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おだんご太平記  作者: 東のマ王
1章 僕は織田勘十郎信勝、5歳よろしくね。

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39話

勘十郎「父上、絶対に目を開けたらダメだよ?」


 僕は父上の手を引いて歩きながらそう父上に話しました。


信秀「うむ、チャント瞑っておるぞ……チラっ……むっ、ココはいったいどこだ?」


 んっ? なにか父上がおかしな事を言ったかも。


信秀「…………」


 うん、父上はチャント目を閉じているから大丈夫かな。

 後ろを振り返って確認してみると父上はチャント目を閉じたままでした。

 もしバレたら僕はこのお家に居られなくなっちゃうからソコはキチンと守ってもらわないと困った事になっちゃうよね。

 と言う訳で僕はそのまま父上の手を引いて歩いて行きました。


信秀「……勘十郎、まだか? どこまで行くのだ?」

勘十郎「あとチョットだけ我慢してね」

信秀「ふむ、そうか」


 よいしょよいしょ。父上の手を引いてそのまま奥へと歩いて行きました。


勘十郎「はい、とおちゃーく。父上もう目を開けていいよ」


 目的の場所に辿り着き僕はそう父上に話したよ。


信秀「おっ、目を開けて良いのか。やや、なんだココは、こんな部屋など家にあったか?」


 目を開けた父上が驚いて周りのようすを見ています。

 イタズラ大成功です。

 いや、イタズラが目的ではないのだけど。


信秀「勘十郎、いったいココはどこだ?」


 父上がよく分からないと言う顔をしながら僕に尋ねて来ました。


勘十郎「ココは秘密の場所なの」

信秀「秘密の場所なのか?」

勘十郎「そう、僕が見つけた秘密の場所なの」

信秀「そうか……秘密の場所であれば儂が知らなくてもオカシクないな」


 父上は納得してくれたみたい。

 よかった、コレなら僕の秘密がバレたり知られる心配はなさそうだね。


勘十郎「うん。それではこのドアを、おーぷん」

信秀「おっ、ソレはもしかして風呂か?」


 ドアを開けた先にお湯を張った湯船が見え父上がそう話しました。


勘十郎「そうでーす。と言う訳でチヨ、父上の鎧を脱がすのを手伝ってね」

ちよ「あっ、はい。それでは失礼します」


 ようやくソコでチヨを連れて来た意味がチヨにも伝わったのかチヨが父上の鎧を脱がすために父上の方へと歩き始めました。

 いや、僕が言わなくてもチヨと桜は一緒について来てくれたと思うけど、僕だと背が届かないしどう鎧を脱がすのかも知らないからもしチヨが来てくれないと困った事になってしまうからチャント言葉をかけておいたんだ。


信秀「チヨ、こんな話は聞いてなかったぞ?」

ちよ「口止めされていたのでコチラまでは話せませんでした」

信秀「むむっ、そうか」


 んっ? なんだか父上とチヨがコソコソ話しをしているけど、鎧の脱がせ方を話し合っているのかな?


信秀「あっ、よいよい、このくらい儂一人で脱げるから手伝って貰わなくても大丈夫だぞ」

ちよ「あっ、そうですか?」


 うん、やっぱり鎧の脱がせ方を話していて父上が自分一人で脱ぐ事になったみたいです。

 ええと、それなら……。


勘十郎「チヨ、それと桜もお風呂から上がるまで僕の部屋で待っていて。もし母上たちが心配して見に来たら適当に話しておいてね」

ちよ「かしこまりました。それじゃあサクラさん行きましょう」

桜「……こくこく」


 と言う訳でチヨと桜が僕の部屋へと戻って行きました。

 桜ってずっと僕のそばにいて僕が寝ている時もずっと僕の側に居てくれるだけど、コッチの茶室の奥の部屋に来ている時はココは安全だと分かっているのか割と僕一人で自由に行動させてくれたりするんだよね。

