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第105章:2学期の始まりと、祭りの号令


9月1日、始業式


「えー、諸君。……よく戻ってきた」

9月1日。2学期の始業式。 体育館の壇上に立ったのは、アロハシャツから一転、パリッとしたスーツ(ただしサングラス着用)に身を包んだ加藤校長だった。

「夏休みという名の冒険は終わった。今日からまた、この狭い教室という戦場での日常が始まる。だが、忘れるな。君たちが夏に得た経験値は、必ずどこかで役に立つ」

校長は、サングラスの奥から俺をじっと見た。 終業式で倒れた時の弱々しさは消えている。 ……いや、隠しているだけかもしれない。 俺は、校長の顔色を伺いながら、拳を握りしめた。

「2学期は忙しいぞ。文化祭に、体育祭。青春のエネルギーを爆発させるチャンスだ。大いに悩み、大いに楽しめ。以上!」

校長のマイクパフォーマンスに、生徒たちが湧く。 2学期の幕開けだ。


2年2組のホームルーム


教室に戻り、ホームルーム。 担任の角田先生が、黒板に極太の文字で『文化祭』と書き殴った。

「よーしお前ら! 文化祭の出し物を決めるぞ!」

「うおおおお!!」

男子たちが雄叫びを上げる。 ここは2年2組。体育会系が集まる、熱血クラスだ。

「俺は『筋肉喫茶』を推す!」 「いや先生、去年1組で却下されたやつじゃないですか!」

赤城烈兎がツッコむ。

「じゃあお前は何がいいんだ赤城!」

「決まってんだろ! 『ストラックアウト』だ! 今年こそ完全制覇を目指す!」

「却下だ! 去年と同じじゃ芸がない!」

議論(怒号)が飛び交う。 俺は窓際でため息をついた。 ……平和な日常が戻ってきたな。

実行委員の指名

「まとまらん! こうなったら実行委員を決めて、そいつらに一任する!」

角田先生がチョークを構えた。

「おい古田! お前やれ!」

「へっ!?」

「お前、1年の時もやってただろ。経験者は貴重だ。決定!」

「ちょ、拒否権は!?」

「ない! そしてもう一人は……赤城、お前だ!」

「げっ、俺かよ!」

「お前らはナイスバッテリーだろ? 息もぴったりなはずだ。頼んだぞ!」

こうして、俺と赤城は、またしても文化祭実行委員に任命されてしまった。

新たな季節へ

放課後。 俺は屋上の「どこでもドアノブ」を使って、裏世界(園芸部)へ報告に行った。

「ただいま、先輩」

「おかえりなさい。……また実行委員になったの?」

櫻子先輩は、花畑の真ん中のテーブルで、クスクスと笑った。 校長が戻ってきたため、裏世界には再び「旧校舎」の姿が戻っている。 (※第101章では花畑だったが、校長の帰還により構造が復元された)

「ええ。今年も忙しくなりそうです」

「ふふ。でも、あなたなら大丈夫よ。……夏休みの旅で、一回り大きくなったもの」

先輩の言葉が、温かく胸に響く。

「はい。……今年も、最高の文化祭にしますよ。先輩も、スマホの中から楽しんでくださいね」

「ええ。楽しみにしてるわ」

俺たちは笑い合った。 窓の外、秋の気配を含んだ風が吹き抜ける。 2年生の秋。 修学旅行、文化祭、そして「コア」の活用。 俺たちの物語は、ここから後半戦へと突入する。


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