限界派遣社員に見える僕と、カルシウムサプリと、星が付いた夜
底辺作家が書く底辺生活者の話
大体実話。
Xに載せてる散文をまとめています。
金曜日 朝
いてて……。
相変わらず。
足も。
腰も。
尻も痛い。
しかも、また曇り空。
それでも。
底辺日雇い派遣民に、これ以上休むという選択肢はない。
冷蔵庫でカチカチになった、最後の颯太のケークサレを水で流し込み、
少し早めに家を出ようとした、その時。
ピロン。
……アイツらか?
違った。
【伊能さん】
「?」
朝からなんだろう。
長谷川さん、おはようございます。
本日は出勤されるのでしょうか。
もしお休みになるのであれば、傷病手当の申請をおすすめします。
……。
続きを読む。
連続して四日以上の欠勤と診断書で……
まだ続く。
さらに。
入金まで時間がかかるため、その間の生活費に不安があるのであれば――
地域包括支援センター。
利用できそうな制度。
相談窓口。
……まだ続く。
…………。
(; ・`д・´)
伊能さん(仮)。
あなた、本当に何者なんですか。
◆
金曜日 昼
なんとかよろよろと職場へ着き、席に座る。
仕事は座っていればいい。
意外となんとかなりそうだ。
……と思っていたら。
伊能さん(仮)がこちらへ歩いてきた。
「長谷川さん、大丈夫ですか?」
そう言って差し出したのは、小さな袋。
「これ、私も飲んでいるサプリです。」
「骨は大切ですから。」
「タンパク質もしっかり摂ってくださいね。」
そう言って、颯爽と去っていった。
……。
…………。
本当に持ってきた。
僕はサプリを眺める。
飲んだ方がいいのかな。
というか。
飲んで、後で効果を聞かれたら何て答えるのが正解なんだろう。
そんなことを考えながら、お昼のパンをかじった。
◆
金曜日 夜
まじバリ眠い。
昨日眠れなかったからだ。
キムチを乗せた納豆ご飯をかき込みながら、
今日はもう更新なんか考えないで寝ようかな。
そう思っていた。
伊能さん(仮名)は、帰りまで伊能さん(仮名)だった。
カルシウムは一日五錠飲むらしい。
骨折が少し回復した頃に、とストレッチ動画まで送ってきた。
……。
伊能さん(仮名)。
歩く厚生労働省なのか?
( ゜д゜)ハッ!
もしかして。
僕。
余程「明日をもしれぬ限界派遣社員」に見えてる?!
……まぁ。
強ち嘘でもない。
今日は久しぶりの仕事で疲れた。
でも。
通勤できることは分かった。
それだけでも収穫だ。
あと
伊能さん(仮名)のカルシウムも。
寝ようかな。
そう思った、その時。
ドンドンドン!!!
「(; ・`д・´)?」
どっちだ……?
「ういーっす!」
……海斗だ。
「これ、颯太から預かってた!」
「あと、これは俺から。姫に。かつぶしな!」
「じゃあなー!」
嵐のように帰っていった。
颯太から?
袋を開ける。
……杖だった。
なんかギミック感のある杖。
颯太には後でLINEでお礼を言おう。
でも
色は赤以外が良かった。
◆
金曜日 夜
結局、少しだけ更新した。
ふと管理画面を見る。
……。
★が付いてる。
しかも。
今日は珍しくPVも二桁だった。
「……僕、明日死ぬんだろうか。」
(´・ω:;.:…
誰かに。
僕の言葉が届いた。
ここのところ踏んだり蹴ったりだったけど。
少しだけ。
いいこともあった。
明日行けば休み。
三日も休んだから、さすがにもう休めない。
でも。
颯太も
海斗も
伊能さん(仮名)も。
気にかけてくれる。
僕の話を読んでくれる人もいる。
……今日は。
いい夢が見られるかな。
忘れずにグリシンを飲んで。
僕は布団へ潜り込んだ。
気が向いたら読んでみてください。
カクヨムにも同じ話をのせてます。
よろしくお願いします。