 まあそれは今は関係ないですね。

 それじゃあ僕も服を脱ぐ事にしましょう。よいしょっと。


信秀「ふむ、服を脱いだがどうするのだ?」

勘十郎「それじゃあお風呂に行きましょう」

信秀「うむ」


 と言う訳で僕と父上は浴室に入って行きました。


信秀「むむっ、ココは下に畳が敷いてあるのだな」

勘十郎「うん、これはお座敷風呂って言うの」

信秀「ほぉ、そんは風呂があるのか。これはまた随分珍しい風呂だな」

勘十郎「そだね」


 温泉とか健康ランドとかでもお座敷風呂がある所の方が少ないから珍しいと言えば珍しいのかな。


勘十郎「それじゃあ、まず初めにこの桶を使って体を軽く流します」

信秀「体を流すのか?」

勘十郎「うん、イキナリお風呂に入ったらお風呂のお湯を汚してしまうから、いったん体を流して綺麗にしてからお風呂に入るの」

信秀「ほほぉ、成る程、そのような理由があるのか」

勘十郎「うん、こんな感じで、ばしゃーー、って桶に入れたお湯で体を流すの」


 桶は毎日お風呂に入っているので使いやすい場所に既に置いてあるのでその桶を使ってお手本を見せてあげした。


信秀「ふむ、そうするのか。それならば、ばしゃーー」


 父上も僕の話した通り体を流したよ。

 あれ、でも父上の体ってけっこう汚れているからかけ湯だけじゃなく体を洗ってからお風呂に入った方が良いのかな?


勘十郎「それじゃあ父上こっちに来て」

信秀「おっ、そっちに行くのか?」

勘十郎「うん、アソコに木の椅子があるからソコに座ってね」

信秀「うむ、ココに座るのか。なにやら目の間に鏡とか色々な物が置いてあるな」


 父上は壁際の椅子に座ると前とか周りを見てそう話したよ。


勘十郎「うん、前に置いてあるコレは右から体を洗うボディシャンプーで、真ん中が髪を洗うシャンプーで一番左のがシャンプーの後に髪を整えるためのリンスなの」

信秀「ほぉ、そのような物があるのか」

勘十郎「そなの。それではこのタオルをいったんお湯で濡らしてボディシャンプーをソコに出して……うん、はい、このタオルで体を洗ってね」


 僕はボディシャンプーを付けてクチュクチュしたタオルを父上に渡してあげました。


信秀「おっ、コレは歯ブラシと言う物と一緒に貰った布であるな」

勘十郎「うん、コレで体を擦って洗うと綺麗になるの」

信秀「ほぉ、そうなのか」

勘十郎「父上してみて」

信秀「うむ、それでは……おお、なにやら泡がたくさん出てきたぞ」

勘十郎「うん、そうしてボディシャンプーを付けたタオルで体を洗うと泡が出てくるの」

信秀「そうなのか」

勘十郎「うん、それで汗とか油とか体に付いている汚れが全部綺麗に落とせるの」

信秀「ほほぉ、それは凄いな」

勘十郎「そのまま腕とか体を全部擦って洗ってね」

信秀「うむ、このまま全部洗えば良いのだな。よいしょと」


 さて、父上は自分の腕とか体を洗っているから僕は……。


勘十郎「それじゃあ僕は父上の背中を洗ってあげるね」

信秀「おっ、勘十郎が儂の背を洗ってくれるのか?」

勘十郎「うん、それじゃあコッチのボディシャンプーを付けたタオルで父上の背中を……ごしごし」

信秀「おお、なんだか少しくすぐったいような気がするが、コレは悪くはない気分だな。ははは」

勘十郎「そう? 僕は背中を洗うから父上はお腹とか足とか足の間もチャント洗って綺麗にしてね」

信秀「おお、そうであったな。では儂も体を洗うとするか……ごしごし」


 と言う訳で父上も自分の体を洗い始めました。

 でもこうして父上の体を見ると刀の切り傷みたいなモノがいくつも付いて痛そうでチョット怖いよね。

 いや父上は僕たちを守るためにこんなに体に傷を付けるほど頑張ってくれていたのだから怖いなんて言ったらダメだよね。

 チャント父上の背中を綺麗にしてあげましょう。ごしごし……。

 あれ? でもこの傷跡とか触ると痛かったりするのかな?


勘十郎「父上、こうしても痛くない?」

信秀「んっ? くすぐったいくらいで痛くはないぞ」

勘十郎「そう、この傷跡とかも触ったりタオルで擦っても大丈夫なのかな?」

信秀「うむ、古い傷であるし痕は残ったがもう治っておるから他の場所と同じように触れてもなんともないぞ」

勘十郎「そうなんだ。それじゃあ大丈夫かな。ごしごし……」

信秀「うむ、まさか自分の息子に背を洗ってもらう事になるなど思っておらなんだが、コレはコレで良いモノであるな」

勘十郎「そう、僕頑張って綺麗にするね。ごしごし……」


 と言う訳で僕は父上の背中を綺麗に洗ってあげました。

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