を表した。


「さすが、広報といえどM'sK上位メンバーですね。はじめましてですね。私はキオ・・・殺人専門の傭兵集団ブラッドコロンのメンバーです♪」


 そう言って、姿を表した彼女は、深く黒ずんだ赤いドレスに黒髪のウェーブの掛かったロングの髪の毛を靡かせていた。

 紹介をしている間に、ハニィは自分以外のスタッフを外逃しておいた。


「ブラッドコロン・・・有名な女性殺人集団がまた、なんでこんな場所にいるの」

「な~に、私の依頼主がM'sKメンバーの命を一人でもいいから取ってこいって言ってましてね。悩んだのですが、広報担当の貴方達なら、民衆への精神的ダメージも大きそうだし、何より現場に出てないから戦い慣れしてないと思いましてね。まぁ、そんなわけで・・・死んでもらいます!」


 そう言うと、キオと名乗った女性はダンスを踊るように、軽やかかつ早いスピードで持っていた斧をを使い攻撃をしてきた。

 斧がハニィに向かって降りた瞬間に、金属同士がぶつかる音が聞こえた。

そこには、ローブを纏ったリオが件で斧を振り払っていた。


「へへっ、残念だったね♪」

「なに・・・なぜ・・・お前たちが・・・」


 すると、廊下から扉を開けてローブ姿のルナがゆっくりと入ってきた。


「貴方は、M'sKスタッフが絶対してはいけないことをした。だから発破をかけたのよ・・・M'sKメンバー規定・・・本部外での任務はメモリーブレスによる通信での対応のみとする。また通信ができない環境であった場合に限り、現地の自分より上位のクラスのメンバー、又は自身の判断にて行動を行う。・・・貴方がこの場で任務を私達に指示するのは、絶対的におかしいのよ」

「・・・なるほど、なら・・・しょうがないわね。三人まとめて殺してあげるから、掛かってきなさい♪」


 ルナの言葉に、感化されたかのようにキオは臨戦態勢を取った。

それを見て、二人も武器を持ち同じく臨戦態勢になろうとした。

 だが、すかさずリオの後ろからハニィがキオに向かいあるき出した。


「二人共、手を出さないで~♪ここは私がなんとかするよ~」

「え、でもハニィさん!?」

「私達も一緒に戦いますよ!」

「だいじょうぶ~♪久々に私が・・・いや、私達が本気で相手したくなったからね・・・CROSS☆CASTがただの広報担当じゃないこと見せてあ・げ・る♡」


 そう言って、ハニィの周りには強いオーラを纏いながら、不敵な笑みでキオを睨みつけていた。

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