第5話 愚痴
(*´ω`*)女友達?
「ねぇ⋯」
僕は話し掛ける。
「緋雨さんに、逢わせてよ⋯」
「んーーーーーー⋯だめ」
「ケチ」
僕の懇願を蹴る男に悪態をつく。
「んっ」
男は僕を犯しながら僕の胸を吸う。
「くそっ、出るな、飲むなぁ」
嫌悪感しかない。
「いやぁ、出が良いよね。味も良いよ」
虚空と呼ばれる空間能力者。
最強だと思ってた緋雨さんを⋯認めたくないけど⋯倒した男。
そんな男が私の胸に吸い付き母乳を飲んでいる。
(くそぉ⋯お腹が、重い⋯)
処女を奪われ散々中に出された。
気付いたらぷっくらとお腹が膨らみ、胸が張って乳が滲み出る様になっていた。
「殺してやる⋯」
「ふーん」
虚空は僕の体を好きに使う。
もう出す必要も無いだろうに僕の中に出した後、おっぱいを吸いながら抱き着いて来る。
押し退けて殴り付けて首を絞めてやりたい。
「畜生⋯」
それももう出来ない。
僕の四肢は切断済みである。
「緋雨さん」
ぽつりと呟く。
「緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん緋雨さん」
「解った解った⋯仕方無いなぁ」
虚空は溜め息を吐き出すと手を振る。
「緋雨さん⋯」
空間に緋雨さんが浮かんでいる。
映像だ。
リアルタイムか過去の映像かは解らないけど⋯
「なんか邪魔なのが居る」
過去の映像だった。
緋雨さんは虚空を抱き締めていた。
僕と同じ、二の腕辺りで切られた腕で彼の頭を撫でている。
穏やかな寝顔で眠る男を優しげな瞳で見つめている緋雨さん。
男が食べさせるスイーツを美味しそうに頬張る緋雨さん。
ずるい。
幼い肢体で、膨らんだお腹の緋雨さん。
ずるい。
ずるいずるいずるいずるいずるいずるい。
「貴方の赤ちゃん、産んであげるから」
僕のお腹にも新しい命が宿っている。
「だから、緋雨さんに逢わせて」
四肢切断の痛みで破瓜の痛みが有ったのか無かったのすら解らないけど、僕はこの男に処女を散らされ、そのまま妊娠した。
もうそれは、いい。
能力者となり、人間同士の殺し合いに参加した。
知覚能力なので直接殺した事は無いけれど、僕が知覚した情報を元に緋雨さんが敵を焼き殺したりした。
僕も緋雨さんと同じ殺人者。
負けて捕まれば慰み者にされて殺されるのは覚悟していた。
(四肢切断されて孕まされるのは考えてなかったけれど)
何故生かされてるのか解らない。
(空間内の力の流れが読めない。完全にコイツの世界だ)
僕の知覚能力が遮断される。
精々自分の体ぐらいしか調べられない。
確かにお腹には胎児が居るっぽいけれど⋯
(妊娠の進み具合いがおかしい、し)
「んっ⋯」
母乳が出過ぎている。
「雫よりも出が良い」
雫は緋雨さんの本名だ。
「美味しい」
「そう」
緋雨さんに逢いたい。
「なら僕をいっぱい抱いて」
緋雨さんがこの男に抱かれてる映像を見せられるぐらいなら、僕自身が犯され続けていた方がマシだ。
「口でして上げるから」
「本当?」
子共の様に顔を輝かせる男。
この空間内では男に危害を加えられない。
咥えさせられても噛み千切れない。
けれど抵抗の仕方は色々ある。
喉奥を刺激された際に嘔吐反射に逆らわず、飲まされたコイツの体液を吐き出してやった。
ざまぁみろ。
それからはあまり唇を犯されなくなった。
胸は吸われるけど。
―――――⋯くるしぃ⋯
「⋯⋯⋯げほっ、げほっ⋯おえっ⋯確かに言ったけどさ⋯限度ってもんがあるんじゃない?」
歯型だらけになったおっぱいを見下ろして苦言を呈する。
僕が受け入れたらタガが外れたのか、今までで一番激しく犯された。
「ごめん」
