第24話 戦闘終了
(●´ω`●)リザルト。
尊い犠牲により、モンスターは全て駆逐された。
今回の戦役も我々人間の勝利である。
細切れの肉片と化した個体も居るが、モンスターの死骸は回収して素材として活用する。
「うむ」
被害は軽微。
モンスターは殲滅。
能力者の死傷者は多数。
騎士からは―⋯
「五人か」
五人。
一騎当千の猛者を五人も喪った。
「私が出張るまでも無かった、が⋯」
騎士五人の犠牲ならば私が出るまでも無い。
職務や責任、立場とかよりも、戦力的に不要だ。
しかし⋯
「螺⋯」
特に目をかけていた部下の一人を欠いたのは痛い。
(戦力的にも、精神的にもな)
生真面目だが、何処か危うい所の有る優等生。
そんな印象だった。
「螺⋯お前が負けるとは」
彼女は火力の高い攻撃手段や特異な能力を持たない代わりに、汎ゆる能力を万遍無く習得する万能型だった。
「貴族の血筋主義の集大成の様な騎士だった」
父母が別々の能力者でも両方の属性を操れる子共が産まれる可能性は低い。
彼女は長い王国史でも類を見ない成功例だったろう。
(成功例でもあり失敗例でもあったがな)
浅く広く。
どの様な能力も使える反面、リソースが均一に分散され、個別の出力面でどうしてもパワー不足に陥っていた。
近年では新たな能力習得を禁じていた程だ。
「万能な者は一芸に秀でた者に敗れる事もある」
モンスターに喰い殺されたか、粛清対象の能力者に殺されたか。
(敵前逃亡で粛清された能力者も居たな)
「遺体は無いからモンスターか?いや、始末された後に遺体を食われたかも知れんしな」
まぁ良い。
(切り替えよう)
私は王国を守る歯車だ。
私と云う存在は騎士達にとっての最後の砦。
軽々に動く事罷り成らん。
「暫くは此の地に留まるか」
能力者のスカウトもしよう。
正式な王国騎士団極東方面軍に登用する事は出来ないが、傭兵として抱え込む事は出来る。
「先の戦いのモンスターは殲滅したが」
(魔人が居ない)
情報通りならモンスターを率いていた筈の魔人が居なかった。
(子分を叩けば親分が出て来ると思ったのだがな)
「偵察兵、先遣隊と云ったところか」
放置すればこの付近の町は軒並み壊滅しただろうモンスターの大群でも、向こうからからすれば使い捨ての捨て駒だった可能性が有る。
「各町の代表者、及び各組織の代表者と連絡を取れ」
「はっ」
私が命じると部下が動く。
暫く駐留するなら繋ぎは必要だ。
表の⋯一般人の代表者達と、能力者の組織のボス達の手綱を取らねばならん。
「私の仕事の範疇外なんだがな」
私の本分は戦闘、戦争だ。
統治能力を求められても困る。
しかし強者にしか従わないのが能力者の暗黙のルールだ。
ここらで騎士とは、貴族とは、王国騎士団とはどんな存在か思い出させなければ成らぬ。
そして⋯
「ガス抜きも必要か」
何か全員を納得させられて、連帯感を生み出せる何かは無いだろうか?
(私が剣を抜いても恐れを抱かれるだけだしな)
鞭だけでなく飴も必要だろう。
「⋯螺なら何か思い付いたかな?」
頭の柔らかい部下の顔を思い出す。
生真面目だが妙に柔軟な所が有った。
もう二度と会う事は無いだろう。
いや⋯
「あの世で待っていてくれ。私も長生きはすまい」
天国、地獄と云うものが有るなら私は地獄行きだろう。
再会出来るか微妙なところだな。
私は自虐的に微笑み、何か良い案は無いかと思案を始めた。
(●´ω`●)モンスター第一波は撃破。




