【小さな幸せ】世界は救えないけれど、餃子とビールと猫がいる夜
底辺作家が書く底辺生活者の話
大体実話。
Xに載せてる散文をまとめています。
木曜日 朝
ねんむ!
体力の限界だろうか。
寝てるはずなのに、眠い。
「眠いので休みます」
なんて言ったら、
「じゃあ明日からも寝てていいよ?」
って言われそうだよなー……。
あ!
でも!
今日行けば連休だ!
明日は月末休み。
さらに明後日の一日には、希望休を入れてたんだった!!
ワーイヽ(゜∀゜)メ(゜∀゜)メ(゜∀゜)ノワーイ
これはもう。
今日の帰りに、豪華おつまみ!
半額シール付き!
を携えて帰るしかない!!!
よし!
それを希望に、今日はもう概念となってやり過ごそう。
働くのは肉体ではない。
”概念”だ。
僕は固い決意を胸に秘め、ドアを閉めた。
◆
木曜日 昼
今日のお昼は、コンビニおにぎり。
お昼を持ってくれば節約になる。
それは分かっている。
だが
朝の僕は、昼の僕のために弁当を作る許可をくれない。
つまり、眠い。
なので大体、買ってくるか食べに行くかになる。
しかし。
しかしだ。
今月の勤務状況を見るに、来月は確実に詰む。
僕はツナマヨおにぎりを握りしめ、固く誓った。
休み明けからは、弁当作りを頑張ろう。
朝が無理なら、前日。
そうだ。
前日の夜に準備しておけば、あるいは……!
休憩室で、
『初めてでもできる簡単お弁当作り』
という料理サイトを必死に読み込む。
その横で何かを察したらしい伊能さん(仮名)が、静かに口を開いた。
「長谷川さん。この時期は傷みやすいので、おすすめはできません」
そして少し考え、
「どうしてもというなら、プロテインか豆弁当がいいです」
そう囁いて、去っていった。
……。
僕の弁当生活は、始まる前から難易度が高い。
◆
木曜日 夕方
帰ろうとした、その時だった。
スコールみたいな豪雨。
……。
ぼく、チャリなんだけど。
(´;ω;`)
まあ。
カッパはある。
あるけど。
そういう問題でもない。
しばらく雨宿り。
窓の外を眺めながら、
「止まないかなぁ」
と、淡い期待を抱いてみる。
止まない。
諦めた。
濡れたら嫌なので、今日のおつまみは控えめに。
カッパを着込み、
覚悟を決めて帰途についた。
◆
木曜日 夜
せっかくのおつまみ選びもそこそこに、
ずぶ濡れで家に着く。
買い込んだ餃子を温める。
少しお高い有名店の生ラーメンを作る。
そして。
ビールを開けた。
ぷはー!!!
連休!
連休!!!
れ!ん!きゅう!!!
明日はずっと寝ててもいい。
目覚ましも気にしなくていい。
今日は何話か更新して。
YouTubeでも見て。
映画も何か面白いのがあればいいな。
前給姫を抱き寄せる。
「おいでー」
すりすり。
「にゃー!」
嫌がられた。
それでも少しだけ撫でさせてくれる。
……優しい。
休み前の醍醐味は、こういう時間だ。
世界を救う予定はない。
大金が入る予定もない。
でも、
餃子があって。
ラーメンがあって。
ビールがあって。
猫がいる。
それだけで十分幸せな夜もある。
休み前の夜は、
今日もゆっくり更けていった。
気が向いたら読んでみてください。
カクヨムにも同じ話をのせてます。
よろしくお願いします。




