聖属性の悪魔 前篇
~暗黒暦6606年 4月30日 水曜日~
なんだかんだ過ごしている内に此処に来てから20日経つ。速いものだ。因みに、地球の常識で言うと4月は30日までしかないが、此方では40日あるので、もう10日ほど4月が続く事に為る。
例の痴態事件以降、特筆すべき事は起こっていない。ほぼ毎日訓練訓練の日々だった。それと、言っておくが、あれ以降俺は尻尾弄りはやっていない。やり出すと止まらなくなるのが怖いし、ブランカにそんな姿を見られたくないというのもあるが、やり出さなければやりたいという欲求は起きなかったからだ。あの時は好奇心に負けて開始してしまったが、時々どうしてもやりたくなるというような常習性の欲求では無いらしい。やれば常世の快楽に浸れるが、デメリットが恐ろしい上にやりたいという欲求が湧いて来るわけでもないから、やらないというだけである。特に我慢しているとか、頑張って禁欲を貫いているとかいうわけでもない。おそらくだが、アレは悪魔にとって生理的欲求の類では無く、暇つぶしにする様な単なる娯楽の類だろう。ひょっとするとスーノ教官の咎め立ては、学校の宿題をせずにゲームで遊んでばかりいる子を叱るような感覚だったのかもしれない。・・・いや、違うな、やっぱりあの眼は、担任教師が教え子のイケナイ場面に遭遇してしまった時のものだったような。
ゴホン。
えー、娯楽と言いますと、実は今日までに2回の聖曜日、即ち休日を過ごしたわけですが。つまり4月17日と25日の2回ですな。まあ、17日の初めての休日を迎えた朝は嬉しくて嬉しくて思わず鼻歌を歌っていて、ブランカに聞かれていた事に気付いて赤面するというハプニングもあったりしたわけだが。で、休日という概念は幸福感いっぱいなわけだが、実際のところ一時間もしないうちに俺は暇を持て余し始めてしまっていた。漫画も小説もネットもゲーム機も無い世界で時間を持て余す現代人の悲しき性よ! 白色の森を巡り歩いたり、白銀の尖塔の真下まで行ったり、銀煌の滝の傍まで行ったりと色々やって時間を潰してみたりもした。どこもかしこも美しかったし、観光地として申し分ないと思う。ただ、俺の感性が捻くれてしまっているのか、その造形を美しいとは思うものの、長時間見ていたいと思えるほど趣深い面白さがあるわけでは無かった。
結果、俺は何時もの湖畔で小岩に座ってボケっと過ごすという恐ろしく無意義で寂しい休日を過ごす事になった。苦しい平日を乗り越えられるのは楽しい休日が待っているからじゃないのか。苦悶の平日の先にあるのが無味乾燥な休日だなんてやってられない。悪魔の生活なんてクソだ。次転生する時はちゃんと人間になりたいものである。
などと考えて、絶望している時に湖から突如ブランカが現れたのだ。そして、彼女にゲームをやろうと誘われて俺は歓喜した。ブランカの言うゲームは失楽園という名前のボードゲームで、チェスや将棋と似た物だった。ちょっと特殊だったのは、相手のキングを攻撃できるのは智慧の実を予め持たせている駒だけという点だろうか。智慧の実は全部で3つあり、隣り合う駒同士に移し替えたりも出来る。また、智慧の実を持つ駒が取られると智慧の実も失われるのだが、2つ以上失うと負けに為る。他にも蛇の駒にクイーンを攻撃されると相手の駒にされる等、覚えるべきルールは多かった。
当然、初めてやったゲームだったので、俺はルールを覚えるのに奮闘しながらの勝負だったから惨敗を続けた。それでも、楽しかったので良しとする。