「お腹の子に悪いでしょ」
後ろから激しくされた。
ちょっと気絶した。
目が覚めたら口の中にいっぱいに突き込まれていて窒息するかと思った。
アレ以外のものも飲まされた。
うえー、喉に絡む。
「ごめん」
男は申し訳なさそうに⋯泣きそうな表情で謝る。
「謝るぐらいなら⋯もういいよ」
能力者達を一掃したあの男と同一人物とは思えない。
「葵、ごめん」
「もういいよ、枢」
緋雨さんにはまだ逢わせて貰えないが、映像なら見せて貰える。
「緋雨さんと、お揃いだし」
僕にももう四肢は無い。
膨らんだお腹と、止まらない母乳。
(小さい子が好きなの?よく解らない)
子共の様な見た目の能力者は割と居る。
見た目ではないのだろうか。
僕より幼い容姿の能力者も殺されている。
僕も緋雨さん程じゃないが、成長は止まっている。
初潮が来る前だったので生理も来ていない。
映像で見る緋雨さんよりかは膨らんだ乳房を吸われ、母乳を飲まれる。
「んっ」
変な感じだ。
嫌悪感と気持ち悪さ。
ゾクゾクと背筋を這い上がる悪寒。
「そんなに好き?僕のおっぱい」
「うん」
今も枢は僕の胸を吸いながら僕を犯している。
乳が張って母乳が溢れる。
「また面倒な案件が来た。働きたくない」
枢は割と愚痴っぽい。
緋雨さんにはもっと子共みたいに甘えている様だが、僕にはまるで友達みたいに愚痴を吐き出して来る。
「別に貴方なら負けないでしょ」
空間能力者は他にも知っているが、枢は規格外だ。
「ねぇ、そろそろ緋雨さんに逢わせて⋯て、もぉ⋯」
僕は溜め息を吐き出す。
「すぅ⋯すぅ⋯」
枢は僕の母乳を吸いながら、僕を犯しながら眠ってしまっていた。
「おっぱいのんでねんねしてって⋯何このでっかい赤ん坊」
僕の腕が自然と枢を撫でる。
緋雨さんの真似をする。
二の腕から先は無いので軽くぽふぽふと頭を叩くだけになる。
「緋雨さん⋯」
そんな日々の中、枢が新しい緋雨さんの映像を見せてくれた。
「何コレ?」
「さぁ、なんか勘違いしたっぽい」
枢の足元に縋り付いて懇願する緋雨さん。
僕の中の理想が粉々になる。
こんな風に命乞いをする姿なんて見たくなかった。
いや、命乞いではないのか?
捨てないでと言ってるのが解る。
僕の中の理想の彼女が塵になって逝く⋯⋯⋯けれど――――
「いい」
ゾクゾクする。
枢視点で見下ろす視界の中、弱々しく痛ましい姿の緋雨さんが形振り構わず縋って来る。
しかし見捨てられないと解ってホッとする。
ふわふわな衣服を着せられ照れる緋雨さん
そんなふわふわな衣服を脱がされながら犯される緋雨さん。
邪魔だなぁコイツ、そこを代われ。
膨らんだお腹を撫でられ微笑む緋雨さん。
「推せる⋯貴方の子種なのが不満だけど」
僕が男だったら絶対に緋雨さんを幸せにした。
「葵の中にも居るでしょ」
「そうだね。これで姉妹なんだっけ」
「確か」
「ほら」
「緋雨さん見せてくれたから、飲んでいいよ」
僕は母乳が滴る胸を突き出し、両手を開く。
「ん」
一応、大事にされているのだろう。
速攻妊娠、湧き出る母乳。
空間内に囚えた対象の肉体を好きに弄れるのなら、脳を弄ってもっと従順に書き換えている。
精神感応系能力で他者を操る者も居る。
「なんで僕達の事を」
僕は枢に訊ねてみる事にする。
しかし⋯
「おーい」
枢は安らかな寝息を立てる。
僕の中に好きなだけ出し、僕の口に好きなだけ飲まし、僕の胸を好きなだけ吸って、満足気な顔で眠っている。
「勝手な奴」
僕は憎い男の頭を叩く。
短くされた二の腕でぽふぽふとしか叩けないけど。
「これだから男は」
あぁ⋯早く緋雨さんに逢いたいなぁ⋯
(*´ω`*)は、大切にね!




