閑話 ある日の食堂 人探し
ある日、食堂でご飯を食べていたら、店内放送が流れて来た。
「サービスカウンター担当、チーフ、山野サン。サービスカウンターまでお願いします。」
このチーフ、今日の今日まで会った事がない‼
謎の人物なのだ。このスーパーでは、必ず役職がある人は役職名で呼ぶ決まりがあるのだ。だから、私の教育係の山野サンではない。そもそも山野サンの事を、レジの皆は「チーフ」なんて呼んでないのだ。今まで、会いたいと願って来たが今日は、もう間に、人を挟む事にした。ご飯が一緒になった花子サンだ。この花子サンも夜、担当勤務だからよく一緒に仕事するのだ。
「花子サ〜ンお願いがあります。チーフに挨拶をしたいので、チーフの所まで連れて行ってください。」
「サービスカウンターでしょう⁇さっき放送あったよね⁇なに?用事⁇」
「挨拶してないので、挨拶したくて。」
「別に毎日しなくても大丈夫よ?」
毎日、挨拶をしていると、思われてたか?
絶対に悟られてはならない。礼儀も知らない無礼な女になる。一回も挨拶してないのだ。ましてや、会った事すらない。ヤバい、
話しをかえなくては、
「どーしてチーフって2人もいるんですか?」
「この店、出世コースなのよ!」
「えー!知らなかったです。」
「ハハハ(笑)ここに配属されると出世するのよ。ハハハ(笑)」
本当なのか?ウソなのか?
とりあえず、早く挨拶を済ませないと、イメージが悪くなる。
一緒にサービスカウンターまで、テクテク歩いて行く。ちなみに、山橋サンはお休みだ。途中で、花子サンが
「山野サ〜〜ン挨拶だって〜」
呼び声をあげる。アレ⁇私の知っている、山野サンだよ?
「アレ⁇山野サンだ。」
「チーフよ⁇山野サン。」
「えーー‼」
私も大声を出してしまう。
ダ〜レも、チーフって呼んでないじゃないか?なんでなの?花子サンが言うには途中でチーフになったから、呼び慣れなくてそのままらしい。でも、店内放送はみんな意識して放送しているらしいのだ。テクテク、もうすぐ到着する。
まさかの同一人物。花子サンは、訳を聞いた瞬間消えた。ウ~ン!困った。挨拶は?
「今日も、明日も、す?末永く、よろしくお願いします。」
と、結婚かよ?
挨拶になってしまった。
「登坂サンおもしろーい」
好印象か?山野サンは、どっかへ行ってしまった。忙しいのだ。
コレにて、挨拶終了…