2回目の聖曜日の25日も、ブランカと終日失楽園で遊んでいた。
俺は目覚めた巣の中で立ち上がり、ググッと伸びをする。今日は水曜日だから、次の聖曜日までは後3日である。次くらいはせめて良い勝負と言えるくらいには持ち込みたいものだ。
「おはよう。ハクアちゃん。」
「おはようございます。ブランカさん。」
目覚めた時にブランカが傍にいるのは半々くらいの確率である。今日はいる日だったようだ。
「さあ、今日も一日張り切って訓練しましょうね。」
「・・・はい。」
張り切って・・・ねぇ。ブランカは嬉しそうにしているから、嫌そうな表情は出来るだけしないように頑張る。俺の訓練の進捗具合だが、二刀流には、ある程度慣れてきたように思う。未だスーノ教官からは剣の型や構え方、コツなんかは全く教えて貰っていない。スーノ教官は戦う相手の兵種と兵数を決めて、俺に幾つか戦う上での制限を設けるだけ。いつか秘剣の伝授とかして貰えるんだろうか? 望み薄だな・・・。心霊術の方も何となく霊力の使い方のコツが掴めてきたように感じている。こっちはあと一歩で習得できそうな予感がある。逆に、梵術の方はさっぱりだ。未だにヘドロ量産機のままである。
今日も今日とて日々の繰り返しと思いながら、俺はブランカと一緒に湖畔へとやってくる。そこには既にスーノ教官が待ち構えていた。また何時も通りの訓練が始まるのだろうと俺は思っていた。
「さて、ハクア。今日でお前が訓練を始めてから20日目だ。」
「そうですね。」
「実は、此処では伝統的に訓練開始から20日たったら、その魔児のステータスを見る事にしているのだ。」
「ステータス?」
なんやら重々しい雰囲気を無理に作ろうとするスーノ教官に対して俺は首を傾げる。あれだろうか、ゲームで言う所のステータスだろうか。確か、体力、腕力、知力、敏捷、器用とかの数値表だったか。そんなものがあるとは流石はファンタジー。自分の状態を確認出来るのは成長を実感できるだろうし、嬉しいシステムだ。
「そう。ステータスだ。自分の魔力量などが分かる。自分の成長を確認するために大変便利なものだ。」
ふむ、やはり思った通りか。しかし、それならなぜ・・・。
「今日までそれを確認して来なかったのは先入観がつくのを避けるためだ。魔児自身も、吾輩達も共にだ。生まれたばかりの魔児のステータスはどれも低い。差はあってもドングリの背比べだ。しかし、魔児にはそれは分からんだろう。例えば、生まれたばかりのステータスが魔力容量が10で霊力容量が5なら、きっと自分は魔法の方に才があるに違いない、なぜなら魔力が霊力の2倍なのだからと魔児がそう思ってしまっても仕方ない。しかし、それは先入観だ。実際に魔児の性格や才能は初期ステータスと相関しない事が多い。しかし、吾輩達の課す厳しい訓練を潜り抜けると、その極限的な状況下で魔児本人の性格と才質が引き出される。結果、例えば先程の魔児が実は霊力に関して才能が高かった場合は20日後には魔力容量が30で霊力容量が55なんて事に為り得るわけだ。故に、誤った印象を受け易い初期ステータスは見ないで、訓練開始から20日後に確認する事にしている。」
なるほどな。確かにそれなら納得である。それにしても、自分の課している訓練が厳しいって事は自覚しているのか。
