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俺は皇帝を辞めました~皇帝を辞めた俺は欲望のまま気の向くまま女とヤリながら生きていきます~  作者: エデンの園の魔界蛇


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107 願いが叶うか占ってみた



「ここが私の占いの館兼家よ。中に入って」



 キキに連れられて行った家は石を積み上げている家だ。

 ここに来るまでに見たハルシンの家はみんな石造り。

 やはり水が少ないから木材は簡単には手に入らないのかもしれない。



「お邪魔します」



 中に入ると黒い布が部屋を覆っていてちょっと暗い。

 キキがランプに灯を灯すと最初の部屋には中央に机と椅子があり机の上には大きな水晶の珠が置いてある。



「この水晶でキキは占うの?」


「これは飾りよ。本当の占いはこっちの小さな紫水晶でやるの」



 そう言うとキキは自分の胸元から下げていた紐についている袋から小さな紫水晶を出す。



「この大きい水晶は何で飾っているの?」


「こういう商売はね。ある程度、お客に対して信じ込ませる必要があるのよ。こんな小さな水晶で占うより大きな水晶の方が力を持ってるように人は感じるのよ」



 へえ、確かにそれはそうかも。

 人って外見で判断することが多いもんね。



 人間は外見が立派だと中身も凄い力があると信じやすいということは俺も人心掌握術の一つとして勉強した。


 俺のことも「皇帝」というだけで人は跪く。

 でも俺の父皇帝はそれが自分の力だと誤解しないようにとも教えてくれた。



「そんなこと俺に話してもいいの?」


「別にかまわないわよ。ハリーは旅人でしょ? どうせ、長くはここに居ないんだろうし。さあ、そこの椅子に座って」


「うん」



 俺は水晶のある机の前の椅子に座る。

 キキも俺の前に座った。



 なんかキキって性格がサバサバしてる感じで好感持てるかも。



 占い師という職業を聞いて俺を騙すかもしれないと思っていたがキキの性格上それはなさそうだ。

 さっきも俺に「皇族か?」って聞いて俺が「違う」って言ったらすぐに自分で「占いが外れた」と言って自分の非を認めたし。



 もちろん占いは当たっていたからキキにはちょっと悪いことしちゃったかも。



「それでハリーは何を占うの?」



 キキに問われて俺は悩む。



 う~ん、いろんなことが訊きたいけど何がいいかな。

 あ! そうだ! 俺の願いが叶うか訊いてみよう。



「俺の願いが叶うかどうかの占いってできる?」


「願いが叶うか? いいわよ」


「願い事って言わないとダメかな?」


「別に言わなくても私の占いには関係ないから言わなくてもいいわよ」



 キキの言葉に俺は安心する。



 だって俺の願いは三大陸の女とヤリまくることだもんね。



 でもさすがの俺でもその願いを人に言うのはちょっとためらう。


 

 キキは自分の掌にある紫水晶を見つめる。

 すると僅かに紫水晶が光った。



「そうねえ、ハリーの願いはかなり大きな願いね。今まで誰も成しえたことのないような」



 うん! どんな皇帝も成しえなかったことだもん!



「それに数多くの女が見えるわね。いろんな女がハリーの願いに関わってくるみたい」



 うん! いろんな女とヤリまくることが願いだからね!



「でもハリーの生まれ持った運命の星は強いから自分が好ましいと思う人物たちと協力してやりたいようにやれば願いは叶うわよ」



 うん! 分かった! 自分がヤリたい女とヤリたいようにヤレばいいんだね!



「これ以上は見えないわね」


「ありがとう。キキ。参考になったよ」


「別にこれくらいかまわないわ。それより銀貨一枚はちゃんと払ってよ」


「分かったよ」



 俺は銀貨をキキに渡す。



「本当にハリーはどこかの皇族じゃないの? ハリーみたいに生まれ持っての『みかどの星』を持つ人ってなかなかいないんだけど」


「帝の星?」


「生まれつき『皇帝』になる人物が持つ特別な運命の星のことを『帝の星』って言うのよ」


「へえ、そうなんだ。でも俺はただの旅人だよ」



 キキの占いは当たっているけど俺が「皇帝」だと認める訳には行かない。



「たまには私の占いも外れるってことか…ハリーはこれからどうするの?」


「えっと、今夜の宿を見つけようと思ってるけど」


「それなら銀貨一枚くれたらここに泊まってもいいわよ」


「え? いいの?」



 宿代は普通は銀貨一枚以上はするからキキの家に銀貨一枚で泊まれるなら嬉しいことだ。



「ええ、それに私の占いは相手と親密になればなるほど当たる確率が高くなるの。私と親密になりたくない?」



 キキは魅惑的な笑みを浮かべて俺を見つめる。



 え~と、キキの占いでは俺のヤリたいようにヤレばいいんだったよね。

 なら、キキとヤリたいからお言葉に甘えようっと!



「うん、親密になりたいから泊まらせてくれる?」


「いいわよ。それじゃあ、寝室に案内してあげるわ」



 キキと俺はお互いの瞳を見つめながら奥の寝室に向かった。





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