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おだんご太平記  作者: 東のマ王
2章 立派な武士になれるように頑張っていたら仲間が増えたよ。

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2ー18話

勘十郎「よいしょ、よいしょ、お待たせしました」


 翌日、お昼に僕の部屋に集まった家族の元に昼食のお蕎麦を作って来た僕はそう言葉をかけました。


信秀「おっ、コレはまた変わった蕎麦だな」


土田御前「と言うか、コレはお蕎麦なのかしら?」


信長「なんだか変な色をしているな?」


 チヨと桜が父上と母上と信長にいちゃんの前にお蕎麦のどんぶりを置いてあげるとソレを見てみんながそう話しました。


勘十郎「コレはカレー南蛮蕎麦なの」


信長「かれーなんとかってのは、なんだ?」


勘十郎「お蕎麦の上にカレーをかけた物なの」


土田御前「ああ、いつものお蕎麦の上にソレをかけたのね」


勘十郎「そなの」


 お蕎麦は何度も出しているけどコレは初めだから見たらビックリしちゃうのかな?


勘十郎「コレも美味しいから食べてみてね」


信長「なら食べてみるか、ずるる……う、美味い! なんだコレは! メチャクチャ美味いぞ!」


信秀「なら儂も……ずるる。美味い! 確かにコレも美味いぞ!」


土田御前「そうなの、いただきます。ずるる……まあ本当にとても美味しいわ!」


 みんながカレー南蛮蕎麦を一口食べると驚いたようにそう話しました。


勘十郎「ねー、カレー南蛮蕎麦も美味しいよね」


信長「確かにコレは美味い。今まで食べた蕎麦の中で一番好きかもしれん。ずるるるる」


信秀「確かにコレは美味いな。見た目の豪華さではこの前食べさせて貰ったあのデカいエビの天ぷらが乗った天ぷら蕎麦には負けるが、味自体は負けておらん、いやもしかしすると吉法師ではないがコチラの方が美味いかも知れんな。ずるるるる」


土田御前「そうね。この上にかかっているカレーと言うタレがお汁と混じってとっても美味しいわね。ずるるる」


 カレーも美味しいんだよね。

 カレーライスが作れればいいのだけど僕はお蕎麦以外はおにぎりとか軽めの物しか作れないからちゃんとしたカレーを食べさせてあげる事はできないのだけど。

 でも、コレもなかなか好評みたいです。


信長「本当に美味いな。ずるる……つぅうう、痛い」


 カレー南蛮蕎麦を美味しそうに食べていた信長にいちゃんが急に腰の辺りを押さえてそう話しました。


勘十郎「えっ? 信長にいちゃん大丈夫?」


信長「ああ、大丈夫だ。馬から落ちた時に少し腰を痛めたらしい」


 信長にいちゃんはその顔を少し歪めてそう話しました。


勘十郎「えっ? 馬から落ちたって、信長にいちゃんお馬さんに乗っているの?」


信長「ああ、最近稽古を始めたんだ」


 うそ、そんな話は初めて聞いたかも。


勘十郎「僕もお馬さんに乗りたい」


信長「えっ? お前にはまだ早いだろう」


勘十郎「そんな事ないもの、僕もお馬さんに乗りたいぃいい!」


 武士と言ったら馬に乗っているのが普通だし馬に乗れないと格好がつかないものね、僕もだんぜんお馬さんに乗ってみたいよ!


信長「乗りたいって、お前じゃ無理じゃないか?」


信秀「そうだな。勘十郎にはちと早いかな」


勘十郎「いやぁああ! 乗りたいぃいーー! 僕もお馬さんに乗りたいのーー! お馬さんに乗るのーー!」


 信長にいちゃんだけなんてズルいよね!