「というわけで、今日、晴れてオマエのステータスを確認するというわけだ。ああ、そうだ。言っておくがステータスの数値なんてそれぞれの項目毎に独立した相対的なものだからな。吾輩としてはあくまで成長率を確認する事にのみ使ば良いと思っている。才能云々を悩んだりするのは馬鹿らしいから、数値が低いとかそういう事は一切気にするなよ。」
いやー、低かったら普通気にするでしょ。まあ、スーノ教官の忠告は胸に留めおこう。数値が低くてもショックを受けないように。あれ? でも、俺ってそもそも比較対象がないから数値が低いかどうかなんて初見じゃ分からないよね。じゃあ、気負い事も無いか。ただ、1が大量に並んでいたりしたら泣いてしまうだろうけど。
「それじゃあ、お待ちかねのステータス確認でーす。私は審霊眼が最大値の習熟度100に到達しているので、普通じゃ分からない様な事まで全て赤裸々に分かってしまいます。さらに、魂審表の能力も最大値なので、空間に表示板を作って誰でも見れるようにする事まで可能なのです。」
なんだか、ブランカがはしゃいでいるように見える。よく分からないが、もしかすると審霊眼とやらが最大値に到達している事なんかを自慢したいのかもしれない。残念ながら、俺ではそれがどれくらい凄い事なのかさっぱり分らないのだが。
「審霊眼。魂審表。」
ブランカが心霊術を発動する。湖の上の空間が揺らいだと思ったら、薄く青い光を発して大きな長方形の板状の物が現れる。と、同時にそこに文字が現れていく。驚いた事に表記文字は漢字だったし、数字もアラビア数字だった。おそらく、魂審表も最大値に達していると言っていたからその影響なのだろう。たぶん、読む側が読める文字に映って見える作用でも働いているに違いない。
俺は空中に浮かぶ青い板をシゲシゲと見つめる。
――――――――――――――――――――
名 前 ハクア
魂 名 ニギ・クニトコ
種 族 白玉魔
(特殊魔)
(階級:魔児)
類 族 悪魔
年 齢 6
適性属性 聖18 冥17
貯蓄命量 0
魔力容量 15
魔力流速 3
魔力圧量 35
霊力容量 50
保持能力
気功 術 ―
魔法 術 ―
心霊 術 思考加速1
道 術 ―
仙 術 ―
梵 術 結合梵術1
開闢 術 ―
――――――――――――――――――――
さて、俺は何から質問すべきだろうか??
「な、馬鹿な。いったいどういうことだ?」
「これは、ちょっと困った事になったわねぇ。」
スーノ教官とブランカが俺のステータス表を眺めながら、大いに驚きと困惑を現す。スーノ教官がこんな顔をするとは奇特なこともあるものだ。俺には、二人がこのステータス表のどこに一番驚いているのかさっぱり分からないので、とりあえず、自分の理解の為に上から順番に解説して貰う事にする。
「ブランカさん。魂名って何ですか?」
「魂名っていうのは、魂の型番みたいなものよ。魂の形を分類して名前を付けてあるという事。つまり、同じ魂名を持つ者同士の魂は形が非常に似通っているって事ね。まあ、滅多に会えるもんじゃないけれど。」
「そんな事も分かるんですか。」
「私としては、むしろ社会的通用名が分かる事の方が不思議なのだけれどね。」
ブランカは未だ混迷の表情を浮かべているが、俺の質問に丁寧に答えてくれる。
「年齢が6とありますが、これは?」
「魔児は、孵化までの6年間も年齢に換算されるみたいなのよ。だから、6歳ってことね。」
「それじゃ、適性属性なんですけど――」
「そう! 適性属性! おかしいのよ!」
