11.物語に引き摺られる
面白い小説を読んだ後、好きなアニメの最終回が放映された後、何かに没入した後。唐突に現実へと引き戻された瞬間に起こる何ともいえない感覚。
俗に「最終回症候群」とか言われていたりするアレ。
あの感覚がとても好きです。
私はあの感覚を何日か引き摺ってしまう性質で、小説でそうなったら数日はその小説をパラパラ見るし、アニメならネットで他人の感想を探しまくったりします。
ネットが無かった時はどうしていたかな、覚えていない。
物語を読むと何かしら刺激されて思考に変化があったりします。自分は中学の時にそれがあって、悪い方向へと向かってしまった。別に素行不良へ向かったわけでなく、痛々しい中二病を患いました……悪影響を受けたなあ。
さて、何処かで誰かのブログか、それとも2chのまとめブログで読んだのか忘れましたが、没入した作品を読み終えた後に感じる感覚、その原因が色々と書かれていたのを覚えています。
作品はそこで終わっているけれど、作品世界はその後も続いているのだ。あのキャラクターたちは自分が観測できない場所で生き続けている、それを見ることができないのが寂しい。
そんなことが書いてあったような記憶があります。
「一緒に旅をした彼らに置いていかれるのが寂しい」のようなことも書かれていた。
確かに「好きだった作品の物語に置いてかれる」という感覚はちょっと理解できるかもしれない。
小学生のとき、まだ『のび太』は年上だった。『蘭姉ちゃん』はお姉さんだった。高校生は大人の様な存在だった。
マンガの中に居る中学生は、年上だった。
物語の彼らは年を取らない。
いつしか『のび太』は年下になった。『蘭姉ちゃん」はお姉さんではなくなった。
今ではもう、高校生は年下の存在だ。憧れだったり好きだったキャラクターのほぼ全てよりも自分は年上になってしまっている。
昔に読んだ物語を読み返すと、初めて出会った時から彼らは年を重ねていない。ずっと小学生のままだし、中学生のままだし、高校生のままだ。
それが、堪らなく悲しいと思う時がある。
最終回を見て一番ショックを受けたというか、最終回症候群が酷かったのは何だったかな、と思い起してみると、とある小説だったように記憶しています。
何冊も出ている小説があって、最初はまだまだ続きがあるぞ、と思っていたのが半分ぐらい読み終えると読み進めるのが嫌になっていく。
けれど読み進めてしまう。




