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おだんご太平記  作者: 東のマ王
1章 僕は織田勘十郎信勝、5歳よろしくね。

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19/70

19話

ちよ「体がとってもサッパリしました」


勘十郎「そだね」


 お風呂から上がって着替えを済ますとチヨと僕はそう話したよ。

 ホント体を濡らした手ぬぐいで拭くだけとは大違い、とってもスッキリしたね。


ちよ「それになんだか頭も軽くなったような気がしますし、まだ体がホカホカしています」


勘十郎「うん、コレからは毎日お風呂に入れるよ」


ちよ「そうですか。それは素敵ですね」


 さっきの一度でお風呂の良さは十分チヨにも伝わったみたい。

 体もそうだけど髪の毛もこんなにシッカリ洗った事はなかったからスッキリサッパリしたよね。

 コレでおトイレ問題に続いてお風呂問題も解決です。

 ホント元の時代では毎日お風呂に入っていたからお風呂があってよかったー。


ちよ「このお風呂の先は行き止まりみたいですね」


勘十郎「そだね。戻りながら反対側の部屋を見ていこう」


ちよ「はい。次はどんな部屋があるのかしら」


 僕とチヨはその廊下を戻って行きました。


勘十郎「では、このドアを。おーぷん」


 と言う訳で少し進んで反対側のドアを開けました。


ちよ「あら、ココは作業場とかそんな感じの部屋なのかしら?」


勘十郎「そうなのかな?」


 そのドアを開けると作業台みたいな物とその近くにいくつか大きさの違う木槌が置いてありました。


ちよ「なにを作る場所か分からないけど、若様には少し早いかしら」


勘十郎「どうだろう?」


ちよ「下手にいじって怪我をしてもいけませんし、ココはこのくらいにしておきませんか?」


勘十郎「はーい」


 その部屋は特別広いと言う訳でもなく壁際に作業台と工具が置いてあるだけで他に見るモノもなさそうなので軽く済ませる事にしました。

 んー、もうチョット大きくなってからでいいかな。

 気にはなるけど無理はしません。僕はまだ5歳児だものね。


勘十郎「それじゃあ次の部屋に行こうか」


ちよ「はい、若様」


 と言う訳で、僕とチヨはその部屋を後にして先に進む事にしたのでした。


勘十郎「この部屋で最後かな」


ちよ「そうみたいですね」


 このドアの先は最初の自動販売機があった部屋のドアだからこの部屋を確認すれば茶室の奥にある部屋は全部回った事になるのかな。

 ここまで見た感じ洗面所とお風呂は豪華な物になっていたけどわりと普通の家っぽい感じだったよね。

 最後のこの部屋にはなにがあるのだろう。


勘十郎「それじゃあ開けるね。おーぷん」


 と言う訳で、その最後のドアを開けました。


ちよ「あら? コレはまた変わった部屋ですね」


勘十郎「そだね。なんの部屋だろう?」


 その部屋は今まで見て来た部屋とは様子が違って人が横になって入れるくらいの大きさのカプセルがいくつか置いてありました。

 なんだか急に未来の部屋に来ちゃったみたいな感じ。


ちよ「若様にも分からないのですか?」


勘十郎「うん。中に入って見てみよう」


ちよ「はい」


 SFとかで出て来そうな部屋に見えるけどこの部屋はなんなのだろう?


ちよ「透明な棺(ひつぎ)みたいな物が置いてあるけど、コレはなんなのかしら?」


勘十郎「棺(ひつぎ)ではないと思うけど、なんだろうね?」


 コールドスリープとかが出来そうな上の部分が透明なガラスになっているカプセルが三つ並んで置いてありました。

 その近くにモニターが上に置かれた机もあるみたいだし、なんでこんな物があるのだろう?


ちよ「えっ、あれは……若様! あの中に人が入っていますよ!」


勘十郎「えっ? 人って……わっ、ホントだ」


 チヨの驚いた声が聞こえてソチラに顔を向けてみるとソコには円筒形の人が一人入れるくらいの大きさの透明な水槽みたいな物が立っていて、その中に女の人が浮かんでいるのが見えました。

 えっ、なんでココに人がいるの?


ちよ「綺麗な人だけど、もしかして天狗のこの家に勝手に入って閉じ込められてしまったのかしら」


勘十郎「そんな事はないと思うけど……」


 その筒の中に入っている女の人は服もなにも着けていないみたいだけど、歳は14、5といった辺りでチヨより少し歳上に見えました。

 ホントになんでココに人がいるの?

 もしかして僕はゲームをしている途中で死んでそのゲームの拠点ごとこの時代に転生したのかな?

 そんな記憶はないしこの女の人にも見覚えはないのだけど、訳がわかりません。


ちよ「若様戻りましょう。私たちもこの女の人みたいに捕まって閉じ込められてしまうかもしれませんよ」


勘十郎「それはないと思うけど……」


 ないとは思うけどそう言われると少し怖いような気がしてしまいます。

 ホントどうなっているの?


???「……ぱちり」


ちよ「えっ? この女の人が目を開けたわ。わ、若様逃げましょう!」


勘十郎「わわわ」


 その筒の中に入っていた女の人が動き始めました。

 ええーー! コレはどうすればいいの!?

 突然動き始めたその女性に驚いて僕とチヨはそう叫び声を上げるのでした。

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