ギルド宿舎の焼肉弁当とクソ親父のいちゃもん~忘れた頃にやってくる四天王の封筒を添えて~
底辺作家が書く底辺生活者の話
大体実話。
Xに載せてる散文をまとめています。
日曜日 朝
昨日たらふく食べたせいで寝過ごした。
海斗は部屋の隅で寝ていた。
颯太は朝飯に昨日の肉とスープで雑炊を作り、さらに焼肉弁当まで詰めていた。
「と言うかここ僕の家なんだが」
そう言うと颯太は笑った。
「は?何言ってんの?杜の都のギルド宿舎だろ?」
うっせ!!!
ま、帰ったら2人ともいないだろ。
また来るだろうけど。
たぶん。
僕は弁当を奪い取り家を出た。
今日行けば休みだ。
それだけを胸に秘めて。
玄関先で前給(猫)が僕の足元をすり抜け、颯太からちゅーるを貰っていた。
裏切り者め!
日曜日 昼
今日のトレーナーは優しいおばちゃんだった。
だったのに。
なんか半日で帰るらしい。
午後から鬼婆に交代。
思わず
「僕も帰ります!」
と言ったけど許されるはずもなく。
絶望しかない。
(´;ω;`)
でも昼に食べた颯太の焼肉弁当はうまかった。
肉からご飯に染み出した特製の濃い漬けだれもうまかったし。
別タッパーに入っていたサラダも、颯太特製ドレッシングがうまかった。
颯太。
あいついつでも嫁に行ける。
てか。
なんであんなに料理うまいんだろ。
謎だ。
午後から鬼婆だけど。
焼肉弁当パワーでなんとか生き残ろうと思う。
◆
日曜日 夕方
鬼婆が家庭事情で早退した。
介護トラブルと聞いて、
鬼婆なんて言って悪かったかなぁ……
(´・ω・`)
ってなった。
でも!!!
最終着台判定に受かった!!!
これで少なくとも9月までは仕事がある。
一年頑張れれば年継続も見えてくる。
とりあえず一安心だ。
久しぶりに気持ちも軽い。
更新も書き溜めも捗りそう。
……これも颯太の焼肉弁当のおかげかな。
今日は財布の残りでファミチキを買って帰ろうと思う。
◆
月曜日 朝
今日は給料日。
僕は朝から給料日テトリスに余念がない。
家賃。
光熱費。
通信費。
食費。
どこにいくら払い、どこを少し待ってもらい、今月をどう生き延びるか。
実に重大で切実な問題である。
そのために今日、希望休を入れたと言っても過言ではない。
とりあえずスマホで払えるものは払い、紙しか使えない支払い用紙を握りしめてコンビニへ向かった。
ATMで必要額を下ろし、支払いを済ませる。
よし。
今月もなんとか致命傷で済んだ。
僕は安堵しながら自転車に跨った。
その時だった。
コツン。
「あ」
駐車場に停まっていた車のミラーに、自転車のベルが軽く当たったらしい。
すると。
車の中からおじさんが出てきた。
「おい!」
しまった。
僕はすぐに謝った。
「すみません!」
だが。
なぜか話がどんどん大きくなっていく。
警察だの。
事故だの。
保険だの。
僕はとりあえずもう一度謝った。
そして言った。
「必要なら警察呼んでください」
僕は自転車保険にも入っているし、家財保険にも自転車特約が付いている。
確認するなら確認してもらった方が早い。
だが。
おじさんはしばらくブツブツ何か言っていたが、
「もういい!」
と言って車に戻ってしまった。
なんだったんだ。
僕はしばらくその場で固まった。
そして思い出した。
アイス買ってた。
慌てて家へ帰った。
人生は今日もよくわからない。
◆
月曜日 昼
隼号で買い物を済ませて帰宅した。
午前中。
給料日テトリス完了。
家賃よし。
光熱費よし。
その他諸々よし。
今月もなんとか生き残った。
そう思っていた。
甘かった。
ポストを開けた瞬間。
僕は絶叫した。
「ぎゃあああああああああ!!!!!!」
四天王。
その一角。
【市民税】
到着。
僕は派遣なので給料天引きがない。
派遣会社によってはあるらしい。
だが
僕にはない。
つまり。
支払い用紙が直接届く。
現物支給である。
_| ̄|○
僕は震える手で封筒を開いた。
見なければならない。
敵の戦力を把握しなければ戦えない。
現実から目を逸らしてはいけない。
数秒後。
僕はそっと封筒を閉じた。
見なかったことにはならなかった。
(´;ω;`)
これは。
あの駐車場のいちゃもんクソ親父の呪いなのか。
それとも。
単なる税金なのか。
たぶん後者だ。
僕は悲しみに暮れながら残高を確認し、とりあえず一回目だけスマホで支払った。
残高が減った。
心も減った。
◆
月曜日 夜
なんだかんだあった給料日も、もう夜だ。
支払い。
クソ親父。
市民税。
色々あった。
色々あったけど。
今日はなんとか五話更新できた。
晩御飯もちゃんと作った。
挽肉とニラの入った麻婆豆腐をご飯にかけて食べる。
うまい。
充実した一日だったと我ながら思う。
(・∇・)
明日からまた三連勤だ。
今日は早めに寝ようかな。
そう思った時だった。
LINEが鳴る。
颯太だった。
『雪森先生! 今日の更新良かったぜ!』
『早く新作出せよ!』
うぜえええええ!!!!
てかその名前で呼ぶな!!!
僕は前給(猫)をブラッシングしていたファーミネーターを
思わず壁に向かって投げた。
前給は迷惑そうな顔で僕を見ていた。
解せぬ。
気が向いたら読んでみてください。
カクヨムにも同じ話をのせてます。
よろしくお願いします。




