第12話 過去の決意、今の・・・ 中編
深夜…アルストフィア中央魔導病院M'sKスタッフ管理病棟
その屋上の柵の手すりに両手を乗せ、手に持っていたロケットペンダントの中の写真を見ながら黄昏れているリオがいた。
「私は、戦うしかないよね…だって、私はお母さんの娘だもん…そうだよね、お母さん…」
リオはそう言うと、ロケットの蓋を締め手のひらで握りしめ体を震わせた。
「わかってる。私は1年前のあの時から、みんなを守るって決めたんだもん。だから…天国でみててよね!私が強くなった姿を見れない事を後悔させてあげるから。」
同日、同時刻帯
リオとミアの部屋にて、ミアがベッドの上で回復魔法を使い、自分の傷を治そうとしていた。
だが、途中で魔力が切れてしまい、中途半端な状態で回復魔法が消えてしまう。
「っ…おかしいな~、普通だったら一週間もあれば魔力が回復するんだけどな…大丈夫…だよね?ただ、私の魔力の源が使いすぎて魔力の回復が遅いだけだよね…?私は…」
ミアはそう言いながら身体を震わせて布団を抱きしめていた。
その瞳からは、一粒の涙を流してただ、震えていた。
同時刻…同病院の個室
ルナが入っている個室、ルナは静かに本を読んでいた。
そのなか、扉をノックする音がすると扉から10人程度の男女が入ってきた。
そして、その男女が周りを見回しながら注意している中、1人の気品のある男性が入ってきた。
「まったく…続々と人が入ってきたと思ったら、やはり貴方ですか…お兄様。病室を個室にしたのも、貴方がここに来る時に騒ぎにならないようにってことですよね?」
ルナは、入ってきた自分の兄にそう言うと、読んでいた本を閉じ、目をその男性に向けた。
そして兄と呼ばれた男性は、そのまま黙々と話し始めた。
「久しぶりだな。お前が大怪我をしたと聞いて心配したぞ。」
「魔力も戻ってきてますし、治癒魔法での治療もしっかりやってもらっていますから、大丈夫ですよ。数日もあれば回復できます。」
「悪いことは言わない…戻ってこい。このままだと本当に死んでしまう。それはリントフィア家にとっても痛手になる。」
男性はそう言うと、ルナの腕を掴もうとする。ルナはそれをかわしながら、男性を目を見ながら口を開いた。
「ふぅ…お兄様!私はリントフィア家ではなくアンバーレイン家の人間です。そして私は決めたんです。たとえどんなに辛い時でも、苦しい時であってもあの2人と…リオとミアと一緒に最後まで戦うって!」
「ルナ…お前はこれでいいのか…?」
「いいえ、お兄様…これがいいんです」
そんな会話をして、ルナは普段見せないような満面の笑みを浮かべていた。
「だから…リントフィアを…ミラサキーノをお願いします。」
「…わかった。」
ルナの言葉を受けて、男性はそう頷くと振り返り、扉から出ていこうとした。
ふと男性は立ち止まり、扉の方を向いたまま口を開いた。
「そうそう…これは独り言だけど、俺は家族で食事できないのって寂しいんだよな。親父もおふくろも亡くなって何年も経つし、妹もおふくろの家で暮らし始めるし…たまには家に帰ってきて欲しいなぁ~」
そう言うと、男性は取り巻きと共に夜の病室を後にした。
「…たまには遊びに帰ってあげるかな。」
そんな三人の思いを胸に、夜が明けオオカとの約束の時間になった。
三人はリオとミアの病室にて待機をしていると。トントンと言うノックの音がした後に扉からオオカと日光、月光が入ってきた。
「三人共、どうするか決めたわね?」
「私、リオ・ミレーヌスは…」
「ミアーシャ・コーリアスは!」
「ルナ・アンバーレインは」
『二人と共に戦います。それが強敵であっても三人なら無敵にもなれます!!』
「ん~♪いい答え。そしてさすが三人!息ぴったりね…じゃあ今から…」
「心の開放の試練を行います。審判者は私、閃光の勇者 ユイナ・オオカが行います。魔法少女方程式よ!!」
「地獄を見なさい。そしてそこから戻ってきなさい♪」




