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おだんご太平記  作者: 東のマ王
2章 立派な武士になれるように頑張っていたら仲間が増えたよ。

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2ー19話

勝家「勘十郎若様、疲れてはおりませんか?」


勘十郎「大丈夫、ありがとう」


勝家「そうですか。勘十郎若様、暑くはありませんか?」


勘十郎「大丈夫、ありがとう」


 と言う訳で今日は月に一度の町にお出かけの日です。

 今日はどこに行こうかな?


ちよ「勝家にぃ暑いってもう暑いさかりは過ぎているのだから暑いって事はないでしょう?」


勝家「いやそうではあるが、歩いていれば熱くなるし心配せん訳にはいかんだうろ?」


ちよ「そうだけど、まだそんなに歩いた訳じゃないでしょう?」


 と言う訳で今回も柴田勝家さんが護衛役と引率の先生役で僕とチヨと桜の四人でお出かけしています。

 お昼ご飯を作って食べてからだからお出かけできる時間が少し短くなっちゃったけど、楽しみ〜〜。


勝家「そうではあるが……」


ちよ「そんな事より若様、今日はどこに行きますか?」


勘十郎「ええと、町の外に行くの」


ちよ「また田んぼとかを見に行くのですか?」


勘十郎「うん」


 この間、農家の人たちとお話して楽しかったしまた行ってみたいよね。


ちよ「そうですか。それじゃあ勝にぃ良い場所に連れて行ってね」


勝家「承知、では勘十郎若様まいりましょうぞ」


 と言う訳で僕たちは町の外へと向かうのでした。


 ◇◇


ちよ「若様、先の方に田んぼが見えて来ましたよ」


勘十郎「ホントだ。馬に乗れたらビューーって簡単に来れちゃうのに歩きだと結構時間がかかっちゃうね」


 30分くらいは歩いていたんじゃないかな?


勝家「馬、ですか?」


ちよ「あーー、若様はこの間、吉法師若様が馬の稽古をしていると聞いてから馬に乗りたがっているのよ」


勝家「左様か。ならば拙者が勘十郎若様に馬の乗り方を教えて差し上げましょうぞ」


勘十郎「ホントに!!」


 わーい、勝家さんがお馬さんに乗せてくれるみたいだよ。


ちよ「チョット勝にぃいい加減な事は言わないでよね。お殿様たちがもう暫く我慢するようにと説得するのが凄く大変だったんだから、調子の良い事を言っちゃダメだよ?」


勝家「馬なんぞ習うより慣れろ、乗ってなんぼのモノであるし教えるくらい簡単に出来るだろう」


勘十郎「ホントに!!」


ちよ「ちょ、勝にぃ本当にいい加減な事は言わないでよ。吉法師様だって馬から落ちたらしくて腰を軽く痛めていたから若様が落ちたらそれこそ大変な事になってしまうわよ」


 むむむっ、それは……。


勝家「馬から落ちたくらいどうと言う事もないだろう?」


ちよ「それは勝にぃだから落ちたところでなんともないかもしれないけもど、普通の人は怪我をするし若様は小っちゃいからそれこそ大怪我をしてしまうかもしれないわよ」


勝家「むっ、そう言うモノなのか?」


 むむむっ、コレは勝家さんに馬の乗り方を教えてもらうのは遠慮した方がよさそうな気がします。


ちよ「若様、勝にぃはちょっとオカシイから他の人に教えて貰った方が良いと思うわよ」


勘十郎「はーい」


 お馬さんには乗りたいけど、安全第一無理はダメだよね。


勝家「人をオカシナ者みたいに言うのはどうなのだ?」


ちよ「実際にオカシイから鬼とか呼ばれているのでしょう。もう少し自覚を持った方が良いと思うわよ」


勝家「なんと言う事だ。昔はあんなに可愛かったのになんでこんなに口の減らない娘に育ってしまったのだろうな」


ちよ「うるさいわね。私の口が減らないんじゃなくて勝にぃがオカシイの、お殿様がダメって言っているモノを勝にぃが勝手にさせてどうするのよ。もし怪我をしたらどう責任を取る積りよ」


勝家「いやそれはの子であるし、そのくらい元気があった方が良いではないか。はっはっはっ」


ちよ「元気があった方が良いって、それはもし若様が馬から落ちて怪我をしたら若様の責任で勝にぃは責任を取らないって事かしら?」


勝家「一緒に謝るくらいは当然するぞ?」


ちよ「はぁーー、若様もう言わなくても分かっていると思いますけど、絶対にダメですからね?」


勘十郎「はーい」


 勝家さんは丈夫すぎて普通の人の感覚が分からないのかもしれないし、もう少し大きくなったら普通の人に習う事にしましょう。


勝家「全く儂は善意で言っているのになぜそれが分からないのだろうな……」


ちよ「あっ、若様田んぼが見えて来ましたよ」


勘十郎「あっ、本当だ。稲が茶色くなっているよ」


 前回来た時はまだ青々していたけどスッカリ茶色くなっているみたいだね。


ちよ「そろそろ刈り取りの時期かしら」


勝家「もう刈り始めているみたいだな」


勘十郎「ホントだ。刈り取って地面が見えている場所があるよ。桜ー、こうなったらもうお米が食べられるんだよ」


桜「……?」


ちよ「稲がこの状態になったら十分に穂が育って収穫するとお米として食べる事が出来るのよ」


桜「! ……こくこく」


 チヨの説明で桜もどう言う事か分かったみたいで頷いています。


勘十郎「新米って美味しいんだよね」


ちよ「そうですね。取れるのが楽しみですね」


桜「………?」


 だよねー。っと桜は味の付いていないモノにはあまり興味がなさそうだから新米の良さが分かるのは少し早いかな。


???「きゃあーーーー!!」

???「うわぁあああ!!」


 僕たちがそんな事を話しているとそんな声が響いて来ました。


勘十郎「えっ、この声はなに?」


ちよ「さあ、なにかあったのかしら?」


勘十郎「うわぁあ、田んぼの中を馬が走っているよ!」


ちよ「えっ、馬って……アレは!!」


 コレはどう言う事でしょう。

 なんで田んぼの中を馬が走っているの?


勝家「むむっ、アレは」


ちよ「山賊よ。村の人が山賊に襲われているんだわ」


勘十郎「えっ、それは……」


 ええー! 山賊ってそれはヤバいのではないでしょうか!

 チヨの言葉に驚き僕は心の中でそう叫んでしまいました。

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