ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのさん〜 18
「後ろに、コロン!」
「コロン!!」
次の瞬間……。ぱあんっと乾いた音がした。全員、受け身を成功させた。
レイブンはニッコリと笑った。
「よしわかった! 投げてやるから、そこに並べ」
レイブンによる、絶叫アトラクションの開幕である。
「きゃーっ!!」
女の子は、嬉しそうだ。
「う、うわぁぁぁぁぁぁ……」
男の子は、ドップラー効果を発動させていた。
レイブンの周りの列は、なかなか減らない。見かねて、神官戦士たちが声をかけてきた。
「子供たちよ。オレが投げてやろう!!」
「オレもいるぞっ!!」
無駄に声が大きかった。少々ではなく……だいぶ暑苦しい。
「おっさんたち、殺すなよー。地面に叩きつけたり、思いっきり、上空にとばしたり、しちゃダメだぞー。落下ダメージで、死ぬからな?」
レイブンは子供をぶん投げながら、呑気に答えた。言っていることは……物騒極まりない。
レイブンの指摘を受け、神官戦士の方に並びかけていた子供たちが、逃げ出した。まるで、蜘蛛の子を散らすようである。
「あぶねーっ。おっちゃんに投げられたら、死ぬっ!!」
「ぜったい死ぬっ!!」
「死んじゃうー」
子供たちは、近くにいたお姉さん神官戦士にまとわりついた。筋肉ムキムキの、ゴリゴリお姉さんである。
「おっちゃん、怖いっ! ドラナ投げて!」
「ドラナなら、死なないっ!!」
「よーし。そこに並べー」
ドラナと呼ばれたお姉さんは、ニッコリと笑った。
砲台が、二つになった。




