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魔法使いに平穏は訪れない~平穏を返して欲しい魔法使いと魔法使いを目指す少女の日常~『魔法使いのもとには面倒事が舞い込む』  作者: 三上堂 司
生徒会長冬城燈華の優雅?な一日

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Ex.壁から生えた髑髏 『その弐』 好かない人たち

本日は、私の手違いで二話連続の投稿になりました。

前回に引き続き、燈華の視線です。

楽しんで頂ければ幸です。


※Exエピソードになります。

時系列をある程度無視しておりますので、本編と関わりなく楽しめるようになっております。


加筆と修正を行いました(2025/1/8)

 生徒会室までの道中、一切口を開かなかった冬城燈華に、誰も声をかけてこなかった。

 今、燈華は非常に機嫌が悪い。

 何人かの男子生徒が声を掛けたそうにしていたが、燈華の様子を見て、断念していた。

 その程度で声をかけてこないという事は、大した用ではないと思う。

 

燈華(とうか)ちゃん、そろそろ機嫌直したら?」

秋姫(あき)、別に私は怒ってなんかいないわよ」


 生徒会室で二人きりになったタイミングで大津(おおつ)秋姫(あき)が話しかけてきた。

 機嫌を直したらと言うが、損ねるようなことを誰もしなければ、こんな事にはならなかったのだ。


「でも、それだと他のメンバーが入ってきたら、気まずいよ?」

「大丈夫よ。今日はまだ新学期初日だし、新入生の役員が決まるまでは必要に応じて招集をかけるって休み前に伝えたし。

 もし、仮に来るような人がいれば、今期の生徒会は苦労しなくて済むからいい事じゃない?

 そんな殊勝な人がいるなら、私もヒメも楽になるわけだし。

 むしろ招集をかけなくても来なさいよ!」

「燈華ちゃん、割と無理言っているよ……」


 それを最後に燈華と秋姫はそれぞれの作業に没頭することにした。

 本当に新学期早々に気分は悪くさせられるし、最悪。


 現実に引き戻すきっかけになったのは、ホームルームの時間が始まることを告げるチャイム。

 承認前の書類の束が半分くらい減り、空であった『承認済み』と『没』と札がつけられた書類入れに、処理をした書類がたまっていた。


「さてと、ココまでにして教室に戻りましょうか」

「そうしましょう。少しは気が紛れたようで私は安心したよ」

「別に気晴らしにやっていた訳じゃないんだけどね……ただ、今年から担任が知り合いじゃん?」

「知り合いや友人には迷惑をかけたくないっていう気持ちが残っていてくれて私は嬉しいよ」


 涙を拭くような仕草までする秋姫は大袈裟だと思う。


「人をダメ人間みたいに言うのやめてよ……」

「実際にダメ人間でしょう。私たちみたいな人間は」

「まあ、否定はしないよ。

 これから人としての道を踏み外すことが決まっている私たちは、普通の人たちの中に隠れ潜むのが定めだしね」


 生徒会室に鍵をかけ、鍵を制服のポケットにしまう。

 教室のある棟へ歩いて行く途中で、一人の教諭と出くわす。

 嫌なことは重なると言うが、本当についていない。


「こんなところで何をしているんだ、冬城(とうじょう)大津(おおつ)


 学校一人気のない男性教諭。

 歴史科目を担当する男性教諭、名前を笹山(ささやま)鉄男(てつお)

 燈華たちは『タヌキ』と呼んでいる嫌いな教諭の一人。


「あら、おはようございます。た……笹山教諭。

 こんなところで何をしていらっしゃるんですか?

 ホームルームでしたら今しがた始まったところですよ」

「ワシのことは良いんだ。お前たちこそこんなところで何をしてるんだ!」


 何かとつけては怒鳴り散らす笹山(タヌキ)の相手はまともにするだけ無駄だけど、いちいちイチャモンを付けられてはたまらない。

 何か言い返してやろうと口を開こうとした時、隣の秋姫が口を開いた。


「何と申されましても……生徒会としての仕事ですが?

 ここまで仕事が多くなった理由は、あなた方教員にあると思うのですが?」

「減らず口が多いな、大津。

 生徒会であろうとホームルームには出ないといけないんじゃないか?」


 ゲスな笑みを浮かべる笹山に少し『カッチーン』と来た。

 大方、指導室へ来いとか言いだすのだろう。

 品定めをするような笹山(タヌキ)のいやらしい視線が、燈華と秋姫の胸のあたりに注がれているのは気づいている。

 そろそろ己の立場というものを思いださせてあげるとしよう。


「そろそろ、その口を閉じたらどうですか?

 それから、その視線。いい加減にしなさいよ、不愉快なんですよ。

 私たちはこれから校長室へ向かう用事があるので、ホームルームへの出席は免除されているんです。

 私たちの家から、校長先生への言付けを預かっていますので」


 顔色を赤に染め始めた笹山(タヌキ)が何か言おうとして口を開きかけているが、燈華が発言を許すとでも?

 追い打ちをかけるように燈華は言葉を続ける。


「それから、教育委員会委員長のお父様に迷惑をかけたくないのであれば、そろそろわきまえてはどうですか?

 家の権威を振りかざすようで好きではないのですが、私たちは冬城と大津の家のものです。

 家の権威を振りかざす相手には、コチラも容赦はしません。

 校長ヘは言付けのついでに、貴方の事について冬城の名前で抗議をしておくとしましょう」


 赤くなりつつある顔色は徐々に青く変色する。

 ようやく自分の立場がわかったようだが、もう遅い。


 燈華(わたし)燈華(わたし)のジャマをするヤツに容赦はしない。


「では、私たちは用がありますので。

 お父様からお(しか)りがないといいですね、笹山教諭。

 少しはおとなしくなさっていることをオススメしますよ」


 放課後でもいいかと思っていた用事を先に済ませる事にした。

 担任になった彼女には悪いけど、ホームルームのサボリは校長から伝えてもらうようにすればいいか。


 秋姫と共に校長室へ急遽(きゅうきょ)向かうことにした。

 家の方から言付けを預かっていると伝えれば、権力に従順な校長のことだ、喜んで迎え入れてくれるだろう。

 各教室から教員の声が聞こえる中、校長室へと舵を切った。


燈華の視線どうでしたか。

楽しんで頂けたら幸いです。


お読み頂き、ありがとうございます。

「面白かった」「続きが気になる」等、思って頂けましたら、ブクマ・評価頂けると大変励みになります。

評価は下の方にあります、『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』へと押して頂ければできますので、どうぞよろしくお願い致します。

今後ともよろしくお願いします。

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