パターン化と固定観念
長編の物語を作るためには、ある程度パターンを決めてしまうという手があります。
例えば、
1.新規登場人物の登場
2.登場人物と主人公の絡み
3.登場人物に関する問題や事件が発生
4.主人公が解決
といった具合です。
一つパターンを決めてしまえば、物語を作るのが楽になりますし、読者も大体の流れが分かるので、理解しやすくなると思います。
パターンを決めるといっても、ただやみくもにパターン化するのではなく、そのパターンに「起承転結」や「序破急」といったものを取り入れる必要があります。でないと、淡々と進んでいく話では面白くなくなってしまいますから。
しかしながら、当然のことながら同じパターンを繰り返していると、「またこのパターンか」と読者が飽きてしまいます。
そこで、何回か同じパターンを繰り返したら、どこかを崩してみるとよいでしょう。
実は「同じパターンを繰り返す」と言うのは、読者に固定観念を植え付けるという役割もあります。何度も同じパターンで読者を慣れさせたところで急に展開が変わることで、読者を裏切ることができるのです。
実際にマンガやアニメを見てみると、何らかのパターンが存在するのが分かると思います。それが作者のスタイルにもなるので、作者自身が「こういうスタイルで作っているんだ」という印象付けにもなるでしょう。
ただ、パターン化しやすい話としにくい話というものもあるので、自分が書こうとしているものがどういうものなのか、ということを知っておく必要もあります。
日常が繰り返される学園ものや恋愛もの、何らかの事件やイベントが発生しやすい冒険もの、ファンタジー、能力もの、シリーズ化している推理ものなんかは比較的話をパターン化しやすいと思います。
なかなか「読者を裏切る」というのは難しいことですが、良い方向で期待を裏切るためには、いろんな方法を試してみる必要があります。
その一つの方法が、「固定観念を作って裏切る」という方法。知っている人は物語をパターン化して作っていると思いますが、あまりパターンを決めてなかった人はぜひとも試してみてください。