表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生した看護師の規格外な冒険物語 ※なお、スキルに頼れたのは最初だけ(悲)〜冒険編〜  作者: VANRI


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

3/16

話し合いとこれから

 皆に集まってもらい、今後のことを話し合うことにした。


「今必要なことは、野獣になった子供を救うための解毒薬と、闇の魔力に対抗出来る新たな魔剣を手に入れること。この二つだと思ってる」


 イーサンがそれに加える。

「どちらもある程度の場所は特定出来ております。

ですが遠方になるため、早急に手に入れるのであれば二手に別れた方がいいと思われます」


 ゼインが考えながら口を開く。

「では、どう別れるかが問題ということだな」


「メアリーさん!」

アーサーがそう言い、ひざまずいた。

「申し訳ないのですが、私は一度国へ帰ってもよろしいでしょうか」


 アーサーの位置に腰を落として目線を合わせる。

「うん、もちろんよ。

 レアン様が亡くなって大変な時に、私たちの元へ来てくれてありがとう」


 アーサーが顔を上げたので、シルバー色の瞳と自然と視線が重なった。

「父上の跡を継いだ兄を支持する者もおりますし、我が国をこの国に捧げようとしていたので国が荒れております。

 また、兄上もあの状態では戦うどころか、生活もままならないでしょう」


 アーサーの視線の先には、負傷し横たわっているザイオンの姿がある。


「兄を送り届け、国を一旦落ち着かせてから、またここに戻って来ます」


 アーサーの真剣で必死な表情から真剣さが自然と伝わってくる。


「ありがとう。また戻って来てくれるの待ってる」


 アーサーは深々と頭を下げると、すぐ立ち上がり背を向けた。



 ゼインはそれを見終えると、他の皆を見ながら話し出した。


「魔剣に関しては、魔道具を作る国にあると考えられる。そこはリオールの故郷の可能性があるため俺が連れて行く。

 また、魔剣はメアリー本人が選ぶ必要があるのでこちらに同行させる。よいな?」


「ああ、それでいい」

トニーがぶっきらぼうな言い方で答える。

私とは目を合わせようともしない。


「トニーさんと僕で解毒薬を探しに行けばいいの?」

フランはトニーのそれに気付いたようで、私に優しく話しかけてくれる。


「うん、そうしてもらえると有難い」

「わかった」

フランが頷きながら笑顔を見せる。


 フランと久しぶりに顔を合わせて会話をしている。

端から見てもちゃんと会話出来ているんだろうか、

ぎこちない素振りはないのだろうか。

 「モネは?」と聞きそうになるが、無事だと聞いても何かあったと言われても、心を乱される気がするので自分の中に押さえ込む。



 ゼインが続いて話し出す。

「ドレイクはアーサーに同行させる」


 ドレイクはゼインの予想外の発言に動揺し声を上げる。

「我が王!? よろしいのですか!?

 こちらに人手がいるのではないのですか!?」


「ああ。だが、自分の生まれた国がどうなってるか気になるだろう。行ってこい。

 アーサーと一緒に行って力添えをしてやってくれ」


 ゼインにとってアーサーは、幼い頃から気にかけてきた存在だ。二人が久々に会った時、アーサーがゼインの胸に飛び込んだ光景を私は今も鮮明に覚えている。

 アーサーのことが気になっているのは確かだろう。自分が手助け出来ないからドレイクを同行させようとしているのが伝わってくる。


 ドレイクが深々と頭を下げた。

「ありがとうございます」

そして、そのままアーサーの元へ駆け足で去って行く。


 アーサーはドレイクから事情を聞いたようで、こちらを振り向き、朝靄の向こうから遠く深く会釈をしていた。



「お前はどうしたい?」

ゼインがカイトへ落ち着いた声で語りかける。


 カイトは周りを軽く見た後、目線をゼインへ戻した。


「俺は……兄上の命ずるままに動きます。

 兄上の役に立ちたいので……」


 ゼインは目を細めカイトを見下ろしていた。

「そうか、ではお前にしか出来ないことを頼みたい。

 お前は翼で、地を走るより速く移動することが出来る。そこに崖や大きな湖があってもだ」


 カイトがゼインの言葉を聞き逃すまいと真剣に聞いているのが、その瞳から伝わってくる。


「だから、何かあった時の連絡役を担ってもらいたい」


「かしこまりました。その任務、謹んでお受け致します」

カイトに迷う素振りは全くなかった。


「カイト」

優しく声をかける。


 カイトは私と目が合うと、顔をほころばせた。

真剣な話ばかりだったので、笑顔を見れるとホッとする。


「一つお願いがあるの」

「はい、なんなりと」

カイトは深い礼をする。それに合わせ背中の黒い翼がバサリと揺れる。


「アーサーの国に行って壁画を見てきてもらいたいの」

「壁画?」

目を開き疑問の表情になる。


 そうだろう、レアンの国へ出入りしていたゼインならともかく、カイトは壁画の存在すら知らない可能性が高い。

 カイトに簡単に壁画の説明をする。

それに描かれていた女神、火の剣、白い獅子……他にも何か描かれていたかもしれない。

 今の状況を打破できる何かが。

それを確認してきてほしいのだ。


「場所はアーサーが知っているから」

アーサーも事情を知ればカイトに教えてくれるだろう。もし、他に必要な物があれば魔道具を作る国で調達出来るかもしれない。


「わかりました、お任せください」

 

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