ブランカが声のトーンを上げる。俺は黙って、ブランカの説明を謹聴する。適性属性が困惑の原因か。だとしたら、なんとなくその困惑の理由は予想がつくが。たぶん。おそらく。例の女神の仕業だろう。そして、俺の予想は正しかった。
「白玉魔の種族適性属性は鉱と冥の二つなのよ。そのはずなのだけれど。しかも、聖属性っていったいどういうことかしら。聖属性持ちの悪魔なんて聞いたこと無いわよ。」
やはり、聖属性か。
「しかし、表示が間違っているというわけではなさそうだ。梵術の欄に結合梵術などという未知の梵術名が出ているからな。悪魔の初期梵術は種族毎に、いや正確に言えば種族毎に決っている属性毎に固定だ。吾輩達、鉱属性持ちの白玉魔の梵術は|具象梵術≪エンボディブラフマ≫。これに例外は無い。つまり、全く異なる梵術を持っている事が鉱属性持ちでは無く、更に他の悪魔種族の梵術とも被らない事から、その他七つの属性でも無い、聖属性持ちである事が真実である事を示している。」
スーノ教官が冷静に分析する。どうやら、俺の使うべきだった梵術は本来鉱属性を持っている白玉魔用の具象梵術では無く、結合梵術だったらしい。これまで具象梵術の方を練習し続けていたが、そりゃ上手くいかないわけである。ヘドロしか出なかったのは当然だったのだ。俺の梵術センスが無かったわけではないと知って俺は勝手に内心安堵する。尤も、雰囲気が雰囲気であるから、そんな内心を表に出す様な野暮な真似はしなかったが。
「そうね。これはハクアちゃんが聖属性持ちで、結合梵術という未知の梵術使用者だという事を受け入れるしかなさそうね。でも、どうして、種族は私達と同じ白玉魔なのかしら。悪魔はその所持属性で種族が分かれているはずだけど。」
「確かに。その理屈だと8番目の別個の種族になっているはずだが。しかし、そもそも冥界に生まれてくる悪魔に聖属性が付加されるなんて事自体が有り得ないはずだ。あるいは本来白玉魔に生まれて来るはずだったものが、何らかの変異的な力の介入を受けて無理矢理に鉱属性と聖属性を取り換えられたか。それだと、聖属性なのは人工的な作用によるから、種族自体は霊体生物学的に本来の白玉魔のままということに。」
「変異的・・・力の介入・・・。神魔様や、天魔様ならそんな事が出来ない事も無いだろうけれど。あるいは、四神か、最高神・・・。ひょっとして、どこかの愚かな実験好きの悪魔がハクアちゃんが卵だった時に何か仕掛けたのかも。有り得ない話じゃ無いわね。」
「あ、あの!」
ブランカとスーノ教官が俺が聖属性を持っている事に付いて難しい議論を交わし始めたので、俺は俺自身の義務として話に介入する。おそらく、二人とも俺がなぜ俺に聖属性があるのか知っているとは思っていないだろう。俺へと二人の視線が注がれる。ブランカからは痛ましいものを見る目で、スーノ教官からは不審な物を見る目で。そんな視線をこの二人から向けられるのは初めてだ。ひょっとすると、もうここには居られないかもしれない。表示上は同じ白玉魔。仲間のはずだが、その最たる指標であるはずの属性が異なっている。追い出されても文句は言えない。そんな不安が頭を過る。しかし、仮にそうなったとしても俺はこの二人から受けた恩を仇で返す様な事はしたくない。スーノ教官の訓練は過酷で、嫌だったし、この人の事はやっぱり好きになれないけれど、ずっと世話してくれたのだ。俺は俺自身をキチンと説明するべきだろう。正直にだ!