信長「乗りたいと言ってもだな……」


土田御前「勘十郎ちゃん、吉法師ちゃんも勘十郎ちゃんと同じ歳の頃にはまだ馬に乗っていなかったのだから、吉法師ちゃんと同じ歳になるまで我慢しなさい」


勘十郎「そんな、僕も乗りたいのーー! うわぁあああああん!」


 なんでみんな僕が馬に乗っちゃダメって言うの。

 こんなに一生懸命みんなのために頑張っているのに、こんなの悲しすぎるよね。

 うわぁあああん。僕は悲しくなって涙が出て来てしまいました。


土田御前「あらあら、コレは困ったわね」


信秀「うぅむ、侍の子であれば馬に乗りたいと言う気持ちも分からんではないが……コレは困ったな」


土田御前「勘十郎ちゃんズット乗っちゃダメだと言っている訳じゃないのよ? もう少し大きくなるまで我慢してと話しているだけよ?」


信秀「そうだぞ。おお、そうだ。今度馬に乗る時に儂の前に乗せてやるからソレで我慢いたせ」


土田御前「あら、勘十郎ちゃん良かったわね。お父様が勘十郎ちゃんを馬に乗せてくれるそうよ。だから期限を治してね」


 うぅう、それは僕は小ちゃいから馬に乗っちゃダメって言うのも分からない訳じゃないけど。

 信長にいちゃんは町の見回りをしてお馬さんにも乗って、ドンドン先に行っちゃうよね。

 僕は信長にいちゃんに追い付ける日が来るのでしょうか。うぅうううう。


土田御前「あっ、そうだわ。勘十郎ちゃん、勘十郎ちゃんは家で家臣のみんなのためにおかずを作ってあげているの?」


勘十郎「……う、うん」


 うぅう、なんでオカズの話になっているの?


信秀「おお、そう言えば儂もそんな話を聞いたな」


信長「えっ? 勘十郎はそんな事をしているのか?」


勘十郎「……うん」


土田御前「みんなのために頑張ってくれてありがとうね。みんな喜んでいたわよ」


勘十郎「……うん」


 僕ができるのはそのくらいだし、おにぎりだけだと可哀想だものね。


土田御前「でもそんなにたくさん作って大丈夫なの? 無理とかしてないのかしら?」


勘十郎「……夜寝る前に仕込みをしているから大丈夫なの」


土田御前「そうなの?」


 そうでーす。朝一番で作ってみたり色々試してみたけど夜はもう寝るだけだから霊力が空になる寸前まで使っても問題ないし朝起きる頃には霊力が全回復しているからソレが一番良さそうな感じなんだよね。

 

