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8.結婚式まであと半年!相当、焦って来た

8.結婚式まであと半年!相当、焦って来た


 久しぶりに典子から連絡があった。結婚1周年のホームパーティーをやるのだという。身近な人達だけを招待するのだとか。あまり気乗りはしなかったけれど、元親友のよしみで出席することにした。


 教えてもらった住所を頼りに二人が暮らすマンションへやって来た。都内の湾岸地区にある新築の高層マンション。見るからに高そうだ…。値段が。

「久しぶり!」

 迎えてくれた典子は勤めていた時とはまるで別人になっていた。いかにもセレブでございますというようなドレスをまとっている。

「久しぶり!ずいぶんといい暮らしをしているみたいね」

「彼のおかげよ」

 そう言って典子は年の離れた連れ合いの方を見た。なんでも、大手商社の部長クラスなのだそうだ。海外勤務が長くて結婚は考えていなかったそうなのだけれど、本社勤務に戻ったことで身を固めようと思ったのだそうだ。

 典子の父親がそこそこ地位のある人だというのは知っていたけれど、こんなコネがあったなんて。

 招待されたメンバーはお金持ちばかりなのはいいけれど、当然のごとく年配者ばかりだった。


 焦れば焦るほど月日が経つのは早いものだ。その間も結婚式場での打ち合わせは進んでいく。

「今日もお一人なんですか?」

 行くたびに逸見さんから、そう聞かれることが苦痛で仕方なかった。それでも彼の心地いい声と爽やかな笑顔が見られるのなら何度でも足を運びたいと思った。


 相変わらず彼氏と呼べるような男は現れない。出会いさえ訪れない。このまま自力で相手を見つけるのには限界があるのではないか?ちょっと弱気になってしまう。こうなったら最後の手段だ!私はパソコンの画面を睨みながら決断をした。

「えいっ!」

私は“入会”と表示された部分を勢いよくクリックした。そう、ついに結婚相談所の会員登録をしたのだ。

「どうか、いい人に巡り会えますように!いいえ、贅沢は言わないから、私を気に入ってくれる人が居ますように!」


結婚式まであと半年!相当、焦って来た今日この頃…。


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