2ー5話
信長「ふぅ〜、美味かった」
土田御前「本当に美味しいお食事でしたね」
信秀「うむ、こんな物は初めて食べたが見事な物であったな。ふぅ〜〜」
父上母上それに信長にいちゃんもお腹いっぱい食べて満足したみたいです。
僕のは途中で何度か追加のお蕎麦を作りに行っていたからチョット伸びちゃっていたけどまあソレは仕方ないかな。
勿論、チャント美味しく食べたけどね。
さて、本題はココからだからもうチョット頑張らないとだよね。
勘十郎「父上、母上、それに信長にいちゃんも美味しかった?」
信長「うん、美味かったぞ」
土田御前「ええ、とっても美味しく作れていたわよ。勘十郎ちゃんご馳走さま」
信秀「うむ、勘十郎の作る団子は美味いが、この蕎麦と言う物もなかなか見事な物であったな」
僕がそう尋ねると三人の反応はなかなか良い物が返ってきてきました。
うん、このようすなら大丈夫かな?
勘十郎「それじゃあ、僕から一つお話と言うかお願いがあるの」
土田御前「あら、なにかしら?」
信秀「ほぉ、とりあえず話してみろ」
勘十郎「うん、今日からこんな感じでお昼にもご飯を食べるようにしたいの」
土田御前「お昼にもって……」
信秀「それは……」
そうウチのご飯って一日で朝と晩の2回しか食事を食べていないんだよね。
それはウチが貧乏って訳じゃなくてこの時代では割と普通の事らしいのだけど、でも現代人だった僕からしたら1日三食食べる方が普通だし、二食だと午後の途中でお腹が空いちゃうからきっとその方がいいと思ってそう父上たちに話しました。
勘十郎「お昼もチャントご飯を食べた方が体にいいと思うの」
土田御前「ええと、勘十郎は朝と夜だけじゃ足らないのかしら?」
勘十郎「コレは僕だけじゃなくてみんなのためなの」
土田御前「みんなのためなの?」
勘十郎「うん、お腹が減ると仕事に身が入らなくなったり、やる気とかもなくなっちゃうから、チャント食べた方がお仕事とかもシッカリしてもらえると思うの」
土田御前「そう言う事はあるかも知れないけど……」
信秀「うぅむ、しかしそれだけ金が多くかかるぞ」
父上と母上が渋い顔をしながらそう話しました。
勘十郎「僕は家族の分は作れるけど、ウチで働いている人の分までは作れそうにないから、僕だけじゃどうする事もできないの」
土田御前「私たちだけじゃなくて使用人たちも全部なの?」
信秀「それは……」
勘十郎「お願い、ウチで働いている人はとりあえずおにぎりとか簡単なモノでもいいからチャントお昼にご飯を食べさせてあげて元気に働いてもらうの、その方が絶対にいいと思うの」
土田御前「それは……」
信秀「むむむっ……」
ウチで働いている人の分はウチのお財布から朝晩ご飯を食べさせていてあげているからソレがお昼もとなると家計が大変なのはわかるけど、みんなご飯を食べれた方がいいのは間違いないよね。
土田御前「勘十郎ちゃんはみんなにご飯を食べさせてあげたいのね?」
勘十郎「うん」
土田御前「そう。……それならお前さま、そうしてみてはいかかですか?」
信秀「なっ、お土、本気で言っているのか?」
土田御前「はい、勘十郎ちゃんがそう話すのならなにか意味があるのでしょう、してみてはいかがですか?」
信秀「いや、どこの家でも1日2食それが普通なのだぞ。ソレを3食に増やす意味が分からん」
土田御前「普通はそうですが、でも帝や公家の方たちは1日3食食事を食べていらっしゃるみたいですし、全く無い話ではないと思いますよ」
信秀「帝って、そんな方々と比べるのはどうなのだ?」
土田御前「ウチにお金がないのなら勿論そんな事は話しませんが出来ない訳ではありませんよね?」
信秀「むむむっ、それは……」
どうだろう、僕はすごくいい考えだと思うけどヤッパリ難しいのかな……。
土田御前「確かに勘十郎ちゃんの話した通り午後になるとお腹が減るのか任せた仕事が遅くなったり元気がなくなる者も多く見られますし、案外悪い話ではないと思いますよ」
信秀「むむむ……」
土田御前「その他にも要領の良い者はお腹が減ったら台所に行って適当にある物をらつまみ食いしたりしているみたいですが、我慢強い者はずっとなにも食べずに働き続けていますからそう言う差があるのもどうかと思いますし、チャントみんなに食べさせてあげた方が良いのではないでしょうか」
信秀「むむむ……」
母上は僕の話に賛成してくれているみたいだけど父上の方はやっぱり厳しいのかな。
信秀「……ふむ、分かった」
土田御前「お前さま、よろしいのですね」
勘十郎「ホント? やったー」
信秀「ただし条件が一つある」
えっ、条件?
土田御前「ええと、それはどんな事ですか?」
信秀「勘十郎、お前がキチンと家族の分は毎日作ると言うのならその話を許可してやろう」
土田御前「それは……」
信秀「勘十郎の言い出した事だ。男がそう話したからにはキチンと責任を持たなくてはならん。例え子供だとしてもソレは変わらん、勘十郎できるか?」
勘十郎「うん」
信秀「もし面倒くさいからヤメた、などと言い出したら使用人たちに飯を食わすのもソレで終わりだ。それでも出来るか?」
勘十郎「うん、僕頑張る」
なんか責任重大になっちゃったけど、僕の言い出した事だからそのくらいはチャントやらなきゃだよね。
信秀「なら話は決まりだ。勘十郎明日からチャント飯を作るのだ。あと飯を作るからと言って勉強とかを疎かにする事も許さんぞ?」
勘十郎「はーい」
なんだか大変な事になっちゃたけど、僕頑張るよー。
こうしてみんなを僕の部屋に呼んだ目的はいちおう果たす事ができたのでした。




