第25話 二人は一つの魔法使い
「あれから一ヶ月…リオさんとルナさんはどんな状況ですか?」
ここはM'sK本部、総監室の更に上の階…屋上にある庭園の中。その中央にある小さな建物の中に、クレハとシオン、日光と月光の4人がいた。
「任務はまっとうしているが…やはり、間の抜けてるというか、エンジンが掛かってない状態になっている。」
「僕たちも、ケアはしているんですけど、やはりミアの抜けた穴は大きいみたいです。キングダム関係の事件の担当に入れるのは正直…」
「なるほど…あの娘達を彼女達に預けてみますか・・・?」
クレハのその言葉に、二人が頷いていた。
新しい魔法少女の方程式に、夜が明けていくのであった。
M'sK本部、エントランスのカフェにてリオとルナはお茶を飲んでいた。
だが、空気は静まっており…お互いの会話も少ない状態であった。
「ミア…どうしてるかな…?」
「どうだろう…」
そしてまた、再び沈黙が訪れた。
リオは、貰ってきた飲み物を飲もうと手に取り口にまで持ってくると、ふと後ろから強い衝撃が走った。
飲みかけていた紅茶は溢れ、リオの服を濡らしていた。
「いたた…なに~…?」
「にはは~~~♪暗い顔をしてるね~♪そんな娘は~~~私が暗い成分吹き飛ばしちゃうぞ!♡」
突然の衝撃に慌てているリオの後ろには、黄緑色の腰より下までの長いツインテールで、身長が160cm前後の女性が立っていた。
その女性は、リオの頬を掴み横に伸ばしはじめ、リオは痛い痛いと反応していた。
「ハニィさん!?どうしたんですか?こんなところで」
ルナが、リオで遊んでいるその女性をみてそう叫ぶと、カフェやエントランスの周りにいたお客さん達が集まってきた。
そして、ハニィと呼ばれる女性を見て辺りは大騒ぎになった。
「見て!!あれ、本物のハニィ・アシュリだよ!!」
「マジで!?俺、昔からファンなんだよ…生で見れて幸せ」
「M'sK広報部所属でアイドルのでしょ!?なんでそんな人がここにいるの」
周りがよりいっそう大騒ぎになっていったので、ハニィはごめんとと誤りながら4Fにあるスタッフ専用ミーティングルームに二人を連れて行った。
リオは途中で自分のロッカールームに行き、服を着替えてから合流をした。
「さっきはごめんね~、あんなにびっくりされるとは思わなかったよ~~~♪」
「いえ、それはいいんですが…広報部のハニィさんがいきなりどうしたんですか?」
「そうですよ、普段あまり会わないのに、いきなり声を掛けてこられたんでビックリしましたよ」
ルナは冷静に、リオは少しムスッとしながら目の前にいるハニィに問いただした。
すると、ハニィは少し残念そうな顔をして円卓になっているテーブルの側の椅子に座った。
「にはは~、それはね~今回の二人の任務は、私達【CROSS☆CAST】の付き添いをって総監から命令があってね~~~♪」
「付き添いですか…!?」
「そうなのよ~ルナちゃ~ん。二人共、ミアちゃんが抜けてから少し、最善前に出すには心ここにあらずらしいね~~~。それならしばらく広報部の仕事を手伝ってきなさいってことみたいよ~~~」
「そういう…確かに私達は最近…リオ?どうする?」
それを聞いて、リオは顔を下にして震えていた。それを心配してか、ルナはリオに近づいて顔を近づけた。
「や・・・や・・・やらせてください!!」
そう言って顔を上げたリオは、目を輝かせながらハニィのもとに向かい手を握りしめた。
ハニィは一瞬、ビックリしたが目の前にキラキラさせながら立っている少女をみて、再び笑顔になった。
「ちょっとリオ!びっくりするじゃない!!」
「ごめん…でもね…CROSS☆CASTなんだよ!!私がM'sKに入る前から…いつも見てた…M'sKに入ってからもずっと好きだったあのCROSS☆CASTが、目の前で付き添いをしてって言ってくれてるんだもん…私はやりたい…ハニィさんとユアさんの二人を…」
「あ…そうよね…リオはお二人のこと、本当に好きだものね…しょうがないか~…ハニィさん。今回の任務、承知しました。私もリオもあなた方の付き添いをさせてください。」
そういうと、リオとルナは大きく頭を下げた。
それをみて、ハニィは再び笑顔になって椅子から立ち上がった。
「そう言ってくれると思ったよ~~~♪私は二人のこと、いやミアちゃんも入れれば三人の事を心のそこから好きだからね♪」
そう言いながらハニィは、カーテンを閉めて部屋を暗くした。
二人が不思議そうにハニィの事を見ると、ハニィはニヤニヤしながら二人を見ていた。
「じゃあね~~~♪ひとつ大切な話だけしておくよ~~~♪今、ここにいる私達の話を…」
「二人…?部屋にユアさんいるんですか?」
「そうだよ~~~♪リオちゃんの好きなユアもここにいるよ~~~」
そう言いうと、ハニィの身体の周りを黒い霧が包み込み見えなくなった。
「だってね~~~♪私は~~~…私達は…二人で一つの身体を共有しているのだから。」
黒い霧が晴れると、今までそこにいたハニィがいなくなりユアがその場に現れた。
リオとルナは、それを見ながら呆然としていた。
「リオさん、ルナさん。今回はよろしくおねがいします。あと、この件は他の人には秘密ですからね♪」
ハニィとはまた違った笑顔をしながら、彼女は二人に挨拶をしていた。
二人は、再び唖然としながら彼女を見ていた。




