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14話

 教会の一室に、ユウキにスオウ、そして修道士4人が集められていた。

「公安直下対策部からの依頼…ですか?」

 修道士…もとい、星黎術者統括官であるスオウから告げられたのは1つの任務だった。

「えぇ…最近、テロ組織の彼岸(ラジアータ)が活発化してるってのはこの前の会議で言ったわよね?そこで対策部の人達が調査をしたところ、ひとつ拠点と思わしき住所を突き止めたらしいの。立場上対策部の面々では拾惑に関することで表向きに動くことが出来ないから、私達に視察の依頼を…との事よ」

 説明を聞いたキサラギが鼻で笑い苛立ちを隠さずに言う。

「ハッ、アイツらが依頼?どうせ罠に決まってるだろ。俺はパス、お前らと違って星片も持ってない一般人が行ったって役に立たないだろうしな」

「キサラギさん…貴方はいつになったら協力的になるんですか?教会は来る者拒まず、疑わしきは罰せずのスタンスでいるべきだと、教主様も何度も言っていたではありませんか」

 不躾な態度にルリが注意を促す。

 この前の会議の時ルリはキサラギの事が苦手だとは言っていたが、この空気を見る限り確かに相性は最悪なんだろうなとユウキは思った。

「クソガキには理解出来ねぇだろうよ。お前こそ他人の意見を尊重すべきなんじゃないか?」

「なっ…クソガキとは何ですか!」

 小競り合いを始めた二人を横目に、ずっと気になっていたことをスオウへ聞くことにした。

「…スオウさん、公安直下対策部って一体なんなんですか?話を聞いていても具体的に掴めないというか…」

「実の所、私も詳しくは知らないのよね…教会とも前教主様から始まった関係で、そこまで深い繋がりはないみたいだから。あくまでも利害関係が一致していたってだけで、お互いを信頼しあってる訳じゃないのよ」

 ため息をつき、少し訝る様子で続ける。

「それに…どうも一枚岩じゃなさそうなのよね。大体、この任務だって内々で処理した方が良いはずなのになぜ私達を通すのか…色々気になる所はあるけれど、依頼は依頼、ルリちゃんの言う通り教会は来る者拒まずの体制でいるつもりだから、皆協力お願いね」

 そう言って話を切り上げ、目的地の住所が記載されたメモ用紙だけ置いて去っていった。

 その後に続くようにキサラギも退出し、その後にヒナも続こうとする。

「…ちょ、ヒナちゃん……僕らに頼まれた依頼なんだから、ちゃんとやろうよ…」

「私がやる義理はない…それに、エイジュも別にやらないでいいと思うけど。こういうのはお人好しがやっておけばいいんじゃないの?」

 そう言い残し扉を閉められてしまった。

「あ…ごめんね、ルリちゃん、ユウキ君…その、役に立てるかは分からないけど僕は手伝うから…」

「全く…非協力的な人達が多すぎます!」

 結局、3人で任務は行う事になった。

「はぁ…まずは一旦、作戦考えますか……とりあえず、

私がリーダーに立候補します!次に、エイジュさんは辺りの見張りを、そして兄様は直接殴り込みに!」

 珍しくルリの提案は的を得ているなとユウキは思った。

 ルリは戦闘能力を持たない為、前衛よりは後衛がいいだろう。詳しくは知らないが、エイジュの能力は気配察知に優れていたはずだ。ユウキもこの3人の中なら1番潜入に向いている。配役としては完璧だろう。

「…まぁ異論は無いけど、ルリにリーダーが務まるのか?」

「…リーダーが向いてると言うより、他の役職が不向きすぎるんですよ…私は兄様の回復しか役に立てないので……」

「あ…なんかごめん……」

 ルリはしゅんと萎れてしまった。

 そんなルリを宥めつつ、ユウキはふとスオウの残したメモを覗いた。

 記載された住所は街の外れにある廃墟の病院のようだった。

「…?こんな所に病院、あったっけ…」

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