信長「勘十郎はそんな事をしていたのか……」


信秀「ふむ、夜にもそんな事をしていたのか、頑張っていたのだな」


 信長にいちゃんと父上が驚いたようでそう話しました。


信長「ところで、家臣にどんな物を作っているんだ?」


信秀「おっ、そう言えば儂も話で聞いただけでどんな物かは知らんな」


勘十郎「……唐揚げなの」


信長「そのからあげと言うヤツは美味いのか?」


勘十郎「……うん」


信長「そうなのか、ソイツは食ってみたいな」


信秀「おっ、それは儂も気になるな」


勘十郎「えっ……ええと、食べたいのなら作って来るけど」


 そう言えば信長にいちゃんたちには作った事がなかったよね。


信長「おっ、頼めるか」


信秀「おっ、それは楽しみであるな」


土田御前「勘十郎ちゃん大丈夫なの? 無理はしなくていいのよ?」


勘十郎「大丈夫。ちょっと待っていてね」


 毎日、家族のみんなにお昼を作って家臣の人たちに唐揚げを作って服も打ち直しをしたりと色々していたおかげで僕の霊力はまた増えて5も上がったの。

 お蕎麦を作ってたくさん余裕がある訳じゃないけど、唐揚げを何個か作るくらいなら大丈夫だよね。

 と言う訳で、僕はタタターっとドコでもドアーの中に入って行きました。


 …………。


勘十郎「よいしょ、よいしょ、お待たせしました」


 僕は唐揚げを作って来るとみんなにそう言葉をかけました。


信長「おっ、それが唐揚げと言うヤツか」


信秀「茶色い塊みたいに見えるな」


土田御前「勘十郎ちゃん、ありがとうね」


 唐揚げが上に乗ったお皿を手に持つ僕を見てみんながそう話したよ。


勘十郎「うん、父上からどうぞ」


 一人に一個ずつしか作る事ができなかったけど、まずは父上の前に行って持って来たお皿を差し出してあげました。


信秀「うむ、それでは一ついただくか。うお、結構熱いな」


勘十郎「火傷しちゃうから箸で取った方がいいと思うの」


 手で掴み取ろうとした父上にそう話してあげました。


信秀「そうか。なら貰うぞ」


勘十郎「うん、母上もどうぞ」


土田御前「私は一番最後で良いわ、あまったらいただくわね」


勘十郎「みんなに一つずつ作って来たから大丈夫なの」


土田御前「そう? それじゃあ一ついただくわね」


勘十郎「うん」


 母上が唐揚げを取ったので次は信長にいちゃんのところに行きました。


勘十郎「信長にいちゃんもどうぞ」


信長「うむ、いや俺は吉法師なのだが、一つ貰うぞ」


勘十郎「うん」


信長「ぱくり……うおお! なんだコレは! メチャクチャ美味いぞ!」


勘十郎「そう、ソレはよかった」


 信長にいちゃんは唐揚げを喜んで食べてくれました、その後にチヨと桜にもチャント一つずつ配ってあげました。

 うん、コレでみんなに配り終えたね。


信秀「むむむっ、確かにコレは美味い。勘十郎はこんな物も作れたのか」


土田御前「本当に美味しいですね。あら、でもコレは家臣に配っていたの物とは少し違うのかしら?」


 父上と母上も唐揚げを食べてそう話したよ。


勘十郎「家で働いている人の分は人数が多いから少し手抜きの物で、コッチはチャントした物なの」


土田御前「あら、そうなの?」


 そうでーす。家来の人たちの分はお得用50個入りで2000円とかで買える冷凍食品の物だけど、今みんなに出した物はチャントした店で出している1個100円くらいする唐揚げだから味に違いが出ても仕方ないよね。


信長「母上、家臣の食べている物とは違うのですか?」


土田御前「コチラの方が美味しいわね」


信長「そうなのですか?」


土田御前「ええ、コチラの方には生姜とか入っているのかしら? それ以外にも全体的に美味しく作れているわね」


信長「そうなのですか」


土田御前「ええ、家臣に配っていた物もアレはアレで凄く美味しいと思ったけど、コチラの方がもっと美味しいと言った感じかしら」


信長「そうなのですか」


信秀「いや、コレはまことに美味い物であるな。勘十郎よくこのようなモノが作れたな」


勘十郎「うん」


 みんな喜んでくれているみたいでよかったね。


信長「勘十郎コレをもっと食わせてくれんか?」


勘十郎「えっ、それは……」


信長「こんな大きさじゃ直ぐに食い終わってしまうし、もっとたくさん作って来る事は出来ないのか?」


勘十郎「ゴメンなさい。お蕎麦のおかわりをしなくてもいいのなら作れない事はないけど、ドッチもとなると無理なの」


 そこまで霊力に余裕がある訳じゃないからソレは厳しいの。


信長「むむっ、それは……」


土田御前「吉法師ちゃん、あんまり無理を言ったらダメよ。こうしてみんなの分の食事を作って出してくれている事自体とても大変な事なのよ」


信秀「そうだな。夜に仕込みをしているほどだ、あまり無理を言うのもいかんだろう」


信長「……分かりました。それなら我慢します」


 僕の霊力がもっとたくさんあればみんなにたくさん食べさせてあげる事ができるのに……。

 もっと頑張れば霊力が増えるのかな?


土田御前「勘十郎ちゃん、あまり無理をしちゃダメよ? こうしてみんなの分の食事を出してくれているだけで十分なの、もし勘十郎ちゃんが頑張り過ぎてソレで体を壊してしまったらなんにもならないわ。無理はしなくていいですからね?」


信秀「おっ、そうだな。確かに儂は家族の分は作れと言ったが家臣の分まで作れなどとは言っておらん。あまり無理をするでないぞ」


勘十郎「はーい」


 父上と母上はチャント僕の事を心配してくれているんだね。

 仕方ない、お馬さんに乗るのはもう少し我慢する事にしましょう。


土田御前「この唐揚げと言うのも美味しいけど、このカレー蕎麦と言うのもとても美味しいわね」


信秀「ふむ、そうだな。こんな物は他の家では食えんだろうし、まことに美味い物であるな」


信長「この蕎麦が美味いのは間違いないし、あの唐揚げの方は我慢するか」


 そんな感じでみんなで美味しくカレー南蛮蕎麦を食べるのでした。

 カレー南蛮蕎麦もとっても美味しいね♪

 少し機嫌が治って僕もお蕎麦をモリモリ食べるのでした。

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