執筆の敵は「集中力」と「やる気」
パソコンで執筆していると、「自分はどのくらいの速さで書けるのだろう」と気になることがあります。そこで、一時間で何文字書けるのかという実験をやってみました。
結果、三千文字程度だと思っていましたが。一時間で約五千文字書けました。割とセリフが多いところだったので、さらさらと書けた気がします。
タイピングの早さやどの程度頭の中で話が出来上がっているかによりますが、大体これくらいは書けるようです。早い人は一時間に一万文字書けるのだとか。
単純計算すれば、このペースで休まずに書きつづけると、丸一日で文庫本一冊程度の原稿量になります。もちろんそこまでアイデアや文章が思い浮かばないでしょうし、途中でトイレに行ったり食事したり、いろいろ用事があったり、眠たかったりするので現実的には難しいでしょう。
ならば一日三時間同じペースで書くことが出来れば、一週間もあれば文庫本一冊くらいの原稿量になる……と思ってしまいますが、それが難しいことは書いている人ならわかるでしょう。
その原因としては、もちろんそんなにスムーズに話が思い浮かばないというのもありますが、一番は「やる気」と「集中力」でしょう。
毎日ベストなコンディションとは限りませんし、いろいろやることがあって疲れたり、嫌なことがあってやる気が出ないときもあるでしょう。
また、性格や環境にもよりますが、書く時になかなか集中できない、ということも一つの要因となります。
基本的には、趣味でやっているのであれば小説を書くやる気はどこかで出るでしょうし、好きなものなら集中することも出来るでしょう。
集中力を左右するものとしては、「環境」や「食べ物」があります。当然、周りがうるさかったり、目の前にいろいろと誘惑があったりすると集中できないと思います。
例えば集中できる場所に移動したり、周りを片付けたりすることで、環境の改善は出来るでしょう。
また、集中力を高める食べ物を摂ることも重要です。
検索をしてみれば、集中力を高める食べ物がいろいろと出てくると思います。主に重要なのは脳のエネルギー源となる炭水化物(ブドウ糖)や、それらをエネルギーに変換しやすくするビタミンB群の栄養素でしょう。
ただ、やみくもにこれらが入っているものを食べてもうまく機能しないので、食べるタイミングや量などに注意しましょう。
事前に栄養を取らずとも、執筆しながらお菓子をつまんだり、コーヒーを飲んだりするのも、集中力を高めるのに効果的です。ただ、食べるのに集中してしまわないようにしましょう。
あとは、書く時間を決めておいて、その時間を守る、というような決まり事を作っておくのも良いでしょう。習慣化すれば、生活のリズムを作ることもできます。
人間、やればできるものですし、集中すれば書けるものです。
小説の書き方や作法、アイデアの出し方よりも、ある程度書きなれた人はいかに集中して書くか、ということが課題になってくるのではないかと思います。