表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おだんご太平記  作者: 東のマ王
1章 僕は織田勘十郎信勝、5歳よろしくね。

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
40/64

40話

勘十郎「父上、全部洗えた?」

信秀「うむ、足まで全部綺麗に洗ったぞ」


 父上の体が泡だらけになって全身くまなく綺麗に洗えたみたいです。


勘十郎「それじゃあ、このシャワーで体についている泡を落とします。しゃわーー」


 僕はタオルをシャワーに持ち替えてシャワーからお湯を出しました。


信秀「おや、随分変わった水の出方をしているな?」

勘十郎「うん、この先の所に小さな穴がたくさん付いていてソコを通って水が出て来るからこんな出方になるの」

信秀「ほほぉ、それはそのような細工がしてあるのか」

勘十郎「うん、この方が綺麗に体を流せるの」

信秀「ほぉ、そうなのか」

勘十郎「そうでーす」


 と言う訳で僕は父上の体にシャワーのお湯をかけて体を泡を流して行きました。


信秀「おお、なにやらくすぐったい感じがするな」

勘十郎「慣れると普通になるけど初めての時は少し変な感じがするかも。しゃわーー」

信秀「おお、確かに体に付いていた泡が綺麗に流れ落ちて行くな」

勘十郎「そなの。しゃわーー」


 と言った感じで僕は父上の身体の泡を流してあげました。


勘十郎「うん、それじゃあ次は頭を洗いましょう」

信秀「おっ、頭も洗うのか?」

勘十郎「うん、それじゃあ髪を縛ってる紐を取ってもいい?」

信秀「ふむ、確かに縛っていたら髪は洗えんか。よいしょっと」


 普段の時は父上はチョンマゲを結っているけど戦に行く時は兜を被るからチョンマゲを解いて髪を下の方で縛ってまとめてあるだけだから簡単に父上がその紐を解いてしまいました。


勘十郎「それじゃあ、真ん中のボトルに髪を洗うシャンプーが入っているからソレを手に出してもらっていい?」

信秀「おっ、この容器からさっきみたいに出せば良いのだな」

勘十郎「うん」


 と言う訳で髪の毛もチャント綺麗に洗いました。


勘十郎「うん、泡が残ってないからもう大丈夫かな」


 父上の頭とか体を確認して僕はそう話したよ。


信秀「ふむ、さっきまで汗と汚れで体がベトベトしていたが、サッパリしたな」


 父上が洗い終わった自分の体を見ながらそう話したよ。


勘十郎「そう、それじゃあお風呂に入りましょう」

信秀「おっ、風呂に入るのか」

勘十郎「うん。あっ、でもそっとね。急にお風呂にザブンと入ったら体が驚いてしまうから、足の先からそぉーーっとお風呂に入るの」

信秀「ほぉ、そうなのか。それでは、そぉーーっと」


 そんな感じで僕と父上はお風呂の中に入って行きました。


信秀「おお、これは良い。これは気持ちが良いな」

勘十郎「だよねー。あっ、肩までチャント浸かってね。その方が身体の疲れが取れて体が温まるの」

信秀「そうか。ふむ、しかしこうして湯に浸かるのはいつぶりだろうな」

勘十郎「あれ? 父上はお風呂に入った事があるの?」


 うちの家にはお風呂はなかった筈だけど父上はいつお風呂にはいったのだろう?


信秀「うむ、昔、傷を負った時には湯治で温泉に行った事があるが、その時以来だな」

勘十郎「そうなんだ、温泉も気持ちいいよね」


 温泉でしたかそれなら入った事があっても不思議じゃないよね。


信秀「そうか? 儂はこの風呂の方が気持ちが良いな」

勘十郎「そなの? 温泉の方が広くて気持ちいいと思うけど」

信秀「うーむ、この風呂も十分広いと思うが、それは兎も角として儂はどうもあの匂いが好きになれなくてな。まあ傷が治ると言う話だから我慢して入っていたが怪我でもしない限りは入りたいとは思わんな」

勘十郎「あっ、そう言えば卵が腐ったような匂いがする温泉とかもあるよね」


 硫黄とかが多いとそんな匂いになるんだよね。


信秀「そう、それだ。アレに比べると勘十郎のこの風呂は変な匂いはしないし寧ろ良い香りすらして気分が良いな」

勘十郎「あっ、僕のこのお風呂は湯船にひのきを使っているからソレでいい匂いがするの」

信秀「ほぉ、コレはひのきの匂いなのか。なにやら落ち着いて良い匂いだな」

勘十郎「うん」


 入浴剤とかを入れなくてもひのきの湯船ってだけでホントいい匂いがするんだよね。


信秀「ところで、この下の方からポコポコ泡がでいるがコレはなんだ?」

勘十郎「あっ、コレは泡風呂なの」

信秀「泡風呂とはいかなるモノだ?」

勘十郎「こうして下から泡を出すと、その泡で足とかを揉むと言うほどではないけど、軽く揉みほぐされて足とかの疲れが取れて楽になるの」

信秀「ほほぉ、これはそのような物であったのか、なかなか凝った細工がしてあるのだな」

勘十郎「うん」


 泡風呂も気持ち良くていいよね。


信秀「ふむ、あの脇のところから水が噴き出しているみたいだが、アソコからココに湯を流し込んでいるのか?」


 父上が今度は湯船の少し先の辺りを見ながらそう話したよ。


勘十郎「あれはジェットバスなの」

信秀「んっ、そのじぇっと、なんとかと言うのはなんだ?」

勘十郎「アソコからお湯と泡が噴き出しているのだけど、ソコに肩とか腰を当てると凝りがほぐれて楽になるの」

信秀「ほほぉ、アレはそのような物なのか」


 うん、初めはジェットバスとか泡風呂も無かったのだけど、今回おだんごをたくさん作ったおかげで僕の茶室が初級から中級に上がって、コッチの奥の部屋にもそんな機能が追加されたんだ。

