3話
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白峰家の姉妹と夜ご飯! ということで早速駅前に行ってみようと言う話になった。
マンション下で楓蓮さんと華凛ちゃんと合流して、そのまま駅前に向かう。
「親父から一万円入れてもらいました。なので何処でも好きなだけ食べれると思います」
「零斗パパは太っ腹ねー」
「いえいえ、今のうちだけだと思いますよ。そんな経済的に裕福ではないので」
そうかな? 一軒家とか、かなり大きさでしたし、ウチの家に比べれば遥かに金持ちっすわ。
オカンも仕事がわりと不定期だから、ある時はあるみたいで、忙しい時はウチにも手伝わせるからな。
あ、仕事はあんま師というかそんな感じだ。
駅に行く前に4車線ある大きな国道があるのだが、ここで信号待ちしていると、まぁ何と言うか、みんな美人姉妹の楓蓮さんや華凛ちゃんを見て驚いてる。
普通に目立つ。そう言うオーラが360度に放射されている感じだな。とにかく美人姉妹すぎるのだ。
すべてにおいて負けるというのは、笑えてくるぞ
「凄い都会でビビってます」と楓蓮さん。
いやいや、楓蓮さん姉妹の美的オーラにタジタジです。
さて、ドノーマルな三輪さんは、華凛ちゃんをおんぶしていた
【こんなに大きな道だったんだね。学校に行くのに下からトンネルで通ってたから、分かんなかった】
【そっか、華凛ちゃんの家から小学校はトンネル通るよね】
【こっちの方行ったことない】
【お姉ちゃんに任せれは大丈夫。15年間ここに住んでるからね】
華凛ちゃんはすっかり心の中でのやり取りを完璧にこなしていた。
「すみませんね。華凛が甘えちゃって」
「いえいえ、実は一人っ子で妹が欲しいと思ってて」
こんな可愛い妹とか、最高過ぎるのだけど、弟なんだよね? どちらにしても可愛いは正義なんですけども。
国道を越えて一本筋をずれると、商店街のような場所に出る。この先を通り過ぎると、駅に着く。
「ここにもコンビニあるんですね。家の反対側よりこっちが近いかな?」
「楓蓮さんの家からなら、微妙っすね。ウチからだとここが最寄りのコンビニです」
ふむふむとうなずく楓蓮さん。
あぁやっぱり女の子である楓蓮さんの方がブッチぎりで喋りやすい! 全然気を使わなくていいんだ。
「加奈子お姉ちゃん。いつ引っ越してくるの?」
「あーまだオカンから話を聞いてなくて、ウチもまだ詳しく分かんなくて」
そうなのだよ。ゆくゆくは黒澤くんの家で一つ屋根の下、暮らす未来が待っているのだ。
【お姉ちゃんね。加奈子お姉ちゃんがくる部屋掃除してたよ。いつ来てもいいようにするんだって】
華凛ちゃん。それはとても嬉しいんだけど、ウチにとってはプレッシャーにしかならないんだよね。
そう。嬉しいと思うよりも、トチってはいけないという感情の方がもの凄いんだよ。
「あ、こんな場所にオープンした店があるんすね」
「ここはウチも知らないです。昔は銭湯があったような」
イタリアンなレストランかな? 個人店みたいだ。
結構大きなスペースで、つい最近オープンしたばかりじゃないか。いつの間に出来たんだ?
