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ぬ
抜きで。
※そうなのだ。本当は「抜きで」の一言で終わらせようとしていたのだ。だが世間様がそうはさせてくれなかった。
この「抜きで」には如何なる意味も思想も込められてはいないのだが、顛末を話せば結構長くなる。というのも、最初はまた絵が描きたくなって、「ぬ」を頭文字に据えた題材を探し、ぬらりひょんの絵を描いたのだ。だが描いている途中で、何もぬらりひょんの絵を描いてみせた所で大して面白い事はあるまいと気が付き、また自分がぬらりひょんについて何を知っているかと言うとこれがまた覚束なく、するとぬらりひょんである必然性をどこにも見つけられなく、どうにも馬鹿臭くなってやめにした。馬鹿臭くなったついでに破れかぶれで「抜きで」と書き付けて終わらせたのだ。小説も絵も、馬鹿臭いと言ってしまえばそれまでのものである。




