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38.異世界に行きたいか、どうか

 このサイトでは異世界にトリップする話、転生する話というのが人気です。


 そんな物語の主人公になってみたいか、どうか。そんなこと考えてどうすんの、という人も居るかもしれない。まあ、そんな人はこのエッセイを読んではいないだろう。


 前にも書いたけれど、このエッセイは誰かの暇潰しになることを目標としていて、そして暇つぶしに意味を求めるのはナンセンスなことでしょう。


 異世界に行きたいか、と問われたら私の場合は『行きたくない』と答えると思います。


 強力な力を持って俺tueeeしたい気持ちは少ないし、美女を侍らす生活に対する憧れもない。


 個人的には、異世界トリップの物語を好む人でも『異世界に行きたいか』と問われたら、やっぱり『NO』と答える人の方が多い気がします。


 シャーロック・ホームズを読んで、自分もホームズの様に活躍したい


 ダイ・ハードを見てマクレーンの様な活躍をしたい


 とか思う人は、そこまで居ないと思います。悲劇は他人に起こるから面白いし、苦難や困難も他者に襲いかかるからこそ。


 自分が努力をしなくとも、他者の体験を通じて擬似的にカタルシスを体験するというのが物語を楽しむ原動力の一つだろうし。


 体験するのは嫌で、そういう体験をしている人を傍から見たいと思う人を満足させるのが物語なんじゃないかと。


 名探偵という体験をするよりかは、名探偵という存在の働きを傍から見る方が楽だ。


 名刑事になるよりは、名刑事の存在の働きを傍から見る方が楽だ。


 読書をするということは、擬似体験をするということに近いのではないかと思います。


 異世界モノが流行しているというのを聞いて、『どんだけ異世界に行きたいんだよwww』などと揶揄する声を偶に見ますが、それは少し見方がズレていると感じる。


 確かに中には『異世界に行きてぇえええぇ』という人も居るだろうし、『俺TUEEEEして美少女を侍らしてえ!』という人も居るだろうけど、けしてそれが大勢ではないんじゃないかと。


 ある物語を好むからといって、その物語における登場人物になり替わりたいとか、その世界に行きたいと思う人ばかりではないでしょう。


 ところで、私はあまり一般論を語りたくないので『~だと思う』『~でしょう』みたいな曖昧な表現をよく使います。


 歯切れが悪いと思うけれど、個人的には断定する口調というのはあまり使いたくないのです。


 それにしても人間の想像というのは面白いものですよね。私も魔法が使えたらなあ、と夢想したことが何度あったか。


 贅沢は言わないから、メラぐらい使いたい。


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