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ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのさん〜  作者: くらま
2.レイブンの受け身講座。
17/40

ある神官の成長日誌 〜ジュール編・そのさん〜 17

「でっかい兄ちゃん! 今の、なに?!」

「なに?!」

 戦神神殿(ここ)の孤児院の子供たちである。中庭の隅で鍛練していたのだが、とても面白そうなイベントを嗅ぎつけたらしい。


「受け身の練習だ」

 レイブンは、足を止めた。まとわりつく子供たちの頭を、軽く叩いてやる。


「受け身の練習?」

「あれが?」

「めちゃくちゃ、楽しそう!!」

 子供たちは、大興奮である。


「ん? そんなに、珍しいか?」

 レイブンは、膝をついて視線を合わせた。


「初めてみた!!」

「オレもっ!!」

「あたしもっ!!」

 同時に喋るので、聞き取りにくい。ところが、レイブンには問題なく聞き取れたらしい。


「オレのいた傭兵団では、ありきたりなんだが、ここでは、やってないんだな……」

「やってないっ!!」

「楽しそう!!」

「兄ちゃん、オレも投げて!!」

「ずるいぞっ! オレが先だっ!」

「あたしっ!!」


「お前ら、受け身とれるのか?」

「あたりまえだろっ! オレ、上手いんだぜっ!!」

「オレ! オレの方が上手いっ!!」

「ばーか! いちばんは、あたしっ!」


「じゃあ、受け身を見せてみ」

 レイブンは、声をかけた。


「両膝を外側に開いて……」

「ひらいてー」


「腰をおとして……」

「おとしてー」

 いわゆる、蹲踞(そんきょ)の姿勢である。


「顎引いて……」

「ひいてー」


「両手を、胸の前で交差させて……」

「ばってんー」


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