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場面転換と区切り

 一つ連載が完結し、ちょくちょく他の人の作品を読んで勉強をしています。

 書き手が違えば内容が全く違うし、書き方も違う。十人十色で「こういう話も出来るのか」と感心することもよくあります。


 その中で気になったのが、「区切りの付け方」。

 ここ「小説家になろう」では、連載だと一話ずつ投稿でき、章の設定もすることができますが、変なところで途切れてて「あれ?」と思うものが多かったです。

 あるいは、一話の中での区切りで、妙なところで視点が切り替わってたり、急な場面転換があったりして、読むのに忙しくなることもあります。


 大体気が付いたのは以下のもの。


・キリが悪いところで次の章に入る

 章の終わりと次の章の始まりの話が完全に続いており、しかもその次の話から別の話になる、というように、変なところで章が切り替わっているパターンです。

「小説家になろう」では章が変わったことに気が付きにくいので、あまり違和感をがないかもしれません。ただ、章が変わるということは、今までの話の流れが終わり、新しい話の流れに入るということです。

 読者もそれを意識して読むと思いますので、新しい章に入る時は、今までの話をある程度まとめた状態にした方がよいでしょう。


・突然流れをぶった切る回想が入る

 回想シーンと言うのは、登場人物の過去を振り返るということで、物語の重要なポイントになる場合がよくあります。

 要所要所で入れることで物語のスパイスとなりますが、「何故ここで回想?」という作品が見られます。

 例えば、章の始まりや終わり、登場人物が何かを思い出した時、過去の話をする場合は回想シーンは有効でしょうが、何の脈絡もなく回想シーンが入ると、単に今までの話の流れをぶった切ってしまうだけになってしまいます。


・よくわからないところでの視点・場面切り替え

 特に一話の中で多いのですが、読んでいると突然視点が切り替わって「あれ?」ということがあります。

 三人称小説だと、ある程度頻繁に場面切り替えや視点切り替えが起こりえますが、視点切り替えが起こった瞬間と言うのは、読者は混乱しやすくなります。

 特に場面切り替えの数が多くなると、どこでどの場面になっているのか、読者側がついていけなくなる可能性が高くなります。ですから、「どうしても必要な場面」や、「物語の節目」などで使用し、不必要な場面切り替えをしないようにしたほうがよいでしょう。


・一人称の視点切り替え

 一人称なのに視点切り替えしている人は、結構いるのではないかと思います。

 もちろんまったくダメなわけではなく、ある一点で主人公を別の立場から見ることで、臨場感を増したり、主人公が次にどのように動くのかという楽しみが増えるといった効果が期待できます。

 ただ、一人称小説という性質上、語り手の知らない情報が読者に伝わるのはあまり好ましいとは言えません。主人公視点が読者と同じになることにより生まれる共感性が、余計な情報により薄れてしまい、一人称で書く意味がなくなってしまうからです。

 特に、一話の中で視点切り替えが起こってしまうと、読者は誰の視点に立てばいいのかわかりにくくなってしまいます。これは避けた方がよいでしょう。

 また、何人も視点を切り替えると、一人称で書く意味がありません。三人称一人視点で書いた方が、自由度が高いでしょう。


・場面転換がないところでの区切り記号

 人によっては、一話の中で場面転換が行われる場合、区切りを示す記号(例えば「****」とか、「♦」とか、「――――」とかの記号)を入れる人もいるでしょう。

 読者はこれを見ることにより、「ああ、ここから少し話や場面が変わるんだな」と認識します。

 ところが、直後の文章が前と同じ場面だと、せっかく頭を切り替えたのに拍子抜けしてしまいます。

 一話の中での場面転換は、比較的よくあることだと思いますので、記号を使う際はある程度話や場面が変わるところで使った方がよいでしょう。


 商業用の小説ではないので、あまり意識せずに文章を区切っている人もいると思います。しかし、やはり読みやすさを比べると、うまく文章を区切った方が、より読みやすいと感じるはずです。

 一概に「これが正解」というのもありませんし、あまりに区切りが無いと逆に読みづらくなることもありますから、いろいろと試してみるとよいでしょう。

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