「俺が聖属性なのは、女神の意地悪な悪戯のせいなんです。」
あー、すまん、ちょっと日和った。本当はギフトとして貰ったし、俺も貰った時は抗議とかしなかったからなぁ。でも、ここは女神ハナコを生贄に捧げてしまおう。
「俺が悪魔として生まれる前に、ハナコとかいう象の顔をした性格の悪そうな女神が俺の魂を釣り上げて、勝手にいちゃもんをつけて来たと思ったら悪魔に転生する俺に聖属性を押しつけてきて、俺の事を見て大笑いしていました。」
時間経過とかが、微妙に前後しているのは目を瞑って欲しい。
俺の話を聞くと、ブランカがカッと眼を大きく開ける。
「それは四神の一柱、凶神ハナコだわ。象の顔の性格の悪そうな女神。間違いないわ。」
「まさか・・・。本当に、神の介入が・・・。いったい何が目的なんだか。」
「目的なんて、人を嘲り倒す為よ。決まってるわ。凶神ならやりかねないわね。」
あの女神、凶神ハナコっていうのか・・・。おいおい、アイツ確か、『愛と勇気と友情の女神ハナコ』って自称してなかったか。って、今はそんなことどうでも良いのだ。
俺はブランカを見上げた。ブランカの真剣な眼差しと視線が交差する。俺は喉が乾ききったような心持である。実際の所、悪魔は喉が渇くという事も無い筈にも関わらず。俺はユックリとした慎重な調子でブランカに尋ねる。
「あの、それで俺はどうなるんでしょうか?」
「ハクアちゃん・・・。」
ブランカの言葉が途切れる。その沈黙の時間は実際には一瞬だったが、ひどく長く思えた。彼女の判断に俺の命運が掛っているのだから。
「心配しなくても良いわ。ハクアちゃん。私も手探りに為るけど、ちゃんと結合梵術をハクアちゃんが習得できるように手助けしてあげるわよ!」
「・・・はい。有難う御座います。」
俺は安堵のため息をつきながらブランカにお辞儀する。最初の気遣いがちゃんと梵術の訓練に付き合う事のアピールか。きっとブランカは頭の片隅ですら俺を放逐する事なんて考えて無かったんだろう。良かった。本当に良かった。同じ白玉魔である事から、当然のように受け入れてくれたらしい。
俺は気になって、今度はチラリとスーノ教官の方を盗み見する。俺の視線にスーノ教官が気付いた。
「なんだ? そんな心細そうな顔しやがって。あれか? 捨てられると思ったか? 心配すんなよ。聖属性の悪魔だぞ。こんな面白い生徒は、嫌だっつっても無理矢理連行して地獄の訓練受けさせてやるからよ。カハハ。」
スーノ教官が舌なめずりしながら、楽しそうに笑う。
ああ、本当にこの人は。俺は『嫌い』だよ。
なんか、ほっとしたら急に力が抜けるのを感じた。気付かぬうちに緊張で全身の神経がカチカチになっていたのだろう。不意に弛緩してしまった筋力は俺を支えられず、ペタリと尻もちをついてしまう。
「あらら。ハクアちゃん。大丈夫?」
「あ、はい。問題無いです。ちょっと立ってるのに疲れちゃって。」
「全く。軟弱な奴だな。」
ブランカが俺を気遣い。スーノ教官が俺を愉快気になじる。
なんだろうか。この幸福感は。久しく感じていなかったものだ。前世の人間だった頃も、気付けば自分から切り捨てていってしまったものに、こういうものが無かったか? ・・・皮肉なものだ。悪魔に為って、人間だった時に忘れ去っていったものに出会うのだから。
人間だった時、進学先を決めた時、サークルを去った時、会社を辞める時、俺は全て周りから拒否され拒絶される事前提で誰にも相談せずに一人で勝手に決め、一人で泥舟に乗ってしまった。今ここに違う光景があるのはなぜだろう。拒否され拒絶される恐れは同じように持ったはずではないか。ただ少しばかり、そう嘘も交えてしまっているにも関わらず、ほんの僅かに胸襟を開いただけ。それだけの違いではないか。なぜ、前世で俺はそれをしなかっただろう。全くの偽りの理屈を並べ立て、偽りの理由を掲げて逃げ続けていた。
いや、過去の事は過去の事だ。今は、現在を大切にしよう。
俺は再び立ち上がるとブランカとスーノ教官にお辞儀する。
「これからも、宜しくお願いします。」
「もう。ハクアちゃんってば。いやぁよ、そんな風に他人行儀に改まっちゃって。」
「フフンッ。」
ブランカはちょっと照れているようにも見える。スーノ教官は鼻先で笑い飛ばすだけだ。言うまでも無いという事か。でも、俺には、俺の中では言う必要のある言葉だったからな。言わせてもらったぜ。
ブランカの優しげな眼差しとスーノ教官の楽しげな笑みに俺もつられて僅かに口角が上がったのだった。