「ピザとかパスタぽいですね」
「あーピザがいい!」
華凛ちゃんがご所望だ。断る理由は何もない。というわけで、ここで飯を食うのが決定した。
その前に、
「バイト募集してますね。接客か……」
「どしました? バイトするんですか?」
「ですね。楓蓮で何処かバイトしたいなぁと思ってて」
そうなのか。それは初耳だった。
「加奈子ちゃんもお母さんの手伝いで、マッサージやってると聞いてて、俺も何かやってお小遣いが欲しいなぁと思ってたんですよ」
「お姉ちゃんバイトするの? 大丈夫なの?」
と、華凛ちゃんは不安げな顔をするが、お姉ちゃんは自信満々で、
「親父も女になって稼いでいるだろ? 俺もできるようにならないと」
そうは言うものの、華凛ちゃんはは不満な顔をするのだった。
そんなこんなで喫茶店に入ったのはいいのだが、
ウチと楓蓮さんは、一撃でカチンコチンに固まった。
「いらっしゃいませー」
店員らしき人が来てくれたのはいいのだが、それはもうまごうことなき、メイド服であった。
そして、その人は数時間前に見かけたあの、白竹ちゃんだったのである
※
「いらっしゃい……ん?」
白竹ちゃんはもう一度挨拶をしてる途中で、楓蓮さんをみて、華凛ちゃんを見る。そして最後にウチを見たあと、一瞬止まった。
ウチがこんばんは。と返そうとしたら、
「ふぅああうう!」
そんな気の抜けた声が聞こえてくると、そっちに照準を合わすと、
あれは? 銀髪? 魔樹くんか?
「ひゃぁあああああ~~! まゆちゅ! まちゅうう!」
そんな奇声を発したイケメンに気を取られている間に、白竹ちゃんはもの凄いスピードで、店内に消えてしまう。
何だあの速さは! 消えるスピードがぱねぇ。
再び白竹ちゃんが戻ってきて、3名様ですか? と、普通に対応されたので、楓蓮さんも普通に対応するしかなかった。
4人席に案内されたタイミングで、
「三輪さん。こんばんはー。私、ここで働いてて。ここがお家なんですね」
「そ、そうなんですね」
こう返すしかない
「一応、学校では内緒にしてて下さいね。その内バレちゃうと思いますけど」
あの可愛い転校生でピンクな白竹ちゃんがメイド服で接客してるとか、一瞬で話題になりますよ。
「オーダーはそのパネルでお願いしますね。ではー」
この辺は普通のファミレスと変わらない。
白竹ちゃんが行ったあと、向かいに座る楓蓮さんに身を乗り出していた。
「何ですかあれ。びっくりしましたね」というと、
「びっくりして焦りましたよ」と返された。
1人だけ意味がわからない華凛ちゃんに手を繋いで、
【さっきの美人なピンク髪のお姉ちゃんと一緒のクラスになってね、華凛ちゃん達と同じ転校生だよ】
意味が分かったのか、楓蓮さんの顔を覗き込んでる。楓蓮さんがウンウンと頷くと、
【あんな綺麗なお姉ちゃんと?】
【そそ、ウチの後ろの席。楓蓮お姉ちゃんの斜め前の席になるのかな】
唖然とした華凛ちゃん。
【すっごい綺麗なお姉ちゃんがメイド衣装!】
だよね。普通にやばいくらい似合ってて、普段の魅力がとんでもない事になってるよ。
っていうか、ウチが新しく知り合う人の全員が、美男美女すぎてさすがにシンドくなってきた。
そんなことを考えてると、楓蓮さんはこちらに手を差し出したので手をつなぐ。
【すみません。ちょっと突然だったので、確認お願いします】
【今、俺は一応、白峰楓蓮なので、黒澤蓮とは関係ありあせんので、他人として振る舞います】
【なので、三輪さんも、そういう対応でお願いします】
心の中での会話。
盗聴される心配は0%の安心設計だ。
【分かってますよ。楽勝っす! じゃあ楓蓮さんとの関係は……ウチの従姉の姉でいいですか?】
【俺が、姉っすか?】
え? ウチは気の抜けた返事をすると
【いやいや、それが普通だと思いますよ】
と、至極当然の対応で返しましたとさ。ウチが姉とか笑えないっすからね。
さて、突然の白竹さんメイド説が浮上したと思ったが、
そんなこと。どーでも良くなる出来事が、ウチらの前で繰り広げられるのであった。




