アイデア作りのヒント――時事ネタや季節ネタを取り入れる
長編小説では、長く書いていくとどうしてもネタに詰まったり、ちょっとシリアスになりすぎて息抜きの回を入れたくなったり、続けるのはなかなか大変です。
ネタ切れ、というわけではないけれどちょっと別の話を入れたい、息抜きをする回というのも、長く続けていくには大切なことだと思います。バトルものでも異世界物でも恋愛でも、同じパターンだと飽きてしまいますしね。
そういう時によく使われるのが、季節に合わせたイベントのネタを入れることですね。例えばクリスマスだったらバレンタインデーだったり、あるいはプールだったりと、一年を通していろんなイベントがあります。そういった事柄をストーリーに絡めることで、ちょっとした息抜き回にも、逆に本筋に沿って進めるにも使えるでしょう。
他にも、時事ネタを絡めるという手もあります。今年もいろんな事件やニュースがありましたが、そういうものをちょっといじって使ってみるのです。もちろん、そのまま使ってしまうと問題があることがあるので、風味づけに、という感じになるでしょう。
ただ、季節ネタを使うには、ちょっと注意が必要です。日本では「四季」があるので当たり前のように感じますが、物語の舞台となっている場所にも「四季」があるとは限りません。
また、イベント自体も日本独自のものがある他、同じイベントでも国や地域によって意味合いが異なることもあります。
ですから、「その世界での扱い」というのも注意が必要でしょう。
イベントごとは、何も楽しいことばかりではありません。例えば「クリスマスだから戦争」みたいに、時期に合わせたイベントをきっかけにして、何か事件を起こすこともできます。なかなかうまい口実や理由付けができない場合にも、時事ネタや季節ネタを取り入れてみるとよいでしょう。
ファンタジーや冒険ものなどでは扱いづらいですが、学園ものや恋愛ものだと、かなりの頻度で使われているのではないかと思います。うまく使えば、物語の幅が広がるでしょう。
なかなかうまく取り入れるのが難しい、という時は、その時期にそのイベントをネタにした短編を書いて練習してみるとよいと思います。
同様に、イベント時期はそのネタを取り入れた小説を書く人が多いですから、どんな話を作っているのか、読んでみるのも良いでしょう。