ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのさん〜 08
「これから……どうなるの?」
リリスの問いに、ドラナが怒鳴った。
「わかるわけ、ないだろっ!!」
リリスは、内心思っていた。
“ドラナ……。そこは、わからんっ……じゃ、ないの?”
「お前……」
ドラナが、リリスを睨みつけた。
「なんか、失礼なこと、考えてるな?」
リリスは、ニッコリ笑った。
「あたし、考えることは、いつでも失礼なことだよ?」
コテンを首を傾げてみせた。清々しいまでに、あざとい。
「だから……あたしには、通じないぞ。それ」
ドラナは呆れた様子だ。
「知ってるよ」
リリスは、慌てず騒がず続けた。
「でも、カワイイでしょ?」
瞳に星なんかを飛ばしてみた。あざとい。
ドラナは、無言でリリスの頭を撫でた。とても、嬉しそうに見えるのは……なぜだろう。とにかく、妙に距離が近い2人である。
元の時間軸に戻るとしよう。
中庭の中央で、レイブンとジュールが対峙していた。
「それは、見てるぜ。2度目は……通じない」
レイブンは、グワッと笑った。灰色熊の哄笑にしか、見えない。
「避けられて、弾き飛ばされるまでは……想定していました!」
ジュールは、大きく息を吸った。
「ですがっ!! 受け流されるとは、想定していませんでした!!」
レイブンを、キッと睨みつけた。
「レイブン様!! 理不尽ですっ!!」
「戦士ってのは、理不尽なモンだ。さあ、どうする?」
ジュールは、顎に右手の親指を当てて考えこんだ。




