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杜の都のろくでなし〜人生いかにタコにスルメ〜  作者: 雪森蓮


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全身激痛の不憫王と、深夜に理由もなく僕を噛む前給姫。そして「スクロールしても終わらない伊能さんの長文」

底辺作家が書く底辺生活者の話

大体実話。

Xに載せてる散文をまとめています。


木曜日 朝


目が覚めた。


「……いって!!」


腰。


尻。


昨日転んだところが、全部痛い。


(´;ω;`)


なんとか起き上がり、外を見る。


……雨。


「ああ……。」


詰んだ。


_| ̄|○


傘。


杖。


痛い尻。


この状態で通勤できる気がしない。


僕はなんとかスマホを引き寄せて、欠勤の連絡を入れた。


なんなんだよ、もう。


僕、なんかした?


(´・ω:;.:…


ふと横を見る。


姫は眠そうに僕を一度見て、あくびを一つして、また寝た。



木曜日 昼


結局、休んで布団にくるまっていた。


すると姫が、様子を見にやって来る。


撫でようと手を伸ばす。


ぺろぺろ。


指を舐めてくれた。


手を引っ込めると、


「ダメ。」


と言うみたいに前足をかけてくる。


…………。


かわいい。


めちゃくちゃ可愛い。


僕は慌ててスマホを掴んだ。


これは動画だ。


海斗と颯太に自慢しよう。


そう思ってカメラを向けた瞬間。


パシャ。


姫。


くるり。


撮れたのは、お尻だった。


……つれない。


(´;ω;`)


僕は姫のお尻の写真をグループLINEへ送り、


颯太が置いていったパンをかじりながら、


もう少しだけ布団にくるまることにした。



木曜日 夕方


雨のせいか、ずっと眠い。


またすっかり眠り込んでいた。


姫も隣で、気持ちよさそうに寝息を立てている。


カタ。


物音。


同時に、いい匂い。


「……ん?」


「(=゜ω゜)ノぃょぅ」


颯太だった。


「雨だったし、姫の写真が送られてきたから休んでるなと思ってさ。」


「メシ、食うだろ?」


そう言って、ベッドトレー、という名の姫の餌台に、うまそうなカレーうどんを置く。


「冷凍庫のうどん使ったからな。」


姫にもカリカリを入れて、颯太は帰っていった。


LINEを見る。


海斗からだった。


村長ォ!!!


骨折ジジイになって暇すぎて、

ついに猫のケツばっかり激写する

変態カメラマンにジョブチェンジしたのかよwww


(´°∀°`)ノギャハハ!!!


スタンプ連打。


…………。


あの野郎。


いつか処す( ゜Д゜)


僕は固く心に誓いながら、カレーうどんをすすった。



木曜日 夜


カレーうどんを平らげて。


布団の上でノートパソコンを開く。


話の続きを考えながら、カールをもそもそ。


実に平和な夜だった。


姫は足元で丸くなっている。


その時。


ピコン。


LINEだ。


……伊能さん?


長谷川さん、数日欠勤のようですが大丈夫ですか?

怪我をしたと聞きました。


優しい人だなぁ。


そう思いながら続きを読む。


足の親指の骨折は、しっかり治さないと今後の生活にも支障が出ます。

まず、以下のサプリを――


……。


スクロール。


まだ続く。


サプリの成分。


効果。


飲むタイミング。


通販サイトの比較。


ポイント還元率。


骨折の解説。


おすすめの食事。


……まだ続く。


最後。


以上です。

今度出勤の時に、愛用のカルシウムサプリをお持ちします。

ご自愛くださいませ。


…………。


伊能さん。


あなた、一体何者なんですか。



木曜日 深夜


気付けば、もう金曜日だった。


それなのに眠れない。


理由は分かっている。


昼寝のしすぎだ。


今日はほとんど寝ていた。


そのツケが、今きている。


グリシンも飲んだ。


22時過ぎから布団にも入っている。


姫は足元で気持ちよさそうに寝ている。


……僕だけ眠れない。


(´;ω;`)


明日は仕事。


いや。


もう今日か。


しかも寝返りを打つたびに、お尻も腰も親指も痛い。


寝なくては。


早く寝なくては。


そう思って布団をかぶり直した瞬間。


ガブッ。


「いてっ!」


姫に噛まれた。


「……ごめんよう。」


(´;ω;`)

気が向いたら読んでみてください。

カクヨムにも同じ話をのせてます。

よろしくお願いします。


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