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小話  作者: 鈴神楽
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ほーらホラー

ド短いホラー三篇の一本目。

「肝試しをしようぜ」

 誰が言い始めたのか忘れたが、大学生のサークルメンバーが山奥のコテージを借りて、怪談大会を行っていた。

「三人、葬式で、不参加だ! しかし、こんな下らない企画によく六人も集まったもんだな?」

 電話を切りながらの髭の男の言葉に、ケバイ女性が答える。

「夏休みで暇だったのよ」

 がっしりした体型の男が立ち上がり、ロウソクを取り出して言う。

「電気を消して、怪談を話す人間だけがロウソクで顔を照らす。そうして、全員が話すんだ良いな」

 シルバーアクセサリーをした、ショートヘアーとミドルヘアーの少女がはしゃぐ。

「それじゃあ俺から始めるぞ」

 そう言って、金髪にした、軽そうな男が怪談を始めた。



「そして、鏡に女の姿が映って居たんだとよ」

 最後の一人、金髪の軽そうな男が怪談を終えた。

 ショートヘアーの少女が言う。

「これで七人全部のお話が終ったね」

 その言葉に、ケバイ女性が言う。

「何間違えてるのよ? 今日は、六人しか参加してないわよ」

 ミドルヘアーの少女が、指折り数える。

「でも、全部で七つ話を聞いたわよ?」

 髭の男が弱いロウソクの明かりで人数を数えて、顔を青くする。

「七人居るぞ!」

 がっしりした男が言う。

「途中で誰かが入り込んだんじゃないのか?」

 引き攣りながらの言葉に、ミドルヘアーの少女が答える。

「でも、話をした人に最初から居た人以外の顔は、無かったわ」

 背筋が冷たくなるのを感じながら、その場に居た全員が息を呑んだ時、金髪の軽そうな男が言う。

「引っかかったな」

「どういう意味だ!」

 がっしりした男がそういうと、金髪の軽そうな男が自分の前にロウソクを持って来る。

 そしてそこには、同じ顔が二つあった。

「俺とこいつは、双子で、途中で忍び込んだんだよ」

 もう一人の、金髪にした、軽そうな男がニヤニヤしながら言う。

「驚いただろ?」

 女性陣が大きく安堵の息を吐き、男性人が憤慨した顔をする。

「もー、驚かして」

 ショートヘアーの少女が笑顔で言い、その場は、笑顔で終った。



 数日後、怪談大会をやったサークルの集まり。

「それで、その双子が怪談大会で騙しやがったんだ」

 髭の男が不満げに語った時、葬式で怪談大会に不参加だった眼鏡の男が言う。

「冗談でしょ? 驚かそうとして、そう言ってるんでしょ?」

 ケバイ女性が心外な顔する。

「どうしてよ、そんな嘘吐いても意味ないでしょが!」

 それに対して眼鏡の男が言う。

「だって僕は、その双子の葬式に出る為に怪談大会に出れなかったんですよ」

 そう言って、一緒に写っている写真を見せる。

 そこには、怪談大会で、最初と最後に怪談を披露した双子が写っていたであった。

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