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杜の都のろくでなし〜人生いかにタコにスルメ〜  作者: 雪森蓮


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【小さな幸せ】世界は救えないけれど、餃子とビールと猫がいる夜

底辺作家が書く底辺生活者の話

大体実話。

Xに載せてる散文をまとめています。


木曜日 朝


ねんむ!


体力の限界だろうか。

寝てるはずなのに、眠い。


「眠いので休みます」


なんて言ったら、


「じゃあ明日からも寝てていいよ?」


って言われそうだよなー……。


あ!

でも!

今日行けば連休だ!


明日は月末休み。

さらに明後日の一日には、希望休を入れてたんだった!!


ワーイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワーイ


これはもう。


今日の帰りに、豪華おつまみ!

半額シール付き!


を携えて帰るしかない!!!


よし!

それを希望に、今日はもう概念となってやり過ごそう。


働くのは肉体ではない。


”概念”だ。


僕は固い決意を胸に秘め、ドアを閉めた。



木曜日 昼


今日のお昼は、コンビニおにぎり。


お昼を持ってくれば節約になる。

それは分かっている。


だが

朝の僕は、昼の僕のために弁当を作る許可をくれない。


つまり、眠い。


なので大体、買ってくるか食べに行くかになる。


しかし。

しかしだ。


今月の勤務状況を見るに、来月は確実に詰む。


僕はツナマヨおにぎりを握りしめ、固く誓った。


休み明けからは、弁当作りを頑張ろう。


朝が無理なら、前日。


そうだ。


前日の夜に準備しておけば、あるいは……!


休憩室で、


『初めてでもできる簡単お弁当作り』


という料理サイトを必死に読み込む。


その横で何かを察したらしい伊能さん(仮名)が、静かに口を開いた。


「長谷川さん。この時期は傷みやすいので、おすすめはできません」


そして少し考え、


「どうしてもというなら、プロテインか豆弁当がいいです」


そう囁いて、去っていった。


……。


僕の弁当生活は、始まる前から難易度が高い。



木曜日 夕方


帰ろうとした、その時だった。


スコールみたいな豪雨。


……。


ぼく、チャリなんだけど。


(´;ω;`)


まあ。


カッパはある。


あるけど。

そういう問題でもない。


しばらく雨宿り。

窓の外を眺めながら、


「止まないかなぁ」


と、淡い期待を抱いてみる。


止まない。


諦めた。

濡れたら嫌なので、今日のおつまみは控えめに。


カッパを着込み、

覚悟を決めて帰途についた。



木曜日 夜


せっかくのおつまみ選びもそこそこに、


ずぶ濡れで家に着く。


買い込んだ餃子を温める。


少しお高い有名店の生ラーメンを作る。


そして。


ビールを開けた。


ぷはー!!!


連休!

連休!!!

れ!ん!きゅう!!!


明日はずっと寝ててもいい。

目覚ましも気にしなくていい。


今日は何話か更新して。

YouTubeでも見て。

映画も何か面白いのがあればいいな。


前給姫を抱き寄せる。


「おいでー」


すりすり。


「にゃー!」


嫌がられた。


それでも少しだけ撫でさせてくれる。


……優しい。


休み前の醍醐味は、こういう時間だ。


世界を救う予定はない。

大金が入る予定もない。


でも、


餃子があって。

ラーメンがあって。

ビールがあって。

猫がいる。


それだけで十分幸せな夜もある。


休み前の夜は、


今日もゆっくり更けていった。

気が向いたら読んでみてください。

カクヨムにも同じ話をのせてます。

よろしくお願いします。


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