 その他にもいくつか変わった所があるけど今はその話はいいかな。

 

勘十郎「うん、それじゃあそのジェットバスを試してみましょう」

信秀「ふむ、どのようなモノか気になるし試してみるか」


 そう話すと僕と父上はジェットバスの所に移って行きました。


勘十郎「こうして噴き出している所に座って……わわわ」

信秀「勘十郎はなにをしているのだ?」

勘十郎「両脇に付いている鉄パイプを掴まないと水の勢いが強くてこうして流されちゃうの」

信秀「ほほぉ、なんでそんな所に鉄の棒が付いているのかと思っていたがソレはそのような物であったか」


 うん、僕はチャント掴まないで失敗しちゃったけど、いちおう使い方は分かってもらえたみたい。


勘十郎「それじゃあ父上もしてみて」

信秀「うむ、ではこの棒を掴んでしゃがめば良いのだな。よいしょっと」


 と言う訳で父上が噴き出し口の左右にある鉄パイプを掴んで湯船の中に座りました。


勘十郎「どう? どう? 気持ちいい?」

信秀「ほほぉ、コレはなかなか面白い感覚がするな」

勘十郎「肩とか腰とか凝っている所に当てると凝りが解せるよー」

信秀「おぉお、これはなかなか……うむ、まさか湯で肩を揉まれるとは思っておらなかったが、なかなか気持ちの良いモノであるな」

勘十郎「そう、よかったー」


 どうやらコレも父上に喜んでもらえたみたいだね。


信秀「うむ、だいぶ楽になった気がするな。しかしコレはゆっくり湯に浸かると言うのには向かないみたいだな」

勘十郎「それなら元の場所に戻りましょう」

信秀「うむ、そうするか」


 暫くジェットバスで肩とか腰の凝りをほぐしたあと元の場所に戻って行きました。


勘十郎「よいしょっと」

信秀「んっ? 勘十郎はどこに行くのだ?」

勘十郎「僕には少し深すぎるからコッチの浅い所に移るの」

信秀「そうか。ならば儂ももう少しソッチに移るか。よいしょっと」


 と言う訳で僕と父上は浅い所と普通の深さの所で並んでお風呂に浸かりました。


信秀「ふぅ〜〜、この風呂は本当に気持ちが良いな」

勘十郎「うん、気持ちがいいよね」

信秀「うむ、体の疲れや汚れが落ちただけでなくてなんだか生き返って寿命まで伸びたような気までするな。はっはっはっ」

勘十郎「そう、それはよかった」


 父上も喜んでくれているしこのお風呂に連れて来て正解だったみたいだね。

 父上お疲れさまでした。


信秀「おお、そうだ。折角こうして風呂に入れさせて貰ったのだ。ならば儂も代わりになにか。おっ、そうだ。勘十郎、戦の話は聞きたくないか?」

勘十郎「あっ、聞きたい聞きたい」

信秀「そうか。それでは、ある時、儂の部屋に慌てた兵が駆け込んで来てな……」

勘十郎「うんうん、それからそれから?」


 そんな感じで僕と父上はゆっくりとお風呂に浸かりながら父上が面白おかしく戦の話を聞かせてくれるのでした。


 ………………。


信秀「ふぅ〜〜、まこと良い風呂であったな」

勘十郎「うん、気持ちよかったね」


 父上に喜んでもらえて戦の話もたくさん聞かせてもらって僕は大満足なのでした。


土田御前「あら? お前さま今までどこにいらっしゃったのですか?」


 向こうに母上の姿が見えて僕と父上に気付いたらしくそう尋ねて来ました。


信秀「うむ、勘十郎と二人で少しブラブラしていたのだ」

土田御前「そうですか。あら? お前さま随分お顔がスッキリなさいましたが、どうしたのかしら?」

信秀「うむ、勘十郎の秘密の場所に連れて行って貰っていたのだが、なにやら極楽にいるみたいでスッキリしたな。はっはっはっ」


 ふふふ、父上はチャント僕のとの約束を守って誤魔化してくれたみたい。

 うん、これならお寺に連れて行かれる心配はなさそうだね。


土田御前「そうですか。それは良かったですね」

信秀「うむ。あっ、そうだ。……こそこそ、勘十郎、母もあの風呂に入れてやる事は出来るか?」

勘十郎「えっ、母上も?」

信秀「うむ、あのような良いモノを儂一人だけしか使わせて貰わないのもなにやら勿体ないと言うか、できたらお土もあの風呂に入れさせてやりたいのだがな」

勘十郎「あっ、うん」

信秀「まあ無理にとは言わんが、できたらそうしてくれるとお前の母も喜ぶであろう」

勘十郎「はーい」


 うん、父上が留守の間、母上も頑張ってみんなをまとめて指示を出していたし、母上もお風呂に入れてあげたらきっと喜んでくれるよね。

 ならその方向で考える事にしましょう。


土田御前「お前さま、なにを勘十郎ちゃんと話しているのですか?」

信秀「なに、男同士の話だ。なあ勘十郎?」

勘十郎「うん」

土田御前「そうですか。あっ、広間の方で宴の準備が出来ていますよ。みな待っていますしソチラに向かいましょう」

信秀「おっ、そうか。ならば勘十郎行くぞ」

勘十郎「はーい」


 そして僕たちは信長にいちゃんたちが待っている広間の方へ向かって行きました。

 父上ほんとうにお疲れさまでした。

 お酒を飲んでゆっくり羽を伸ばしてね。

 こうして後に言う第一次小豆坂の戦いは幕を閉じたのでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