79 メラニーの父親を見つけてみた
驚きの表情の法王に俺は言葉を続ける。
「実は俺と一緒に来たメラニーという女性が父親を探しているんですが法王様と同じ瞳が青銀色なんです」
「まさか!メラニーの瞳が青銀色なんですか!?」
「え?あ、はい」
「そ、そんな…あの子に呪いが発動するなんて…」
法王の顔色が明らかに変わった。
呪い?呪いってなんだろう?
「呪いって何ですか?」
「あ、いえ、何でもありません。それよりその娘は紫の指輪を持っていませんでしたか?」
「ええ。父親を探す手がかりだと言って紫の指輪を持っていましたが」
「ああ、やはり!なんてことだ!」
法王は自分の額に手を当てて動揺している。
「メラニーはこの大教会にいるんですよね?」
「はい。控室で俺を待っていると思うので先ほど倒れている俺を助けてくれた男性にここにメラニーを連れて来てくれるように頼みましたからここに来ると思いますけど」
「そうですか…」
「メラニーは法王様の娘なんですか?」
俺が確認をすると法王は青銀色の瞳で俺を見た。
そして僅かにその瞳を細める。
「あなたは…そうかその手があったか…」
法王は俺の質問には答えずに一人で頷いている。
「あの…メラニーは法王様の娘なんですよね?」
「それは私が直接メラニーと会って紫の指輪を確認してからお話します。もし本当にメラニーの瞳が青銀色ならあなたにお願いしたいことがございますので」
俺にお願い?
瞳が青銀色って何か特別な意味があるのかな。
とりあえずメラニーが来るまで待つか。
「ところで旅の御方。あなたのお名前は?」
「ああ、名乗るのが遅れてすみませんでした。俺はハリーって言います」
「そうですか。ハリーさんですね」
俺が法王に自己紹介をした時に扉がノックされる。
「どうぞ。入りなさい」
法王がそう言うと扉が開いて先ほどの男が顔を出した。
「すみません、法王様。そちらの方のお連れのメラニーさんを連れて参りました」
「お通してください」
「はい。メラニーさんどうぞ」
「ありがとうございます」
部屋にメラニーが入って来た。
扉が閉まって部屋には俺とメラニーと法王だけになった。
「ハリー!倒れたって聞いたけど大丈夫!?」
「うん。大丈夫だよ。心配かけてごめんね」
俺がニコリと笑みを浮かべるとポッとメラニーの頬が赤くなった。
そしてメラニーの視線が法王にいきメラニーは驚きの声を上げる。
「まあ!これは法王様!ここに居られるとは知らず失礼しました!」
メラニーは慌てて法王に頭を下げた。
法王は食い入るようにメラニーを見つめている。
「あなたがメラニーさんですね?失礼ながらこちらの方からあなたが父親を探していると聞いたのですが」
「あ、はい。そうですけど…」
「何かあなたの父親から貰ったものはありますか?」
「え?あ、はい。母が亡くなる時に私の父が私に残してくれた物だという指輪があります」
「それを見せてくれませんか?」
「ど、どうぞ」
メラニーは紫の指輪を法王に渡した。
法王はその指輪をじっくりと観察している。
本当に法王様がメラニーの父親なのかな。
俺もその様子を黙って見ていた。
「おお!やはり間違いない!あなたは私の娘のメラニーだ!」
「え?」
メラニーが驚いたように目を丸くした。
「この指輪は私があなたの母親の女性にまだ赤ん坊だったあなたが成長した時に渡して欲しいと渡した指輪です」
「まさか!?法王様が私のお父さん!?」
「ええ。そしてメラニー。あなたのその青銀色の瞳は生まれつきではないのでしょう?」
「あ、はい。子供の頃は青い色だったんですけど数年前に銀色が混ざった色になって…」
「やはり…セラフ神の呪いがあなたにかかってしまったのですね…」
「え?セラフ神の呪いって何ですか?」
「そうですね。あなたには知る権利がありますね。あなたの誕生や呪いのことも。とりあえずここに座ってください」
メラニーは空いている椅子に座る。
う~ん、メラニーの父親が法王様だって分かったのはいいけどなんか特別な事情があるなら俺は席を外した方がいいかな。
「法王様。メラニーと話があるなら俺は席を外しますけど」
「いえ!ハリーさんにもぜひ話を聞いてもらいたいのです。メラニーの呪いを解けるのはハリーさんしかいないのですから」
「え?」
俺がメラニーの呪いを解くってどういう意味だろう?




