ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのさん〜 07
「ドラナ。レイブンの口元……よーっく、見てみて」
ドラナの腕の中から、高い声が響いた。小さな人間の女の子が、ドラナに抱っこされているのだ。
彼女の名前は、リリス。戦神神殿の孤児院に保護されている10歳の子供である。
身長:130cm。体重:29kg。同年代の平均より少し小柄で、華奢な体格だ。
肌の色は白色で、艶のある漆黒の髪色をしている。
髪形はくせ毛のショートヘアで、額をきれいに見せるセンター分けにしている。どうやら、毎朝自分でセットしているらしい。
少し吊り上がった、鋭く知的なキャットアイが、勝ち気な性格を表していた。
瞳の色は、毒を秘めたアメジスト(紫)。年齢にそぐわない妙な色気と、危険な雰囲気を醸し出している。
ちなみにこの2人……レイブンの嫁である。神様に誓ったわけではないので、非公式だが。(リリスは年齢の関係で、嫁候補……である。念のため)
「レイブンの……口元?」
ドラナの眼が、レイブンの口元にピントを合わせた。獲物をロックオンしている、肉食獣にしか見えない。
「!!!」
ドラナの眼が、大きく開かれた。
「あの野郎……口元が引きつってやがる……」
ドラナは、しょうもなさげな溜息をついた。
「さっきの……マグレかよ……」
「みたいね。本人が、一番びっくりしてるよ」
リリスは苦笑を浮かべていた。
彼女たち2人と、レイブンだが……レイブン達が戦神神殿に滞在し始めてからの関係なので、時間としては数日である。
そのワリにはレイブンのことを理解しているのは、3人で過ごした時間が、濃密……だったのだろうか?




