12話
黒木は夏休み初日から父親から寝る時間も与えられないで、ひたすら細工の技術を教え込まれて精神的が疲れて、まともな思考が出来ずに少女を監禁する非道な行動を起こしたそうだ。
今は普通に学校で昼飯をたまに一緒に食べるなかに戻った。
けど、俺は夏休み何があったのかは言えない。
色々あったが、男性監禁事件は迷宮入りして、俺達の平凡な日々は守られた。
だが、俺はある問題に差し掛かっている。
その問題は紫苑が作る料理が全滅的に不味いと言う事だ。
「黒夢、今日こそ旨いといわせてみせる。」
「紫苑、なぜ1人で料理をする。」
「それは、黒夢に少しでも楽をさせていからだ。」
「そうか、だったら今日は外食しないか?」
いつもなら一緒に料理するが、今日は紫苑が作った弁当を食べてたから一緒に料理する体力が残っていない。
俺1人でやるなら簡単に出来るが、紫苑がドジしないように気を配りながら料理を作るのは無理だ。
だから、外食。
「この近くに新しいうどん屋ができて、安いと評判と噂になっているからそこに行こうか。」
「黒夢、これはもしかしてデートか?」
「違う。」
、
、、
、、、
道路沿いに並ぶ照明灯と商店から漏れる窓明りで、夜でも周りがハッきりと見える街道を原動機付自転車で走り抜けて、うどん屋の看板が見え始める。
窓から見える店内は客が結構いるが席は一つ空いており、俺は店に入ったら店員に連れられて出口に一番近い席に座ることになった。
メニュー表を見ると、噂通り安いが品数が少ない。
「紫苑は何を頼むの?」
「この、キツネうどんを食べてみたい。」
「そうか、自分はネギ盛りうどんだな。」
「あと、稲荷寿司も食べたい。」
店員を呼んで、料理を注文する。
この時、紫苑が食べるキツネうどんにはネギを入れないように言って稲荷寿司を四ヶ頼む。
「お客様、すみませんが席が足りないので女性を1人、座らせて貰いませんか?」
「はい、いいですよ。」
俺と紫苑がいる席は四人用で二人で座っているので、当然席が空く。
この状態で断るのは重々しいだろう。
「紫苑、こっちに来て。」
「分かった、黒夢。」
向かいの席に座る紫苑を隣の席に座られる。
「お邪魔します。」
「はい。」
店員に連れられてきたのは、長い白髪と不純物が全く無い白い美肌が印象的な女性だった。
女性は白いワンピースに白いハット帽と完全に白一色。もしも雪降り積もるゲレンデにこの女性が居たら、雪に擬態して見えなくなりそうなぐらい真っ白だ。
「すみません、キツネうどんを4つと稲荷寿司を20ヶください。」
「あのう、すみませんが聞き取れなかったので、もう一度言ってもらって良いですか。」
「だから、キツネうどん四つと稲荷寿司を二十ヶください。」
「......食べ切れますか?」
「そうか、もっと注文してほしいのか。」
「いやいや、あのう、稲荷寿司はあと2個しか残っていないので20個の注文は承けたまり出来ません。」
「二ヶしか無いのか......では、うどんを6つに」
「キツネうどんは残り二つしかありません。」
「......ぐぅ、キツネうどん二つと稲荷寿司二ヶお願いします。」
「はい、ご注文はキツネうどん二つと稲荷寿司二個で間違いありませんか?」
「......はい」
女性の注文が終わったのと同時に、俺が注文していたネギ無しキツネうどんとネギ盛りうどん、そして稲荷寿司が四ヶ。
割り箸を取り出して、俺と紫苑はうどんを食べ始める。
「頂きます。」
「頂きます。」
俺は麺にネギを絡めて、シャキシャキと歯ごたえを楽しむ。
紫苑は勢いよく麺をズルズル啜り食べている。
「......」
視線を感じる。
「黒夢、カップうどんと違ってモチモチして美味しいぞ。」
「そうだな。」
「この稲荷寿司もコンビニのよりも酢の酸味が効いているぞ。」
悪いが、俺の貧乏舌ではコンビニで買うものと差異さが無く。
味の違いがまったく分からない。
「......」
向かいの席に座る女性がずっとコッチを睨んで来る。
女性の瞳孔は少し赤みがかった浮世離れの目をしている。
先天性白皮症、先天的にメラニンが欠乏して肌や髪が異様に白くなる遺伝子疾患で瞳孔が透けて血管の赤い色が瞳に映し出されて瞳が淡紅色になる。
珍しいが、珍しいだけのことで普通の人には変わりない。
「食うか?」
「良いのか。」
「うん、睨まれていると落ち着かないし。」
俺は稲荷寿司を一つ女性に差し出した。
「黒夢は食べなくていいのか?」
「あぁ、どうせ味なんて分からないし、見られ続けるのは落ち着かない。」
ジィーー
今度は、紫苑がまじまじと厚揚げを噛み締めながら俺を睨みつける。




