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23.絶対が欲しかった

 絶対的な何かが欲しかったことが、私はありました。歴史を振り返ってみるに、絶対的な何かを人は欲する生き物だったのではないかと思います。


 だから宗教がこうも広く普遍的に見られる。


 宗教を持たない、崇拝する対象を持たない部族というのは居たりするのでしょうか。


 絶対的な何かを探して、失敗したことがあります。


 いや、別に宗教にかぶれたというわけではありません。


 何度もよく例に出していますが、また出すことにしましょう。高校時代の数学に対しての話です。


 受験勉強を例に出すことが我ながら多いな、と感じます。


 今度は別に自然数がどうのこうの、という話をするわけではないです。というか、大して数学は関係ないのですが。


 受験勉強の時に参考書を買う人が大半だと思います。私はその大半の一人でした。参考書を選ぶために書店に赴くと、大量の参考書が並んでいます。


 どれを選べばいいのかわからない


 何を選択すればいいのか分からない。


 分からないから、家に帰ってネットでどの参考書がいいのかを調べてみる。しかし、どれを選べばいいのか良く分からない。


 どうして悩んでいるのか、とよくよく考えてみるとおかしなものですよね。


 何を選んで勉強しても、得られるモノにそう大差はないはずですし。~~の参考書を使わないと大学に合格できない、なんてことはないのに。


 けれど、私は絶対がほしい人間だった。これさえすれば大丈夫、という安心が欲しかった。無駄な努力をしたくなかった。


 効率的に勉強をしたかった筈なのに、あまりにも非効率な行動をしていた。


 今になって思えば、適当に何か定評のある参考書を一冊買って、それをやればよかったんじゃないかって思います。


 結局、高校時代の私がどのような選択をしたか、というと色々な参考書を買って安心するというバカな選択をしました。


 よくある話です。


 上にも書いたように、やらなければならない参考書などありはしないのに、これさえやれば大丈夫という参考書などないのに、それを求めていた。


 理解していた筈なんですけどね。


 けれど、本当の理解はしていなかったのだと思います。理解していた、そう思っていた。思い込んでいた。


 そんな、バカみたいなよくある話でした。


 絶対の安全というのは、手に入らないというのは理解できている筈だったんですけども。


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