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魔法使いに平穏は訪れない  作者: 三上堂 司
生徒会長冬城燈華の優雅?な一日

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Ex.壁から生えた髑髏 『その参』 降りかかる災難には鉄槌を

今回も燈華の視点です。

少しづつ動き出す、Exエピソード楽しんで頂ければ幸です。


※Exエピソードになります。

時系列をある程度無視しておりますので、本編と関わりなく楽しめるようになっております。


加筆と修正を行いました(2025/1/9)

 アポイントもなく、突然訪ねた冬城燈華と大津(おおつ)秋姫(あき)の二人を、案の定、私立宇深之輪(うみのわ)高等学校の校長は満面の笑みを浮かべて迎え入れてくれた。


 言伝のついでに、笹山(ささやま)教諭の事をそれとなく伝えると、親の方の笹山氏に連絡を入れておくと言ってくれた。

 権力に従順であるからこそ、どちらの権威が上なのか瞬時に判断してのことだろう。

 話しは終わったが、燈華と秋姫は校長室の来客用のソファーに腰掛け、校長が淹れてくれたお茶を飲んでいる。


「今担任の教師を呼びましたので、もう少しで来ると思います」

「わざわざすみません」

「いえいえ、()()()()()()()にはいつもお世話になっておりますので」


 終始低姿勢の校長には少し申し訳ないが、担任である彼女が来るまではここに居させてもらうことにしよう。

 たわいもない世間話をしていると、扉をノックする音が響く。


「どうぞ」


 校長の短い許可の声に、一人の女性教員が『失礼します』と言い、入ってきた。

 燈華と秋姫よりも少しだけ年上の知り合いであるレディース物のパンツスーツ姿の教員。

 家族ぐるみで付き合いのある新山(にいやま)由紀子(ゆきこ)の姿だった。


「二人ともホームルームにいないと思ったら、何で校長室にいるの」

新山(にいやま)先生、彼女たちはそれぞれ私に用事があって、ここへ来ていたのです。

 ホームルームが始まっても引き留めてしまったのは私ですから、(しか)らないであげてください」

「校長先生がそう言うのでしたら」

「では、お二人とも新山先生と教室へ行ってください。

 言伝は承ったと御爺様方へお伝えください」

「わざわざ時間を取っていただき感謝します。

 必ず伝えますので、お願いの件、くれぐれもよろしくお願いします」

「はい。しかと引き受けました」


 校長室を退室した後、由紀子と秋姫との三人でクラスへと向かう。

 何か聞きたそうな由紀子の姿に足を止める。


「何か聞きたいことでもあるの、ゆきちゃん?」

「ゆきちゃんって……燈華(とうか)、学校でその呼び方はやめてよ」


 燈華が昔の呼び方で呼びかけたからなのか、由紀子の雰囲気が少し変わった。

 久しぶりに家族抜きで会うからなのか、はたまた少し気が抜けたのか。

 どちらにせよ、あまり畏まられるのを燈華自身は好きじゃない。


「それで、何か聞きたいことでもあるの?」

「なんで二人は朝から校長室にいたのかを教えてくれる?」

「私とヒメ、まあ二人ともなんだけど、お爺様から言伝を預かっていたから。

 別に放課後でも良かったんだけど、朝から笹山(ささやま)に絡まれて頭に来たから、ソレの抗議も兼ねて朝から行っていたの」

「ああ……朝からツイてなかったわね」

「本当についてないよ。

 新学期早々に好きでもない男から二回も絡まれるなんて……厄除けにでも行こうかしら」

「もしかして、もう一人の男って三組の佐東(さとう)くん?」

「そうだけど……なんで知っているの」

「もうクラス内どころか、下手すると学年を超えて噂になっているわよ」

「ずいぶんと広まるのが早いことで」


 生徒会室に引きこもっている間に色々と広まっているらしい。

 人の口に戸を立てられないとはまさしくこういうことだ。


 本当に、我が校の生徒達は暇なようで何より。少しは私の苦労を肩代わりして欲しい。


「どんな噂話が広がっているの?」

「佐東くんが教室で告白したこと、その告白が玉砕したってことなんだけど……もう一つが燈華と付き合い始めたっていう噂話だったわね」

「何で振った相手と付き合っているなんて噂話が広まっているの?」


 手酷く振ってやったはずが、何故かその逆の噂話も広まっているらしい。


 どうしてこうも次から次へと面倒ごとってやってくるのよ。

 しかも全部厄介ごとは男が持ち込んで来るし、本当に私って男運が悪い。

 何か対策を立てないといけないかしら。


「どうも、付き合っているっていう方の噂話は佐東くん本人が広めたらしいわよ」

「ハァー……心底くだらないけど、その好奇心って火種は早急に火消ししておく必要があるわね」

燈華(とうか)ちゃん。そこまでしなくても、たぶんニ、三日もしないうちに自然と上書きされそうな噂話だけど、そんなことに労力を割く必要が本当にあるの?」

「ヒメ、アイツはこの私に喧嘩を売っているんだよ?

 だったら熨斗(のし)付けて返してやらなきゃ。

 私の邪魔をするヤツは誰であろうと許さないし、容赦するつもりはないよ」

「何でもいいけど、物騒なことはおこさないでよ?」


 由紀子には呆れられてしまったが、こんな不名誉なことを放置しておくことはできない。

 やるなら徹底的に叩き潰してやる。

 まずは新聞部が取材をしたいと言っていたから、ソレを利用する。

 あとは大勢の人が見ている前で、もう一度断ってやるとしよう。

 差し詰め、明後日の生徒集会なんて言うのは丁度いい機会じゃないかしら。


 明後日の計画を立てながらクラスへと戻る。

 今日の内に下準備はして、明日にドデカい花火を打ち上げてやると燈華は心に誓う。


燈華の視点どうでしたか。

今の予定ではこのExエピソードが今までの話しの中で最長になる予定です。


お読み頂き、ありがとうございます。

「面白かった」「続きが気になる」等、思って頂けましたら、ブクマ・評価頂けると大変励みになります。

評価は下の方にあります、『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』へと押して頂ければできますので、どうぞよろしくお願い致します。

今後ともよろしくお願いします。

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